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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

ライブで、曲が全部同じに聴こえる錯覚

2008年06月26日 | 音楽全般

ここ数年、けっこう色んな人の弾き語りのライブを見て来ている。

弾き語りのライブを見ていると、やっかいな状態に自分がなってしまうことがある。

それは・・・途中から全部同じ曲に聴こえてくることがある・・ということである。
そんな場合は、集中して聴けるのは、せいぜい3曲くらいまでかなあ。それをすぎると、段々飽きてくることがある。

もちろん、全員というわけではない。また、同じ人が毎回そう聴こえるというわけでもない。
どんな演奏者とて人間。
出来のいい時もあれば、イマイチの時もあるだろう。
調子の良い日もあれば、調子が悪い日もあろう。

曲が同じ曲に聴こえるのは、出来がイマイチの日や、調子の悪い日だろう。
とりあえず、リスナーとしては、時々そういう錯覚に陥ってしまうことがあるのは事実だ。

だから、技量で劣る私が弾き語りのライブなどをやったら、私の歌う曲は毎回全部同じ曲に聴こえてしまうのではないか・・という恐れが自分にある。
だから、中々弾き語りのライブなどはできない。

これがバンドなら、アレンジの違いがあったり、ボーカルがチェンジしたり、で、演奏曲を区別させることもできるだろう(もっとも、バンドであっても、あまりにコンセプトが徹底してると、途中から曲が全部同じに聴こえてしまうこともある)。
だが、ソロでの弾き語りだと、曲ごとの「違い」をよほどハッキリさせておかないと、お客さんを飽きさせてしまうことになる。
カバー曲が入っていても同じ曲に聴こえてしまうこともあるが、全曲自作曲だと、その危険性はさらに高まる。

声が同じだから・・ってのもあるだろう。その場合は、曲によっての「歌い分け」ができてないってことだろう。
自作曲だと、曲作りに癖があり、それがどの曲にも当てはまると、同じ曲に聴こえてくるだろう。1曲1曲を取り出してみれば、その違いは分かるんだけど、まとめて何曲もやると、同じ人が作る類似性の問題はどうしても出て来る。

正直、プロと呼ばれてる人のライブでも、こういうことを感じたことはある。
確かに1曲1曲は上手いし、良かったりもするんだけど、長く聴いてて次々に出て来る曲の傾向や演奏の傾向が同じだと・・どうしても・・ネ。
飽きて来る・・。

そう考えると、やはりバリエーションって、必要だと思うのだ。
曲作りのバリエーション、歌い方のバリエーション、楽曲そのもののバリエーション、その他。

そういう選曲をするセンス、弾き分け&歌い分けする技量、その他。ライブでは、特に弾き語りでは、そういうものも大事になってくるんだろうね。本当に人を惹き付けたいのなら。
なまじ楽器1本しかないから、それぞれの曲の違いを出すのは、かなり力量が必要になる。

・・なにやら、バンドでライブをやるよりも、弾き語りでライブをやるほうがよっぽど難しいと思う。
ギター1本あればできる「弾き語り」は、ある意味気楽だし、フットワークも軽い。
だが、それで客を飽きさせずに惹き付けるのは、バンドよりも高度な技量やセンスが必要だと思う。
プレッシャーも、バンドだと人数分で分け合うことも可能だし、ミスをごまかすこともできる場合がある。
だが、弾き語りだと、プレッシャーは全部一人で背負うし、ミスはバレやすい。

歌ってる本人が楽しめればいい・・というスタンスであるなら、どんな弾き語りでもいいんだけど、お客さんのことを考えての弾き語りならば、そうはいかない。
知らないお客さんがいる場合は、特にそうだ。

だから、私は、正式な「弾き語りでのライブ」は、できないでいる。度胸が無い・・ってのもあるけど(笑)。

元々、私は学生の頃からバンドは、やってた。
だが、社会人バンドは練習時間がとれない・・っていうか、メンバー全員揃っての練習が中々できず、レパートリーも増やせないでいた。そこに自分の不満もあった。
ある時、バンドを離れて弾き語りをやった時、開放感があった。やりたい曲がやれるからね。
だが、すぐに、自分の弾き語りの力量に疑問も感じた。
レパートリーのバリエーションはほしいと思ったし、少しでも音を厚くしたかった。

だから、すぐにアコギユニットという形をとるようになった。ボーカルも一人に固定したくなかったし、なるべく色んなタイプの曲をやりたいし作りたいとも思った。バリエーションの概念を意識することで、見てる人を飽きさせたくなかったからだ。
今「時代屋」にそれができてるかどうかは、正直わからない。
そのへんの忌憚のない意見はあまり聴いたことがないからだ。
時代屋のライブを見てくれたお客さんは皆、気を使ってくれてるのかもしれない。あるいは、語るほどのこともない・・ってことなのかもしれない。慢心はしたくない。
で、自分としては「裸の王様」にはなりたくないとは思う。

ともあれ、弾き語りってのは、バンド以上に難しく、奥が深い。
バンドと弾き語りがタイバンしたら、やはりいろいろな意味で弾き語りのほうが分が悪いことが多い。

そんな諸々のことを考えると、弾き語りで、あちこちでライブができる人は、その意味でスゴイと思う。




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