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ミステリーゾーンが日本に与えた多大な影響

2015年11月29日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

いわゆる「1テーマ・マガジン」という形態の本は今は花盛りで、多くの種類の本が出ている。

 

最近は、その「1テーママガジン」には、DVDがついていることも多い。その「1テーマ」が、特定の映像作品のシリーズだったりすると、DVDが付いているのは、今では当たり前のようでもある。

 

 

 

今回取りあげる「ミステリーゾーン」の「1テーママガジン」とて、その例にもれない。

 

以前、発行されていた1テーママガジンである。

 

実は私、このマガジンをこまめに買っていた。

 

だが、いつしか書店で見かけなくなってしまった。

 

ちゃんと最後まで刊行されたのだろうか。

 

毎号、DVDがついていた。

 

薄めのガイドブックには、その号のDVDに収録された作品の紹介や解説が簡単に説明されている。また、そのガイドブックには、収録された作品以外の記事も簡単に収録されていた。

 

 

 

「ミステリーゾーン」はかつて一世を風靡した、アメリカのテレビ番組のシリーズである。

 

このシリーズからは、日本でも多数の人が影響されたり、インスパイアされた。

 

後に大物漫画家になった人もいれば、映像作家や脚本家になった方も多い。それは、このミステリーゾーンを見ていると、よく分かる。

 

その後のSF漫画や特撮ドラマなどのストーリーの原型になった物語であふれている。

 

基本的には30分枠で1話完結というコンパクトな作品なのだが(後半になると1時間枠の物語も出てくる)、なにしろストーリーが秀逸。

 

脚本が素晴らしい。今見ても十分に面白いのが素晴らしい。

 

 

 

物語の内容の割には、製作費はあまりかけられていない。その辺は見てればわかる。

 

だが、ストーリーや着眼点、発想、テーマの素晴らしさが、低製作費という、今ではデメリットにも思える点を完全にカバーしている。

 

というか、ストーリー、着眼点、発想、テーマの素晴らしさで作品を見事にまとめあげており、しかも見る者に深く訴えかけてくる「深さ」がある。

 

 

 

当初私は、この1テーママガジンは最初の数冊だけでやめるつもりでいた。

 

だが、当初この1テーママガジンに選ばれたエピソードのどれもにハズレがなく、面白いので、すっかりハマってしまい、結局本屋でこの1テーママガジンの新作が発売されてるのを見かけるたびに買っていた。

 

 

 

買っている時、こうなったら全巻買おうかなと思っていたが、いつのまにか本屋で見かけなくなり、結局揃えきれなかったのが残念。

 

いっそ、初回から定期購読を申し込んでおけば,最後まで揃えられたのだろうか。

 

最初はよくても、いつしか本屋であまり見かけなくなる・・・というのは、1テーママガジンのリスクかもしれない。

 

 

 

 

 

各エピソードについて書き始めたら、きりがない。

 

多くのエピソードが、一作づつ取りあげるに足る魅力を持っている。

 

なので、いつか、いくつかのエピソードを個別に取りあげることもあるかもしれない。

 

 

 

このシリーズのエピソードは、これまで個別にリメークされたりしているようだが、それだけでもいかにこのシリーズに秀逸な作品がそろっていたかの良い証明ではないだろうか。

 

 

 

このシリーズを見てシナリオライターを志すようになった方は多いようだが、見てるとそれは分かる気がする。

 

もしも私が少年時代にこのシリーズに出会っていたら、自分もこんな話を書いてみたいと思って、そっちの方面に進んだかもしれない。そうしたら今の自分と違う「今の自分」があったかもしれない。

 

 

 

ともかく、刺激されるし、そそられる魅力のあるシリーズだ。

 

 

 

製作費をかけなくても、発想が豊かなら、こんな面白い作品を作れるという良い証明・・それがこのシリーズだ。

 

 

 

日本では、「ウルトラQ」というテレビシリーズもまた、この番組に触発されて生まれたという。

 

ウルトラQといえば、あのウルトラマンシリーズの出発点になった作品。

 

ということは、この「ミステリーゾーン」がなければ、ウルトラマンも生まれなかった可能性もあることになる。

 

もっとも、このミステリーゾーンは、ウルトラマンとは違うタイプの作品だが。

 

ただ、ウルトラQがこのミステリーゾーンに触発されて生まれたというのは、この作品を見てれば分かる。

 

 

 

ウルトラマンが今や日本の国民的ヒーローとして、なおも新シリーズが作られており、今や日本の文化の一部になっていることを考えれば、ミステリーゾーンは日本の文化に多大な影響を与えたことになる。

 

 

 

そういう意味でも、偉大な作品だろう。

 

 

 


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