忍者漫画には定番の忍法として「分身の術」ってのがよくでてきた。
超高速で走りまわると、その忍者の姿が何人も居るように見え、敵としては 分身の術を使う忍者のどの「分身」が本物かわからない・・・という、目くらましの術である。
ちょうど、扇風機の羽が回っている光景を思い出してもらいたい。
扇風機の羽が回っていると、羽が何枚にも見える(まあ、実際に扇風機の羽は4枚ほどあるのだが)・・という、あの現象だ。
分身の術の原理は、あの「回る扇風機の羽」と同じ理屈なのだ・・・というのが、もっともらしく解説されていたものだった。
分身の術を使って何体もの「自分の分身」を登場させられると、敵はつい間違った分身を攻撃してしまい、その結果・・・
「ははは。たわけめ! どこを見ている!本物はこっちだ!」
と嘲笑され、分身の術を使ってる忍者の実体から攻撃される・・・そんな展開になるのが常だった。
で、嘲笑された側は
「ぬ、ぬかったわ!」
などと言うと、分身の術を使った忍者は
「くくく・・・もうこっちのものよ。うぬの命、もう助からぬわ!」
などと言い、がぜん有利になった・・・かのように見えた。
だがしか~~し!!
ちょっと待ってくれ。
ここで私は思うのだ。
確かに何体にも見えるかもしれないが、考えてみれば、どの分身も本物ではないか!?
一つの分身を攻撃して傷つけることができたら、次の瞬間全ての分身も怪我をしてることになるんじゃないのかい?
つまり。
敵にとっては、どれを攻撃してもいいことになり、気分しだいで右の分身を攻撃してもいいし、正面の分身を攻撃してもいい・・・ってことになるのでは?
こりゃ~楽だ(爆)。
こっちは動きまわらなくても、勝手に相手が動きまわってくれる。
しかも、分身の術を使ってる相手の動くコースは分かっている。
なおもしかも!
相手は高速で動くもんだから、体力もそうとう無駄に使っていることになる。
ほっておけば、相手は疲れ果てるだけだ。
そんなに走りたけりゃ、走らせておけ。
相手が走るのに疲れて、息があがって来た時など、敵にとってはチャンス到来ではないか。
いや!それ以前に!
例えば私なら、相手がどのコースを走って移動してるのが一目瞭然なのを利用して、相手の走るコースの地面に足を投げ出したり、石を置いたり、バナナを置いたりするであろう。
そうすりゃ、相手は転んでくれること うけあいだ。
少なくても、バランスは崩すはずだ。例えよけて走ったとしても、障害物の位置によっては、歩幅も狂うであろう。
ってなことを考えていくと・・
分身の術を使われてる側の人間の立場としては、かえって有利になるだけなのではないか?
そう考えると、非常に効率の悪い忍法だし、使えば使うほど自分が不利になる忍法なのでは?
まあ・・・実際の人間が残像を何体も残すほど早く走れるわけではないので、分身の術そのものがナンセンスではあるのだが(笑)。
忍者漫画には忍法は欠かせないし、忍法は忍者の必殺技だ。
ピッチャーで言えば、ウィニングショットだ。ウルトラマンならスペシウム光線に相当するであろう。
忍者漫画界の雄、白土三平先生の漫画などには、忍法の科学的原理をもっともらしく解説する場合があり、当時忍者漫画に熱中した少年は、自分も修行すれば忍法が使えるようになるかもしれない・・と夢を見た(こんな日記を書いてるけど、本当は私、今でも白土先生の大ファンなので、念のため)。
で、少年は真似をした。
だが、子供心に、分身の術の再現は無理だと分かった。
加速装置みたいなものでも体に付いていなければとうてい無理だと悟ったもんだった。
オリンピック選手でも無理なのだ。
よもや、忍者の運動能力は現代のオリンピック選手よりも上だとでもいうのか?
そ、そんなアホな。
現実の壁は厚かった。
先日、夏が過ぎ去っても出しっ放しだった扇風機を、今さらのように片づけた。
片づける扇風機を見てたら、分身の術を思い出してしまい、こんなしょ~~もないネタを書いてしまった(泣)。
ふ。また、つまらんものを斬ってしまった・・・とはルパン3世に出てくる五右衛門の台詞だが、私の場合は、こうだ。↓
ふ。また、つまらん記事を書いてしまった・・・。
私も白土三平先生の忍者マンガをワクワクしながら読んだものでした。火炎の術とか変わり身の術など忍者たちが秘術を出し合う戦いはとても面白かったです。
分身の術で思い出したのが『サスケ』でした。
彼にはそっくりなイトコたちがいてそのイトコというのが確か三つ子の兄弟たちでこれに主人公のサスケが加わってみんなで影分身の術を使って遊ぶくだりがありました。残念なことにそれが悲劇的展開となってしまうあたり、だんぞうさんのお話の通りということでありました…。
忍者漫画の第一人者だったと思います。
私も熱中しました。
たくさんの忍法や武器が出てきました。
その中でもサスケやワタリなどは、特に忍者エンタテイメント的な要素が強かったと思います。
ただ、サスケは漫画のほうでは最後は術の腕前が落ちたくだりがあったのも印象的でした。
そうそう、サスケにはサスケそっくりのいとこがいて、皆で分身の術をやるもんだから、分身の術が何倍にもパワーアップして見えるくだりは楽しかったです。