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ボリビア カミナンド記

チェルノブイリの子ども達は今…

一昨日のこと、粗大ゴミを出そうと倉庫を整理していたら、スケッチブックが1冊、出てきました。


古ぼけて埃をかぶっていました。
中にはこんな絵が描かれていたのです。

戦闘機です!
???
次のページにも。

戦闘機です!
何が何だか分からず、ページをめくります。
あ、こんな絵も。

ミーシャ、10才とロシア語で書いています。パパとママの顔です。
直ぐわかりました!
ベラルーシのミーシャです。

私達は1992年から10年近くチェルノブイリ原発事故の放射能で汚染されたベラルーシの8才から11才くらいの子ども達を毎年保養のために千葉に呼んでいました。
ミーシャはその1人です。

折しも、今、ロシアのウクライナ侵攻でチェルノブイリ原発がロシア軍に占拠され、電源が失われそうになっていました。(一度失われて回復しました)

今、ウクライナ人の原発職員が残って原発を守っているものの、専門家でないロシア軍の兵士が掌握している状況は操作を間違えれば、大変危険な事態になると言わざるを得ません。

他にもウクライナには数カ所、原発があり、プーチンが血迷ってボタンを押したら、と思うと気が気ではありません。

チェルノブイリ原発はウクライナにあるのですが、1986年事故当時、放射能のほとんどが風向きが北西だった為、ベラルーシに降ってきました。多くの被害はベラルーシ側に起こりました。


私たちが子ども達の保養から手を引いたあと、ベラルーシはルカシェンコ大統領支配となり、独裁国家となって市民は厳しい生活を強いられていました。


1992年、事故後程なく千葉に来た子ども達は今、30代40代になっています。
どんな思いで生活しているのか、心配です。

ウクライナは大惨事となっていますが、ベラルーシもその影響が出ているはずです。

スケッチブックにはこんな絵もありました。

よく見るとこれは家族を書いたものです。
一番上にパパ、白い服のママ、その下に自分、弟の4人。
自分の所にはセルゲイ、11才と書いています。
セルゲイの絵だったのです。
ただ、セルゲイは何人かいたのでどの子か思い出せません。
10年間に70人近くの子どもを千葉で受け入れてきましたから。


これは自分が住んでいるアパートを描いたのでしょう。首都ミンスクから来た子どもが描いたのかもしれません。

表紙の絵も自分の家を描いたのでしょうか、ミンスクではなく地方の家です。
日本にはない家です。

保養に来た子どもは殆どが地方の出身でした。貧しい家庭の子どもが多かったです。



その当時、私達は子ども達がなぜ戦闘機を描くのか分からず、不思議に思ったことを今、思い出しました。

ロシア侵攻のニュースが飛び交う今の情勢を考えると、子ども達の身近な所に軍隊があったのでしょう。
そういうことを意識しないで私たちは保養をおこなっていたのかもしれません。

実はこのスケッチブック、使いかけの余白に子ども達の絵が描いてありました。
持ち主は裏表紙に2年2組〇〇美恵子さんと書いてありましたのでこの方のなのでしょう。
当時、たくさんの方がボランティアでサポートしてくれていましたので、そのお一人かと思います。



こんな素敵なデッサンが描いてありました。
先生のひと言もあります。

中学生にしてはこちらもとてもよく描けていますよね。
図工の時間に描いたのでしょうか?
この方は今、40代後半くらいかしら?
お返ししたいですね…

うちの倉庫は保養ステイに必要なものを保管するのに使っていましたから、きっと最後の整理に紛れて倉庫に残っていたのでしょう。

思いがけず、粗大ゴミの整理が20年も前の記憶を呼び覚ましてくれました。

それにしても、ウクライナの惨状の最中に、チェルノブイリを思い出すことになって複雑な気持ちです。

プーチンが目を覚まして一日も早くウクライナに平和が訪れますように、心から願わずにはいられません。

今日の段階では、キエフまで3ヶ所から攻撃をしようとしている!なんということ!!!

コメント一覧

bolicaminando
Kraum 様
チェルノブイリ原発事故が起こった時、私は子育て中でもし自分の子どもが放射能汚染に遭ったら、という思いでチェルノブイリの子どもたちの支援に結構、奔走しました。
あの頃は体も心も良く動きました。
チェルノブイリの子どもたちの住む村に行って泊まってきたんですよ^_^
若い時でないとできないことってあるなあと思います。
スケッチブック、このブログで持ち主が見つかる!?奇跡を祈りたいです!
kraum
こんにちは!
カミナンド記さんの社会での活動に頭が下がります。
事故が起こったチェルノブイリ地域の子どもたちを保養する活動という立派な活動があったのですね。
そのスケッチもとてもよく描けていますね。
描いた方がこのブログのページに出会えたらと思ってしまいました。
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