PETRA Films Pte Ltd (C)2022
香港・シンガポール合作
映画「白日青春 生きてこそ」
<概要>
香港は難民の国際中継地であり、毎年、
数千人の難民がこの街で政府の承認を待っている。
この長いプロセスには10年以上かかることもある。
ハッサンはパキスタンから香港にやって来た
両親の下に生まれ、香港で育ったが、
自分の将来がここには絶対にないことを知っていた。
彼の唯一の夢は家族とともにカナダに移住すること。
だが、突然の交通事故で父親が命を落としてしまい、
彼の夢も打ち砕かれた。
チャン・バクヤッ(陳白日)は1970年代に
本土から香港に密入境し、
現在はタクシー運転手として働いている。
香港で警察官になった息子の
チャン・ホン(陳康)とは、
あまりうまくいっていない。
父親を失ったハッサンは、
難民で構成されたギャングに加わるしかなかったが、
警察によるギャング対策に巻き込まれ、
追われる身となってしまう。
バクヤッはハッサンの逃亡を手伝うことを決心し、
二人の間には絆が芽生え始める。
しかしハッサンは、バクヤッが
父親の死亡した事故を引き起こした
運転手であることを知る。
ハッサンとバクヤッの関係、
そして逃避行はどうなるのか…
<高橋裕之のシネマ感>
香港、パキスタン、難民、密入境の
重いテーマが奥底にあり
そこに警察、弁護士、
タクシー運転手と
状況の違う人間たちが
絡んでいく。
でもメインは父と子の絆
それは、いつしか人と人の
絆を考える展開に・・・
アンソニー・ウォンは
出演するだけで
作品の格をあげてしまうね。
本作が長編第1作となる
ラウ・コックルイ監督も
しっかりした作品を届けてくれた。
交通事故をきっかけに
話は急転するし早い。
この作品も〝死”を描き
〝生”も描いている。
嘘を隠しての優しさは
バレた時に大きな裏切りになる。