日本海味噌のCMソングと、ゆきちゃん
テレビのCMでは、やたら音量が大きかったり、にぎやかなCMもある。
まあ、どのメーカーも商品アピールのためには、そういうCMになってしまうことが多いのは仕方ないのだと思う。
だが、そういうCMが数多く流れる中で、ふとしみじみとしたCMが流れると、ちょっとホッとさせられることがある。
今回取り上げる「日本海味噌」のCMなどは、その中のひとつ。
古くから流されているCMだし、私が子供の頃にも流れていたので、私にとっては懐かしいCMのひとつ。
だが、今でもたま~にテレビで見かけることがある(ただ、最近新しめのバージョンも目にしたが)。
このCMではほぼ全編に渡ってこのCM用のCMソングが流れされていた。
私が初めてこのCMを見たのはいつごろだったのだろう。
そのへん、よくわからない。
ちょっと調べてみたところ、このCMが制作されたのは昭和40年代前半だったらしい。
その頃から流されているということは、かれこれ半世紀ぐらいは流されていることに・・・なるのかな。
郷愁を誘うようなメロディライン、田舎の風景が浮かんでくる映像と歌詞、そしてこのCMに出てきた女の子「ゆきちゃん」のかわいさ。
特にこのCMソングの最後の部分の「♪ ああ越中日本海味噌~」のくだりは、いつしか私の中に刷り込まれて、その後ふとした折にこの部分だけを口ずさむようになってしまった。
今でもたまに無意識のうちに口ずさんでいることがある。
いつしか好きになっていき、気付けば自分の中の根底の部分に蓄積されていたという感じ。
このCMは「日本海味噌醤油株式会社」のCMで、宣伝されてる商品はその会社の味噌だ。
味噌にはいくつか種類があるようで、中にはCMのキャラクター「ゆきちゃん」という名前がつけられている商品もある。
私がまだ子供で親と一緒に暮らしていた頃に母親がこの味噌を使っていたかどうかはわからない。
なので、「日本海味噌」の味噌がピンポイント的にどんな味なのかは書けない。
知らない間に食べていた可能性もあるし、縁がなかったのだとしたら食べたことはないのかもしれない。
だが、このCMソングは好きであったことは確かだ。
日本海味噌醤油株式会社は富山県の会社だし、そのCMも富山ローカルかと思いきや、案外国内で幅広く流されてきた。じゃなかったら東京在住だった私がこのCMソングを知ってるはずがない。
ユーチューブで、このCMの映像を改めて観てみたところ、このCMソングには春夏秋冬の4種類のバージョンがあるようだ。
私はてっきり1種類だけなのかと思っていた。
歌詞を聴けば、どの季節のバージョンなのかわかったはずなのだが、このCMソングで私が印象深く覚えているのは「黒部立山」「ゆきちゃん」「ああ越中日本海味噌」の3ワード。
「黒部立山」という言葉で、東京からは遠い富山の山々に思いをめぐらし、「ゆきちゃん」は今はどうしてるのかななどと思ったり。
そして「ああ越中日本海味噌」というくだりを口ずさんでみたりで。
黒部立山に関しては、私は数年前に実際に旅行した。
だがそれまでは行ったことがなかったので、子供時代にこのCMを見てた時は、漠然とした山間の田舎というイメージしかなかった。高い山が遠くにあって、冬は雪国になる・・そんなイメージだった。
旅行後の今ではある程度は風景がリアルに浮かんでくる。
ただ、私が覚えている黒部立山の風景は、観光地としての風景だ。
だが、このCMに出てくる「ゆきちゃん」は、この黒部立山の村か町に住む女の子であり、彼女が見ていた風景は、観光地としての黒部立山ではなく、生活の場としての黒部立山であったろう。
となると、旅行者が見てた風景と、生活者が見ていた風景は、景色そのものだけでなく、風景への感じ方も違うのだろう。
私が思い浮かべる黒部立山の風景は、例えば高い山、湖、ダム、トンネル、川、滝、トロッコ列車などだが、現地の人の見ていた風景は、自宅、そのまわりの民家、田んぼやそのあぜ道、田舎道、近所の人々、遠くの山、四季の思い出など。
そして、なんといっても「ゆきちゃん」。
名前を特定し(CMの中だけの架空の名前だとは思うが)、なおかつCMでは「ゆきちゃん」役を演じる女の子がでてきていた。
かわいい女の子だった。
この「ゆきちゃん」を演じた子は今は何をやってるのだろう。
今でもたまにテレビでこのCMが流れると、ついそんなことを考えてしまう。
画面の中のゆきちゃんは、小学生ぐらいの女の子だった。
このCMが制作されたのが昭和40年代前半なので、その頃に小学生だった子は、今では50代中盤から還暦あたりの年齢ではないか。
この「ゆきちゃん」のその後の情報を調べてみたが、どうも決定的な情報は出てこなかったので、せいぜい今では50代中盤~還暦あたりの年齢であろう・・ぐらいの推定しかできない。
その後その「ゆきちゃん」が芸能人になったりしてれば、今の情報も少しはあるのかもしれないが、全然今の情報がないということは、CM後は一般人として生活されてるのだろう。
ゆきちゃんのその後、そして今・・・は、ちょっと気になるが、この場合そっとしておいてあげるのが一番なのだろうなと思う。
とりあえず、大人になったゆきちゃんが今もどこかでご健在であることを私は願っている。
「ああ越中日本海味噌」という言葉でしめくくれられるこのCMソングは、作詞が石井学さん、そして作曲はキダタローさん。
タイトルは「雪ちゃんの唄」だそうな。
どこか童謡を連想させられる素朴で暖かく、懐かしい感じのこの曲と、バックの映像と凄くマッチしていた。
このCM映像をよく見返すと、遠方の山々は実際の映像っぽいが、ゆきちゃんが歩いてた場所はスタジオセットっぽい。
田舎っぽい風景をスタジオセットで作り、そこをゆきちゃんが歩いている感じに見えた。
子供の頃に見た私の印象では、実際の自然風景の中をゆきちゃんが歩いていたように思えていたが、今見るとスタジオセットっぽいのが少し意外。
でも、CMから感じられる暖かさは不変だ。
曲全体が郷愁を感じさせる素敵な曲だが、なんといっても最後の「ああ越中日本海味噌」のあたりは1回聴いただけで覚えてしまえるぐらい親しみやすい曲だ。
この歌を聞くだけで、田舎の山や里が見えてくる気がする。
改めてこの曲を聴き返してみると、一番覚えやすいのはやはり「♪ああ越中日本海味噌」のくだりだが、個人的に曲のパーツとして好きなのは「♪ゆきちゃんの便りは こうじ味噌」のくだり。このくだりが、特にこの曲を愛らしくしているように聞こえる。
このCM,関東圏でもたま~にテレビで見かけるが、その頻度は高くない。
さらに、昭和時代から流されてきたCMなので、私にとってはテレビで流れると、懐かしさを感じさせてくれる貴重なCMではある。
ちなみに最近見た新しめの短いバージョンCMでは、歌は今でも使われていたが、映像はリニューアルされ、あの古い映像ではなくなっていたが……。
そのへん、少し寂しいかも。
ともあれ、あの古い映像とは、これ↓。
https://www.youtube.com/watch?v=JG_eS7HcuD8
ゆきちゃん、お元気ですか?
きっと素敵なマダムになられて、どこかでお元気に暮らしてらっしゃる、、、と私は信じてます。
マルコメ味噌、ハナマルキ味噌。
そのへんはすぐに思いだせます。
どれも、郷愁を誘うようなCMでした。
こう考えると、味噌のCMって、日本人の心の琴線に触れるようなCMが多かったですね。
そして今回取り上げた日本海味噌のCMも、そうでした。
このCMは、なんといってもCMソングが良かったです。
文中でも書いてますが、覚えやすいのは「ああ越中、日本海味噌」のくだりでした。
その部分が印象的なのはもちろんですが、個人的には途中の「ゆきちゃんの便りはこうじ味噌」の部分は、ともかくかわいかったです。
で、映像に出てきていた「ゆきちゃん」という女の子もかわいくて。
ゆきちゃんがその後どうしたのかはわからないですが、芸能界入りしなかったからこそ、よかったのかもしれませんね。
いつまでも、子供の頃のかわいいイメージのまま、視聴者の記憶の中では歳を取らないままでいられますから。
そうですね、今はきっと・・・かわいいおばあちゃんになられているかもしれませんね。
幸せに元気に過ごされていることを願うばかりです。
ちなみに私は味噌汁は大好きで、家でレトルトカレーやレトルトスパゲティを食べる時にも、インスタントみそ汁をつけます。
お寺の小坊主のキャラのマルコメ味噌
「おかあさ~~ん」のハナマルキ味噌
民話の絵本の女の子キャラのような神州一味噌
なんてのもありました。
日本海味噌のCMも、なかなか名作でしたね。
郷愁を誘うハナマルキ味噌と、双璧をなす味噌CMの傑作でしょう。
当時、このCMは、チラ見しただけでしたが、この曲はよく憶えています。
♪こいしいな、かあさんのあじ、ああ、えっちゅうにほんかいみそ。
確かに、この部分は一度聞いたら忘れられないです。
ボクは、食事は洋風が好みなのですが、このCMを見たら
豆腐とワカメのお味噌汁が、のみたくなりました。
当時の電通(博報堂?)のCMクリエイターの手腕、たいしたものです。
このCMの女のコ、現在は「素敵なマダム」というより
初孫がいる、可愛いおばあちゃんでは?