昔の定期券は、一般・通勤・学生の3種類
皆さんこんにちは、久々に更新させていただこうと思います、今では定期券と言えば大きく分けると通勤用と学生用、更に学生用は、大学生用(専門学校などを含む)・高校生用・中学生用・小学生用と分かれており小学生用は小児運賃なので別とすれば同じ大人運賃であっても、大学生と高校生、中学生で3種類の運賃があることになります。
調べてみますと昭和28年1月15日に、今まで制度として残していた、2等通勤定期を廃止して、2等・3等普通定期券と言う制度を採用したそうです。
これにより、3種類の定期券制度が出来たわけですが、それを再び2種類に戻しても良いのではないかと言う意見が掲載されていました。
ちなみに2等と言うのは今でいうグリーン車のことであり、グリーン車利用の通勤定期券と言う制度を廃止して、2等・3等の一般利用の定期券に変更したと書かれています。
参考 国鉄があった時代
国有鉄道運賃法の一部を改正する法律 法律第三百四十号(昭二七・一二・二七)
読者の提案は、定期運賃の制度を変更すべきではないかと言うもの
まぁ、聞き耳を立てて聞くと話に聴いた世間話から、問題を提起しているのですが、当時の制度を知らない私にしてみれば、こうした古い文献を探していくのは宝さがしのような感覚になるのですが、これによると、定期は普通、学生の2本立てにしても良いのではないかと言っています。
まぁ、通勤定期と言う制度を無くす実質値上げになるのですが・・・。
戦前では、工員向けの定期券と一般勤務者の定期券も値段が違うと言う政策的運賃が取られていました。(工場労働者は賃金が低いのでその分定期運賃を低廉に設定されていました。戦前の制度はまだまだ私も知らないことが多いので調査の必要があるのですが・・・。)
引用 国鉄線昭和35年8月号
一般定期券と通勤定期券ではその値段に差が付けられていた
当時の時刻表で昭和35年以前の時刻表では昭和31年12月号しかないのでそれを参照してみますと、確かに「普通定期」と呼ばれる項目が通勤定期とは別に掲載されています。
昭和31年12月時刻表から抜粋
普通定期運賃 7kmまで 1ヶ月600円(現在の物価で換算すれば約14倍と仮定しますと、8400円ほどでしょうか。)
こちらは、通勤定期券、同じ7㎞の距離で計算すると、普通定期券の約半額の300円になりますので、約4,200円ほどになります。
ちなみに、大阪~京橋(営業距離6.5km)の現在の定期運賃が4,870円ですので、当時の通勤定期運賃程度の金額となります。
ちなみに、通学定期は大学生・高校生・中学生と言った区分はありません。
高校生や中学生の割引運賃が出てくるのは昭和30年代後半だと思われますのでまた機会がありましたがアップさせていただきます。
ちなみに、学生運賃は200円ですので、同じように換算してみますと、2800円程度となります。
ちなみに、現在の学生定期運賃との比較は下記の通りとなります。
大学生 2,890円
高校生 2,600円
中学生 2,020円
ということで、当時の学生運賃と言うのもほぼ現在の大学生(専門学校生を含む)の運賃程度であったのではないかと推測できます。
当時の通勤定期は手回り品の持込制限があった
当時の通勤定期がほぼ半額と言って言い金額だったのは、普通定期運賃には手回り品(いわゆる持込荷物)分を含めていると言う解釈であったとのことであり、逆に通勤定期ではそうした手回り品の持ち込みは制限されていたと書かれています。
こうして。古い資料などを参照していますといつも新しい発見がありますね。
これからも、更に新しい発見をしていってこうした形で皆様に紹介したいと思います。
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国鉄があった時代 JNR-era
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調べてみますと昭和28年1月15日に、今まで制度として残していた、2等通勤定期を廃止して、2等・3等普通定期券と言う制度を採用したそうです。
これにより、3種類の定期券制度が出来たわけですが、それを再び2種類に戻しても良いのではないかと言う意見が掲載されていました。
ちなみに2等と言うのは今でいうグリーン車のことであり、グリーン車利用の通勤定期券と言う制度を廃止して、2等・3等の一般利用の定期券に変更したと書かれています。
参考 国鉄があった時代
国有鉄道運賃法の一部を改正する法律 法律第三百四十号(昭二七・一二・二七)
読者の提案は、定期運賃の制度を変更すべきではないかと言うもの
まぁ、聞き耳を立てて聞くと話に聴いた世間話から、問題を提起しているのですが、当時の制度を知らない私にしてみれば、こうした古い文献を探していくのは宝さがしのような感覚になるのですが、これによると、定期は普通、学生の2本立てにしても良いのではないかと言っています。
まぁ、通勤定期と言う制度を無くす実質値上げになるのですが・・・。
戦前では、工員向けの定期券と一般勤務者の定期券も値段が違うと言う政策的運賃が取られていました。(工場労働者は賃金が低いのでその分定期運賃を低廉に設定されていました。戦前の制度はまだまだ私も知らないことが多いので調査の必要があるのですが・・・。)
引用 国鉄線昭和35年8月号
一般定期券と通勤定期券ではその値段に差が付けられていた
当時の時刻表で昭和35年以前の時刻表では昭和31年12月号しかないのでそれを参照してみますと、確かに「普通定期」と呼ばれる項目が通勤定期とは別に掲載されています。
昭和31年12月時刻表から抜粋
普通定期運賃 7kmまで 1ヶ月600円(現在の物価で換算すれば約14倍と仮定しますと、8400円ほどでしょうか。)
こちらは、通勤定期券、同じ7㎞の距離で計算すると、普通定期券の約半額の300円になりますので、約4,200円ほどになります。
ちなみに、大阪~京橋(営業距離6.5km)の現在の定期運賃が4,870円ですので、当時の通勤定期運賃程度の金額となります。
ちなみに、通学定期は大学生・高校生・中学生と言った区分はありません。
高校生や中学生の割引運賃が出てくるのは昭和30年代後半だと思われますのでまた機会がありましたがアップさせていただきます。
ちなみに、学生運賃は200円ですので、同じように換算してみますと、2800円程度となります。
ちなみに、現在の学生定期運賃との比較は下記の通りとなります。
大学生 2,890円
高校生 2,600円
中学生 2,020円
ということで、当時の学生運賃と言うのもほぼ現在の大学生(専門学校生を含む)の運賃程度であったのではないかと推測できます。
当時の通勤定期は手回り品の持込制限があった
当時の通勤定期がほぼ半額と言って言い金額だったのは、普通定期運賃には手回り品(いわゆる持込荷物)分を含めていると言う解釈であったとのことであり、逆に通勤定期ではそうした手回り品の持ち込みは制限されていたと書かれています。
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