また今年もジョン・レノンの命日がやってきてしまう。12月8日という日が。
この日記を書いてる12月7日は、レノンの命日の前日。この時期、どうしても思い出してしまう。
このブログでこの時期に毎年恒例になっている、レノン曲のピックアップを今年もやって、彼を偲びたいと思う。
その死を私は今も残念で、悲しくて仕方ない。
彼が今も生きてたら・・・という思いは、いつも私の心の中にある。
ジョン・レノンというと、誰もが色んな側面を思い浮かべることだろう。
実際、様々な面を持ってたいた人だと思う。
例えば
- ビートルズを結成したリーダー
- ビートルズのカリスマボーカリスト
- 優しい面と過激な面の両面を持っていた人
- ヨーコとの平和活動家
- ポールと20世紀最強のソングライターチームを組んだ
- 天才ソングライター
- ロックンローラー
- ヨーコの影響もあってお忍びでよく来日していた親日家
- イラストも得意な、丸いサングラスの芸術家
- 狂信的なファンに射殺された悲劇のスーパースター
他、あげはじめればきりがない。もちろん、他にもいくらでも側面はある。
色んな側面がすでに多くの人達によって語られてきている。
なので今さら私が書けるようなものはない。
でも、何か書きたい。
そこで、ふと思いついたのは、ビートルズ時代にジョンが歌ったカバー曲での、ボーカリストとしての側面。
仮にジョンがソングライティングをしなかったとしても、ジョンはボーカリストとして、今も語られ続けていると思う。
ビートルズでは、とかく彼らのオリジナル曲が注目され、称賛されているが、ビートルズ初期に多く残したカバー曲でのジョンのボーカリストとしての姿も傑出している。
そこで、ジョンがビートルズ時代に「ボーカリスト」として歌った「他人の曲」での、私の個人的なベスト5をあげてみたい。
ともかく、ビートルズ初期での若かりし頃のジョンの歌う「カバー曲」の出来は凄まじい。
はっきり言って、その曲のオリジナルを凌駕してるように思えた。
まるで、それらのカバー曲の作者がジョンであるかのように、決定盤的な出来を誇る。
では書いていきたい。
- ロックンロールミュージック
チャックベリーの曲のカバーだが、この曲でのジョンのボーカルは凄まじく、まさに無敵のテンションだと思う。叩きつけるようにスピードと勢いに乗りまくるこのロックンロールボーカル、爆発してるとしか思えない凄さ。全てのロックンロールを私は知ってるわけではないが、すべてのロックンロールボーカルの中でも筆頭クラスなのではないだろうか。そうとしか思えない。疾走感が半端ない。
- バッドボーイ
「オールディース」や「パストマスターズ」のような企画盤でしか「アルバム」としては収録されていないが、この曲でのテンションは「ロックンロールミュージック」にひけをとらない、凄まじい出来。少しかすれ声で歌われる個所もあり、そこもまたカッコよすぎる。ちょっとふてくされて反抗的な悪ガキ感あふれるボーカル。
ビートルズを優等生だなんて言った人には、この曲を聴いてもらうしかない。なんでこんな風に歌えるの?
- アンナ
ファーストアルバムに収録されていたカバー曲で、ともかく切ないボーカルである。ジョンは優しい曲でも傑出した表現力を発揮していったが、その魅力はこの初期のナンバーででもすでに発揮されている。
- ミスター・ムーンライト
この曲の冒頭の絶唱だけでも、この曲は永遠バージョンになるにふさわしい出来。たった数秒のパートにもかかわらず、もうここだけでノックアウト。数秒で一気にねじふせられる。
- ツイスト&シャウト
もうお馴染みの曲。あまりにも有名すぎて、この曲をビートルズのオリジナル曲だと勘違いしてる人は多い筈。この時ジョンは風邪気味だったらしいが、逆にそのかすれ声がたまらない。
ビートルズ以外のバージョンも聴いてみたりしたが、私自身ビートルズで初めて知った曲ばかりなせいもあるかもしれないが、やはりビートルズでのジョンのボーカルバージョンは決定版的に聴こえてしまう。
もちろん、他のシンガーによるバージョンも良いのだが。
上記のジョンのカバー曲でのボーカリストしての実力は、もうひたすら「カッコイイ」としか言えない。
もちろん、これ以外のカバー曲もあり、それも実に良い。
仮にジョンがソングライティングが出来なかったとしても、上記の曲を聴いてると、ボーカリストとしてだけでもポップミュージックの歴史に刻まれていたことは明らかだと思う。
こんなボーカリストがバンドにいたら、どんなにバック演奏が上手かったとしても、ジョンのボーカルに力技で引っ張られていくだろう。グイグイと。
ましてや。ジョンには天才ソングライターの才能もあり、さらにジョンに勝るとも劣らない天才ボーカリストにして天才ソングライターの相棒ポールまでいた。
話はそれだけではない。2人の天才に刺激され、どんどん才能を覚醒させていったジョージもいて、3人の強烈な個性を中和できるムードメーカーのリンゴまでいたという奇跡のメンバーが揃っていたビートルズ。
たった4人なのに、才能やキャラクターが揃いすぎ。
どれか一か所をクローズアップさせても傑出した才能がそろっていたのだから、やはりビートルズってのはとんでもないバンドだったと思う。
ビートルズの4人は、4人ともカバー曲をビートルズ時代に録音&発表している。
このうち、カバー曲をビートルズアルバムに収録した数が一番多いのはジョンだ。
ネットで調べたところ、ジョンは12曲もカバー曲をビートルズ時代に録音していた。
一方、ポールはたった4曲だったようだ。しかもその4曲という数字は、ジョージやリンゴの歌ったカバー曲の数と同じ。
ジョンとフロントを分け合ったポールが、カバー曲をジョージやリンゴと同数しかビートルズ時代に録音していなかったのは、意外。
ポールは自分で作った曲を歌うということへのこだわりが強かったのかもしれない。
その点、ジョンは自分の作った曲であれ、他人の作った曲であれ、より「良い曲を歌う」ということへの思いが強かったのかもしれない。
そういえば、ジョンは「ロックンロール」というカバーアルバムも発表してるしね。
ジョンもポールも共に天才シンガーソングライターではあったのは確かだが、あえて言えば、ややボーカリスト寄りのシンガーソングライターがレノンで、ややソングライター寄りのシンガーソングライターがポールだった・・・のかもしれない。
もちろん、2人ともボーカリストとしても、ソングライターとしても傑出していたのだが。
「ロックンロールミュージック」や「ツイストアンドシャウト」「ミスタームーンライト」などはわざわざ私が取り上げなくても、すでに十分に有名。
「アンナ」は以前にこのブログで、そのオリジナルバージョンを取り上げたことがある。アーサー・アレキサンダーのバージョンがそうだ。
なので、ここでは「ロックンロールミュージック」や「ツイストアンドシャウト」ほどには知られていない「バッドボーイ」を取り上げておこう。
ともかく、若さとエネルギーとテンションとスピード感が爆発しまくって、すさまじいパワーを放っている最高のロックンロールボーカルが、ここにある。
まったく、なんちゅうボーカルの魅力よ。
見ておくれ、いや、聴いておくれ、このレノンボーカルを。
こちら↓
死してもう何十年もの月日が経過したが、まるで今も生きているかのように、人々の心の中には現役であり続け、語られ続けている。
そしてそれはこれからも変わらないだろう。
ジョン、あなたはまだ人々の心の中で現役なんだよ。
今年は、ロックンローラーとしてのジョンが爆発してた、この音源を聴きながら、彼を偲びたい。
犯人は、ジョンを撃ったことで世界的に有名になり、今ではウィキなとにも犯人の説明ページがある。私はそれが悔しい。
今も。
レノンというワードで検索すると、関連する人物としてポール、ジョージ、リンゴ、ヨーコ、ショーンなどの人物と一緒に、あの犯人の名前までヒットしてきてしまう現実に、私は複雑な思いにさせられてしまう。
そりゃ確かに関連する人物ではあるし、事実でもあるのだが、ポール達と共に名前がヒットしてしまうのは、どうにもやりきれない。
その点、おそらく多くのファンの共通する思いではないだろうか。
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