楽曲というものには、色んなタイプの曲がある。
愛をテーマにした曲もあれば(それが1番多いような気はする)、政治的なメッセージの曲もあるし、旅や事件をテーマにした曲もあるし、誰か(友など)に捧げた曲もある。
風刺や批判やパロディの歌もある。
ホント、題材は多岐にわたる。
中には歴史上の人物を題材にした曲もある。
私の自作曲の中にも数曲、歴史上の人物を題材にした曲がある。
数は多くはないけれど。
私がこれまで作ってきた曲で、歴史上の人物を題材にした曲で、すぐに思い出せる曲としては、坂本龍馬や宮本武蔵や源義経や聖徳太子が1曲の中に出てくる「街道の旅人たち」、高田屋嘉兵衛のことを歌った曲が2曲「男、嘉兵衛に波が来る」「海の向こうに」。
あと三国志の諸葛孔明を題材にした「五丈原の調べ」という曲もある。
あと、人物を特定はしてないものの、西部劇のアウトローを題材にした「おたずね者」という曲もあった。架空の西部劇人物を歌った曲だったが、モデルにしたのはビリー・ザ・キッドやドクホリデイあたりだった。漫画「荒野の少年イサム」などもヒントになっていた。
歴史上の人物を題材にした歌というものは、昔の邦楽フォークにはあったような気がするが、その後のニューミュージックや、さらにその後のJポップにはほとんどみかけない。
邦楽では前述の昔のフォークの他にも、歴史上人物を題材にした歌がちょくちよく見受けられたジャンルがあった。
それは演歌であった。
フォークでは、歴史上人物はある意味文学的な意味合いで歌にされてた感はあったが、演歌ジャンルでは、時代劇のヒーロー的な扱いで歌にされていた。
当時、演歌はちょっと年配向けのような雰囲気があった。オジサン、オバサン向けみたいな。
ニューミュージックは、オシャレな音楽みたいな雰囲気があり、そのへんがフォークとの差別化につながり、若者の支持を得た。
だから、ちょっと年寄りっぼくなるのを避ける為に、演歌的な要素は排除してたのかもしれない。
当時ニューミュージックと呼ばれた代表的なミュージシャンには、山下達郎、松任谷由実、竹内まりやなどがいた(今ではシティポップというジャンルで捉えられているが)。
それらのミュージシャンの楽曲に歴史上人物が出てきていた記憶は私にはない。逆に例えば織田信長や源義経が彼等の曲に出てきたら、私は違和感を感じたかもしれない。というか、似合わない気がする。
まあ、山下達郎の曲には手塚治虫が題材になった曲はあったが、織田信長や源義経あたりだと、やはり別物という気はする。
ニューミュージックでもそうだったのだから、その発展形であるJポップではなおさらだろう。
だから、歴史上人物を題材にした歌はないのかもしれない。
若い頃とある博覧会のイメージソングを作ったんですが、徳川家康の地だったので詞にそれを想像させる文言を入れたんですが「歴史の舞台」とか「強者の地」とかが精一杯でした。演歌なら確かに良くありますが、ポップは難しいですねー
例えば、この曲↓
http://blog.livedoor.jp/syunka16-mymusic/archives/5092684.html
やってみると、イメージでなんとかなるのでは?・・私はそんな気がしてます。
人生訓みたいなものを盛り込むと演歌っほくなってしまうかもしれませんね。
歴史上の人物を登場させると演歌的になるのは、浪曲の影響があるかと思います。
浪曲師だった三波春夫が、客から「あんたの歌の方が聴きたい」と言われ歌手に転向した後も、ご自身のショーでは浪曲で歴史ものを演じていたとの事。
そして、実はその三波春夫の口上(語り)も含めた手法で新たな音楽をやりたいと出てきたのが、武田鉄矢で「母に捧げるバラード」はその成功例。
その武田氏率いる海援隊に「二流の人」と言う黒田官兵衛を歌った曲があります。
https://www.youtube.com/watch?v=FcYYnq-CE50
またポップソングには無いけどヘビメタにはあります。
そんなのやるのはあの人たち…もといあの悪魔たち。
聖飢魔Ⅱで「織田信長」というナンバーです。
https://www.youtube.com/watch?v=kDOB_TsTBeE
浪曲なら、歴史上人物が題材になってもおかしくないですよね。
浪曲から演歌へ繋がったのは、なんとなく分かる気がします。
フォークには、歌謡曲寄りの曲があったことを考えると、フォークでも歌によっては歴史上人物が題材になったのも許容される土壌はあったのでしょう。
フォークでは歌詞が大事にされ、中には文学的な歌詞の曲もありました。
文学と歴史上人物がからむのも「あり」でした。
武田さんが黒田官兵衛をネタにしたのは自然です。
武田さんは歴史にも造詣が深いてすし、ましてや武田さんの故郷である福岡と黒田官兵衛は繫がりが深いですものね、!
官兵衛ゆかりの地域ですし。
聖飢魔IIが織田信長を題材にしたのは知りませんでした。
信長は「天魔王」と呼ばれてましたから、その意味では悪魔という設定の聖飢魔IIが題材にするには違和感はなかったのかもですね。