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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

ソノシート紹介シリーズ 16 「ウルトラQ」

2010年02月01日 | 漫画・アニメ、そして特撮

ソノシート紹介シリーズとしては、第16回目になる。

だが、「大復刻 怪獣ソノシートブックシリーズ」紹介としては、その第1弾の登場だ。

その第1弾に選んだのは、これ。

あのウルトラマンシリーズの出発点になった記念碑的作品にして、伝説の名作特撮ドラマ「ウルトラQ」!

ウィキペディアによると、このドラマは・・


「1966年(昭和41年)1月2日から同年7月3日まで、TBS系で毎週日曜日19:00 - 19:30に放送。放送当時の提供は武田薬品工業一社。」


と、ある。

もっと長く放送されていたような気がしたが、案外短かったんだね。


以前、このブログで書いたこともあるが、私はウルトラQはリアルタイムではまともに見れなかった。
親が、裏番組の「アップダウンクイズ」を見ていたから、チャンネル権のない私には見れなかった。
なので、少年だんぞうとしては「アップダウンクイズ」は、「憎き敵」であった。
このクイズ番組さえなければ、ウルトラQが見れるのに・・と何度思ったことだろう。


でもまあ、その後の再放送でしっかり全部見た(はず)だから、番組自体は覚えている。

というか、忘れるには印象深すぎる作品が多かったのだ、この番組には。

怪獣ものとはいいながらも、ミステリーあり、風刺あり、怪奇系あり、・・で、実にバラエティに富んだシリーズで、毎回あの手この手のネタで視聴者に迫ってきた。
おかげで、飽きないこと飽きないこと。

この番組から生まれた怪獣や宇宙人としては、カネゴン、ゴメス、ガラモン、ケムール人、ペギラ、ナメゴンあたりは大スターだったといえる。

ラゴンのようにその後ウルトラマンで再登場した怪獣もいれば、ピグモンと名を変えて人類の味方としてマスコット的にウルトラマンに再利用されたガラモンもいる。

タランチュラ、人間8分の1計画、「育てよカメ」「ゴロー」。
「私はカモメ」のM1号。
ラルゲユウス。

いやはや、いろんなエピソードを思い出せるが、この番組の中で特に私が好きだったのが2作ある。

それは「悪魔っ子」と「あけてくれ」の2作だ。

「悪魔っ子」・・これは結局なんだったのだろう。
幽体離脱・・とでもいおうか。
これには怪獣は一切出てこない。
小さい女の子の意識(魂?)が肉体から離脱して、さまよい歩く話だった。
その女の子の無邪気な笑い声が、無邪気であればあるほど怖かった。

特に、その「肉体から離脱した意識(魂?)が線路の上を歩いてゆくシーン」の印象は強烈で、怖かった。



「あけてくれ!」にも怪獣や怪人は出てこないし、「悪魔っ子」のような「生霊(?)」も出てこない。
出てくるのは、正体不明の奇妙な「時間と空間を超越した、異次元世界」の都市風景と、謎の異次元電車。

ストーリー展開が難解だということで、当初は放送が見送られた・・という、いわくつきのエピソード。
確かに観念的で、子供には難しいテーマだったかもしれないが、印象深さと不思議さでは満点のミステリーSF作品だった。

「悪魔っ子」や「あけてくれ!」のような作品は、その後のウルトラシリーズでは見られない。
「ウルトラQ」という作品だったからこそ作れた作品だった。

アイディア、脚本が冴え渡っていたと思う。


ウルトラQは、そのオープニングからして斬新だった。

絵の具が溶けたような状態から、それがだんだん整って「ウルトラQ」という文字に変わっていく演出。
図画工作の時間に、絵の具を使う時には、パレット上の絵の具を見ると、いつもウルトラQのオープニングを連想したものだった。

また、インストのテーマソングも極めて印象的だった。
ギターを弾き始めた頃、このフレーズをよく弾いたっけ・・。


特撮技術、役者、シナリオ、着眼点、その他・・・どれも、その後のテレビ界に与えた影響や意義は実に大きい、偉大な作品だといえるだろう。


若き日の石坂浩二さんのナレーションの名調子と共に、この作品は不滅だ。

「これから30分、あなたの目はあなたの体を離れて、この不思議な時間の中に入っていくのです。」


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