【2019.02.17】
自作した同調回路のコイルは、ミノムシクリップでコイルをつまんで実験を行う。
上掲の写真は、コイルの端から1巻き毎に信号の入力タップを変化させて実験している様子。
<よく見かける回路図>
下の回路図は、鉱石ラジオの回路図として登場する例である。
この回路図通りにアンテナを接続すると、上手く動作しない。
ダイオードのアノードに直接アンテナが接続された格好だ。
<実験による検証>
試しに、標準信号発生器(SSG)の信号を下図の様に接続してみた。
この接続だと、同調回路が効かず感度も低すぎる。
SSGのインピーダンスが約50Ωなので、250μHのコイルと300pFのバリコンで構成された同調回路に50Ωが並列接続された恰好となる。
悩んだ末に、漸く下図のような理解をすることができた。
<コイルのタップ位置の変化>
自作のコイルで、タップの位置を1巻き毎にずらしてデータをとった。
結果は、コールドエンドから2巻目に感度の最大点が有ることが分かった。
接続は下図の通り。
<タップ位置と音声出力の関係>
地道にデータをとった結果が下のグラフである。
コールドエンドから2巻目に音声出力の最大点が有り、その位置から1巻き毎に音声出力が低下する。
タップ位置をずらすと、コイルのインダクタンスが減る分、バリコンの羽根は入る方向に変化する。
そして35巻目で、バリコンの羽根は遂に入り切った。
もうこれ以上タップ位置を移動しても、同調回路は同調しない。
グラフの横軸が35巻目で終わっている理由である。
実験を行うと、次から次へと私を悩ませる事象に遭遇する。
やってみないと本当のことは分からない。