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高校の時、曲作りが楽しくて、マシンガンを撃つように(?)曲を乱作していた頃、調子に乗ってた私は妙な歌、変な歌、おバカな曲、ナンセンスな曲なども多数作っていた。
ちゃんとした真面目な歌(?)を作るのと同時進行で、そういう曲も作っていた。
妙な歌の1曲には、万引きの被害者になったつもりで作った曲もあった。
正式タイトルは「働けど働けど」で、ご丁寧にも「万引きしないでください」というサブタイトルも付けていた。
万引きと言えば、間違いなく犯罪である。
万引きというのは、今でも犯罪ニュースとして報道されることがある。昔も今も万引き犯というのはいる。
昨今は主婦の万引き犯が話題になることもあるが、学生の万引き犯もいる。
もしも学生が万引き犯として捕まったら、学校は即退学になるかもしれない。
そんなリスクもあるのに、万引きをしてしまう学生もいるわけだ。
まあ、捕まった場合のリスクという意味では、それは学生だけでなく、あらゆる人に言えるわけだけどね。
見つかったら即警察に通報されるであろうし。
万引き犯にそういうリスクがあるのはもちろんだが、なんといっても万引きの被害にあった人の方にとっては迷惑千万であろう。直接的に金銭的被害をこうむるのは被害者なのだから。もし万引き犯が捕まらなかった場合のことを考えると。
私の学生時代の不良の行動パターンといえば、カツアゲ、ケンカ、シンナー遊び、女遊び、暴走族、酒、タバコ、その他のパターンがあったが、万引きもその中に含まれていた。
いくつかの不良の行動パターンの中には、彼ら「不良仲間の間」ではともすれば不良自慢で、仲間内に吹聴している行為もあったが(例えばケンカなど)、万引き行為は自慢話として吹聴してまわってる奴はいなかった。
だが、密かにやってた奴もいたのかもしれない。たまたま見つからなかっただけで。
今、万引きが不良の行為パターンのひとつとして書いたが、万引き行為に関しては、不良ではない真面目な生徒も行ってた場合があった。
当時、学生の万引き犯が捕まったニュースを見てたら、犯人は不良系ではなく、真面目でおとなしそうな学生が犯人だったことがあった。
それだけに、万引き行為というのは、たとえ学生の犯行であっても、不良学生とは限らなかったから、被害にあう店側にとってはやっかいだっただろうと思う。
私が幼かった頃、親は店を経営してた。その店が万引きの被害にあったことがあったかどうかはわからない。
でも、親が店側の人間だったこともあり、私はつい「万引きの被害にあった店の主人」の立場や心境に思いをめぐらすことがあり、そういう思いが「働けど働けど」という万引き被害にあった店の主人の立場にたった曲を作ってしまったのかもしれない。
出だしは
♪ 働けど働けど こうも万引きされたんじゃ かなわねえ
汗水流して働いているのに 品物は持っていかれ 稼ぎが減っていく
こんな出だしの曲だった。
曲調としては、だらけたようなメロディで、出だしはややブルースっぽかったと思う。
ただし、途中からブルーズパターンを逸脱し、へんてこりんなコード進行になる。
当時の自分としては、途中からハチャメチャなコード進行にした覚えがある。
変なコード進行に、その流れに合ってるんだか合ってないんだかわからないメロディが乗っていた。
というか、和音の響きをあえて無視している個所もあったし。わざと。
拍子の方も無意識のうちに変拍子が多かったかも。
それも、変拍子を意識して作るような高度な技を使ったわけじゃなく、ただただ気分次第で拍子を変えていた。
はちゃめちゃ(笑)。
要するに、万引きの被害にあって困ってる店の主人の怒りとやけくそと、グチと、叫びがごちゃまぜになった感じを出したかったんだと思う。
だが、あまりにも古い曲なので、今では忘れてしまっている個所も・・・ある。
その曲が入ったカセットを、当時何人かの友人に聴いてもらったが、反応として「思わず笑ってしまった」などと言ってもらえたが、作者としては必ずしもコミックソングを狙ったわけじゃなかったんだけどね(笑)。
ただ、曲の途中の「へんてこりん」な個所は、そういう印象を与えてもおかしくはなかったとは思う。
曲自体はとても「良い出来」とか「良い曲」とかいえる類の曲でなく、ただただ埋もれるしかない曲であることは自分でもわかっていた。
でも・・・なんというか、作らずにいられなかったんだと思う。
万引きの被害にあった店の主人の心境を歌った曲なんて、昔も今も・・・あまりないでしょ?
だから、そこを狙っていたんだと思う。
ともあれ、やはり万引きはダメです。
捕まったら、学校は退学になる可能性もあるし、その店にはもう出入り禁止になるし、警察沙汰になって、へたしたら今住んでる家で暮らし続けるのが難しくなるかもしれないし。世間体という意味で。
また、被害にあった店側にとっては、はっきり言って「たまったもんじゃない」のだから。
それは店側の人間の立場に立ってみれば切実。
今考えると、こんな歌、よく作ったもんだと思う。
出来は良くなかったけど(笑)。
まあ、今後も自分の中で埋もれ続けることだろう(笑)。
誰も発想の及ばない視点を持つことが出来て、大変素晴らしいことです。
今回の楽曲は、イメージとしては、いかりや長介さん率いたザ・ドリフターズの皆さんが歌って盛り上げてくれる感じですね!
「ドリフのズンドコ節」のようですから。
尚、私は万引きなど決してしたことがないので、ご安心ください(笑)
我が家は当時親が店をやってたからこそ、浮かんだ発想だったと思います。
ドリフターズが歌ったら確かに面白かったかも。
ただ、曲のできがハチャメチャだったから、ドリフターズのような一流芸能人たちに取り上げてもらうのは難しかったとは思います(笑)。