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エア・サプライの代表的な曲といえば「ロスト・イン・ラブ」であろう。
今回取りあげる「チャンス」という曲は、「ロスト・イン・ラブ」の入っていたアルバム「ロスト・イン・ラブ」に収録されていた曲だ。
タイトル曲は大ヒットしたし、私も大好きだった。
だが、それと同じぐらい好きだったのが、同アルバム収録の「チャンス」だった。
存在的には、アルバムの中の1曲・・・そんな感じだったかもしれないが、リアルタイムで聴いてた当時私はこの曲に惚れ込み、自作のベストヒットカセットに、この曲をセレクトしていた覚えがある。
エアサプライは、オーストラリアのバンドだ。
当時私が一番好きだったジャンルは、アメリカ西海岸をメインにした「ウエストコーストロック」だった。
ウエストコーストロックをあれこれ聴いていた私だったが、エアサプライにはウエストコーストロックに通じるような「さわやかさ」を感じた。
エレキバンドの中にアコースティックギターがうまく溶け合う・・・という特徴もウエストコーストロックに通じるものを感じた。
なので、私にとってはエアサプライは受け入れやすいバンドであった。
ウエストコーストロックに相通じる魅力を私が感じたエアサプライだったが、エアサプライはウエストコーストロックにあった「かわいた感じ」のサウンドではなく、かといってブリティッシュロックに見られた「湿った感じ」でもなく、そのへんの違いはオーストラリア出身だったからだったのかもしれない。
メロディは親しみやすく、さわやかでメローなサウンド、アコギの入り方、そしてなんといってもハイトーンボーカルは絶品だった。
当時、エアサプライは日本では、当時もてはやされていた「AOR(アダルトオリエンテッドロック)」のジャンルとして捉えられていた感はある。
「ロストインラブ」や「チャンス」といった曲が収録されたアルバム「ロストインラブ」は私はよく聴いていた。
だが、その後に出たアルバムでは、そのサウンドがあまりにソフトになりすぎていった気がした。ロックというより、軽音楽を聴いてるような気分になり、なんとなく自分の中で物足りなさを感じるようになり、いつしか私はエアサプライから離れていってしまったのだった。
でも、「ロストインラブ」や「チャンス」が入ったアルバム「ロストインラブ」は、やはり名作だったと思う。
当時私が作ったオリジナルの「ベストヒットカセット」にセレクトした「チャンス」は、私が時代屋の相方ジャン君の田舎であった福島に行った時に車の中で流れていたのが私にとっては印象的。
確かそれは季節的には秋だったと思う。
秋の福島のさわやかに晴れあがった空をバックに流れた「チャンス」は、ゆるやかに空に浮きあがって、あたりを優しく包んでくれているように思えた。
よく晴れあがった空には、ちぎれ雲がぷかぷか浮かび、青空の青と、ちぎれ雲の白の対比は、見る人をなごませてくれた。
そして、そんな空の下には、のどかな町が平和そうに続いていた。
優しい福島の風景がそこにあった。
そう、それは東日本大震災が来るはるか前のこと。
近未来に原発の事件が起きることなど、誰も予想すらできなかったであろう時代。
「チャンス」が似会った、あの平和でのどかできれいな福島が私は忘れられない。
私にとって福島は、学生時代から格別の親近感を感じていた場所。
私にとっては、何度も行ってる県だ。
福島のあのちぎれ雲の浮かぶ空の下で、また「チャンス」を聴いてみたい。
そして・・・福島には今後も様々なチャンスが訪れますように。
初めて聴くジャンルです。
エア・サプライ「チャンス」は、「青春期の音楽」にふさわしいですね。
後に興味が無くなるにしても、こういう音楽は若いうちに聴いておかないと理解できないのではないでしょうか…?
だんぞうさんが公式デビュー当初から現在に到るまで、熱烈ファンであるミュージシャンは、やはりボブ・ディランただ一人ですか?
代表格はイーグルス、ドゥービーブラザーズ、あたりたです。
エアサプライは、オーストラリアのバンドなので、ウエストコーストロックとは言えなかったですが、ウエストコーストロックに相通じる良さを私は感じてました。
だから好きになったんだと思います。
私が熱烈なファンであるミュージシャンは、たくさんいますよ。
ビートルズ、ディラン、ジャンゴラインハルト、イーグルス、マイク・オールドフィールド、ビーチボーイズ、拓郎、陽水、達郎、ケメ、佐渡山豊、ほかにもたくさんいて、書ききれません。