今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

2009年1月のブックレビュー

2009年01月31日 | ブックレビュー
 昨年は年末にまとめて書こうとしたら内容を忘れてる本が多かったので、今年は毎月書くことにします。ちなみに今年も目標は100冊。「いつ仕事してらっしゃるのですか?」という質問は受け付けません。当方かなり睡眠時間を削ってますので。なにしろ平均睡眠時間は7時間くらい。…って、多いですか?


◇世に棲む日々(四) 司馬遼太郎
文庫・新品で買った。幕末の歴史を勉強したいと思い、まず読み始めたのがこれ。年末の帰省の新幹線から読み始め、元旦に4巻を読み終わりました。実は司馬作品は初めてなのですが、意外にも読みやすかったです。

タイトルからするとあまりなじみのない感じかもしれませんが、前半の主役が吉田松陰で後半は高杉晋作という話です。高杉晋作というと歴史の勉強では「奇兵隊」を作った人という程度しか習いませんが、あるときは幕府の重臣であるときはお尋ね者であり、妾を連れて四国を逃げ回った上、最後は戦の途中で病死というあたりまでは知りませんでした。しかも28歳くらいで死んでるんですね。もしかして知らなかったのは私だけ?

でも、せっかくかわいい嫁さんもらったのになぜに妾ばっかり大事にする?というところが解せん。そういう時代だったのでしょうか?


◇僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 中島らも
文庫・娘1号がもってたもの。帰省用には「世に棲む日々」しか持って行かなかったら、帰りの夜行バスで読む本がなくなったため、娘1号から借りました。とはいえ、私もPHPから最初にハードカバーで出たときに読んでたので20数年ぶりでしょうか。

中島らもさんの本はほとんど読んでるので同じような話が何回も出てきます。これもあちこちの本で見たエピソードがあれこれ出てきますが、割と品良くまとめられてるので学生向けのお勧め図書に入ってるのでしょう。何はともあれ、おかげでバスの中では退屈せずにすみました。


◇燃えよ剣(上・下) 司馬遼太郎
文庫・上巻は中古で下巻が新品。ご存知土方歳三ものです。「世に棲む日々」に比べれば物語の色合いが強いので、面白いといえばこちらの方が面白いです。TBSドラマの「新選組始末記」では古谷一行が演じてましたが、鳥羽伏見の戦いのあとはさらっと終わって土方の最後についても「函館五稜郭の戦いで壮絶な戦士を遂げた」というテロップだけだったので、なんかスッキリした感じ。

刀を持った侍と銃を持った兵隊が混在した時代ですから、この頃の戦いは生々しかったことでしょう。あれこれ記録が残ってる部分と、明らかに司馬遼太郎の創作であろうというラブシーンなどを考えながら読んでしまいましたが、単なる歴史の記録よりはストーリー性を持たせるための演出があった方が面白いかな?と思ったのでした。傑作です。


◇蟹工船 小林多喜二
図書館で借りた。昨年話題になってたので読んでみました。読みやすい文体ではありませんし、台詞部分は結構きつい方言。若者の間でも話題になったということですが、みんな読んだの? 現代の格差社会に通じるとかいう取り上げ方もあったようですが、私はそんなことは思いません。むしろ作者が後年逮捕され拷問により獄死した事を考えると、総理大臣の物真似やってケラケラ笑っていられる現在はつくづく平和な世の中なのだと実感しました。再度いいますが、買った人は本当にみんな読んだの?


◇九州少年 甲斐よしひろ
ハードカバー・新品で買った。面白かったです。九州の新聞で連載してたものに加筆修正して出版されたとか。甲斐さんの本は「荒馬のように」「稲妻日記」など読んでますが、これはそれこそ少年時代に焦点を合わせたものですので興味深いです。

父親の借金で夜逃げしたり、貧しい中でも母親だけは泣かせないように兄弟で力を合わせて生活してたけど末っ子ゆえにいろいろドジをしたり…というあたりが泣かせます。

ロックンローラーというとあらゆるものに反抗して、というイメージがありますが親孝行のロッカーがいてもいいじゃないですか。ガッコのセンセイや校則が嫌で夜の校舎窓ガラス壊して回るようなのはちょっと戦う相手が違うんとちゃうかなぁと思ったり。まぁそれも時代の違いでしょうか。いずれにしても甲斐さんや甲斐バンドの歌にちょっとでも興味のある人は甲斐です。…あ、違った買いです。(お約束)


◇最後の将軍・徳川慶喜 司馬遼太郎
図書館で借りた。幕末物の三つ目。まぁこうやって固めて読むあたりが凝り性と言われる所以かもしれません。しかしまだ気は済みません(笑)。

徳川慶喜というと幕政が行き詰ったところで仕方なく将軍になり、ほどなく大政奉還を迎えたため個人的には「おぼっちゃまでボンクラ」というイメージしか持ってなかったのですが、すごく骨があって政治力もあるお方だったのですね。

例の田母神氏が「歴史の授業は明治以降を中心にやって、戦国時代などは時間が余ればやればいいんです」とテレビで言ってました。たしかに幕末から明治にかけての歴史というのはもっと学ぶべきだと思います。私のように偉そうに毎日ブログを書いてるものでも一番弱い部分ですし。

それにしても、何がどうだというとこの将軍は混乱の世にあっても毎晩伽をさせてたそうです。時代が違うといえばそうですが頼もしいですね(?)。中島らも先生といしいしんじ氏の対談を思い出しました。雌羊を連れてきて「夜伽申し付ける!」「メェ~」というの。いずれにしても夜伽というとなかなかロマンチックな雰囲気が漂う表現です。誰ですか、いちいち検索してるのは。


◇楯 二谷友里恵
図書館で借りた。図書館で見つけたのですが、吉田豪氏が絶賛してたような気がするので読んでみたくなりました。あの「作文を作品にした」と言われる「愛される理由」から数年経過し、離婚してからというか郷ひろみ氏の「ダディ」より後に出版されてます。タイトルは、書店で五十音順に並べると「ダディ」の隣になるようにしたという話もあるくらい。

内容は「まぁ大変ねぇ」という気がしないでもないですが、周囲の反対を押し切って結婚して二人も子供を作ったのはあなたでしょ?と思うとどうもスンナリ目に入ってこないんですよねぇ(笑) いずれにしても「ダディ」と合わせて読むと面白いかもしれません。ただ、この夫婦はどちらにも興味ないんですよね、私は。


◇闇の貴族 新堂冬樹
文庫・新品で買った。買ったのは数ヶ月前だったのですが、何しろ600ページほどありますので読み始めるのに勇気がいりました。が、いざページを開いたら暇があればこれを読むほどの面白さ。途中からは大体結末が読めてきたりしますが、それでも最後まで読ませるのはさすが。

ところどころ「そんな単純にはいかんでしょう」というところがありますが(電話の番号表示のあたりとか)、全体としてよくできた話です。この人の小説はいくつか読みましたが今のところこれがベストです。

ただ、文庫の裏表紙に書いてあるあらすじと本文の内容の主なところが一致してないという気がします。一番ショッキングな部分を書いてますが、それはちょっと違うのではないかと思う次第。まぁこれは幻冬舎文庫に共通してますか?


 ということで、1月のベストはエッセイでは「九州少年」、小説では「燃えよ剣」と「闇の貴族」。今月もいろいろと読めてラッキーでした。幕末物では次に「翔ぶが如く」の1~3巻を買ってあるのですが、いろいろ読んでるうちにどうも薩摩藩が好きじゃなくなってきたのと全10巻というのにびびってるのでどうしようかと。

 今のペースで読み始めて3年目に入りましたが、ぼちぼち目が肥えてきたので厳しいですよ(笑)。

猪木VSアリ戦ですって

2009年01月30日 | TV番組レビュー
 テレビ朝日が2月1日に開局50周年を迎えるそうですが、今夜から2月8日までの10日間にわたって「50時間テレビ」というのをやるそうです。「50時間っていったら二日とちょっとじゃないの?」と思うのですが、50時間テレビとは主に夜の時間帯に特別プログラムを編成することだとか。

 そんな中、2月7日の午後7時からは「テレビ朝日が伝えた伝説のスポーツ名勝負」という番組があり、アントニオ猪木VSモハメッド・アリ戦の舞台裏も見せるとか。

 猪木VSアリ戦については、当時のニュースセンター9時のキャスターだった磯村氏が「茶番です」と切って捨てた試合ですが、それがどういうものだったか舞台裏をきちんとやってもらえるのなら見てみたいです。

 私はというと実は当日部活だったのでちゃんと見てないです。見たのはニュース映像でちらっとだけでした。舞台裏ということですから、あれがどういうルールでやったのか、なぜそんなルールになったのか、あるいはもっと遡ってなぜ猪木がアリと戦うことになったのか、その辺掘り下げた内容であることを期待しましょう。…って、多分たいしたことないのでしょうけど。

 それにしても今日は「ミュージックステーション」を録画しようとしたら9時からは「20世紀少年」があるというので途中から録画を切り替え。そしたらNHKのプレミアム10では「手塚治虫・漫画、音楽人生」というのもありました。

 何しろ帰ってきたのは9時半過ぎてましたから、プレミアム10だけはそのまま見ることに。これは結構面白かったです。手塚作品といえばディズニーよりはるかに上を行ってると思うのですが、まぁどっちにしても比べるようなものじゃないんですかね。

 とはいえ私はアニメで名作とされる「ジャングル大帝」、「鉄腕アトム」、「リボンの騎士」などは好きじゃなくて、好きなのは「悟空の大冒険」「どろろ」「海のトリトン」とアニメじゃないけど「バンパイヤ」など。

 漫画では、やはり「どろろ」「バンパイヤ」「アドルフに告ぐ」なんかは面白いです。「きりひと賛歌」とか結構読むのにきついのもありますけど。あとはライオンブックスシリーズでは名作が多いですね。「ゴッドファーザーの息子」とか「百物語」も大好きでした。

 ということでまったく話がずれましたが、まずは50時間テレビ期待しましょう。

世界征服って大変そう

2009年01月29日 | こんなの考えました
 古今東西ヒーロー物に出てくる悪者の最終目的は世界征服です。ショッカーもそうでしょうし、ドクターヘルもそうだろうし、宇宙猿人ゴリなんて「地球をか~ならず 支~配~す~る~」と歌にまでしてるくらい。

 さてその世界征服ですが「征服してからどうすんの?」と考えました。なにしろ現在は未曾有の経済危機で失業者が増加してる上に、毎年のように異常気象のニュースが届いたり、地球温暖化も叫ばれて久しいです。こんなときに世界征服なんぞしようものなら、それこそ世界中から突き上げをくらいます。麻生総理の非ではありません。

 おまけに世界にはいろんな人がいますから、やれ牛は食えないだの豚が食えないだの今月は断食するとかいろいろ言う人の声を全部聞かねばなりません。さらに「世界征服したんだからイスラエルとパレスチナの問題も解決してよ」と言われることも必至です。

 世界征服するくらいだから圧倒的な武力で抑えつけるか、あるいは札束で頬っぺたをひっぱたいて、という声もあるでしょうが、そもそも自爆テロをする人なんぞは死ぬことが怖くないどころか聖戦で死ねば天国に行けると思ってるので言うことはききません。また、お金より信仰が大事な人も山ほどいます。

 もしかしたら柴咲コウとか菅野美穂とか小西真奈美とかそういう美女ばかりをはべらせて毎日暮らすという特権があるのかもしれませんが、忙しければ遊んでる暇はないですしね。

 そういえば「原爆作っちゃったけどやりたいことがわからん」という映画もありました。あれではローリングストーンズの来日に話が行っちゃいましたが、今は時代が変わっちゃいましたものね。

 ということで世界征服を夢見ているような若者がいたら今すぐおやめなさい。地道に働いた方がいいです。なお、上記の女優3名は特に私の好みではありませんが、しいて言うなら菅野美穂でお願いします。どこにお願いしたらいいんでしょうか?

パクってませんか?

2009年01月28日 | ニュースに一言
 麻生総理の施政方針演説ですが、なんかどっかで聞いた表現があったような。オバマ大統領の就任演説をパクってませんか? まずは明日新聞で全文読んでみます。今日はラジオでちょこっと聞いただけですので。できれば和訳してもらいたいものだと。…あ、もともと日本語か?

検定料とか受験料とか

2009年01月27日 | ニュースに一言
 日本漢字能力検定協会が儲けすぎだというニュースがありました。ここは公益法人であるため利益を出しすぎてはだめだそうなのですが、近年の漢字検定ブームにより受験者が増えたためだとか。

 それならそれで検定料下げればいいじゃんと思うのは当然で、文科省からそういう指導が入る予定だそうです。私は一度だけ受けたことがあるのですが、何しろ9年も前なので検定料がいくらだったかは忘れました。あんまり安くなかったような気はします。

 漢字検定は結構広い会場でしたが、試験監督はそんなに人数がいなかったように思います。それを考えると人件費もそれほどではないように思いますが、回答はマークシートだけじゃないので採点の手間はわりとかかるかもしれません。(あれ? 全部手書きの回答だったか?) が、なにしろ2級を一発で通ったので試験場に行ったのも一回だけですからどうにも記憶が…。(と、何度もいう)

 いろいろな資格試験がありますが、一般的でないものは検定料が高いという認識があったりします。一番ムカっと来たのはワープロ検定なのですが、10年以上前で3級が6000円でした。「なんで3級ごときでそんなにぼられるのか!」と思ったのですが、「そんなに高いのなら落ちるわけにはいかん」という闘志がかきたてられたような気もします。

 ただ、当日の会場は学校の教室程度の人数で、私以外はすべて女子。それも大体が現役の娘。もう座ってるだけでムンムンとした熱気が漂ってくるというか若返るというか。さらに試験監督はというと商工会議所の人なのかアルバイトなのかは知りませんが、結構ナイスバディーで露出度も高かったので「これも検定料に含まれておるのか」と納得。検定試験の世界は奥が深いです。

 現在の漢字検定の受験料がいくらかは知りませんが、もし安くなるようなら準1級を受けてあげてもよいです。ちなみに当方ワープロ検定3級、初級シスアド、漢字検定2級と検定試験は3連勝中。ただしその前はというと英検2級5連敗というのがありますので、そちらにリベンジするという手もあります。いずれにしても私は誰の挑戦でも受けます。

 ところで、受験料といえば高いのは私立大学。詳しくは知りませんが、例えば早稲田大学が3万円くらいとして定員8千人で倍率10倍だとすると、3万円×8万人となるわけで具体的な金額を計算してみると…ん~いっぱいいっぱいいっぱい…。とにかく凄い収入になるわけです。なんにしても私の場合はまず珠算を勉強するべきかもしれません。

 なお、出産予定日を計算する場合は電卓でやるのかと思えばそんなことはなく、そこはそれアンザンでやるそうです。はい、おあとがよろしいようで…。

言い張ってるうちに通用してしまった一例>ブルースという曲

2009年01月26日 | ラジオ番組の話題
 今日のNHKFM「ミュージックプラザ」はブルース特集でした。ただし、DJのつのだ☆ひろさんが何回も説明してたように、曲の作りがブルースではなくタイトルに「ブルース」とつく曲の特集。

 普通、音楽の世界でブルースというといわゆる12小節進行の曲を指すのでしょうが、日本の歌謡界ではいつの間にか物悲しい曲や暗い曲を「ブルース」というようになったようです。それがそのうちに、曲のタイトルにブルースと付けると覚えやすくてヒットしやすいという風になったのではないかと。

 今日の特集は「受験生ブルース」で始まり、もちろん淡谷先生の「別れのブルース」もあり、ゴールデンカップスの「本牧ブルース」、ジャガーズの「マドモアゼルブルース」、青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」など、ちっともブルースじゃない曲のオンパレード。

 しかし、なんといっても「宗右衛門町ブルース」がかかったところで降参してしまいました。これはインパクトあり過ぎです。そのうち、どっかの渋い雰囲気のライブハウスの入り口に「本日ブルースセッション」と書いてあったら、飛び入りでステージに上がり「きっと来てね~と~」と歌うのが夢ですね。

 いやしかし、この曲なんてのはもちろんブルース進行ではなし、物悲しくも暗くもないのにブルースというタイトルを付けたらブルースなんですね。参りました。特集は途中までしか聞けませんでしたが、いったいどこまで行ったのかはちょっと気になるところではあります。

 ところでサンバカーニバルで「白い蝶のサンバ」で踊るのはありでしょうか?

モーリス PA-60

2009年01月25日 | ギターと楽器のこと

 楽器オタクは楽器オタクらしく行こうと思い、今年はその辺の記事を増やそうと思ってます。ということで、まずは我が家に一番古くからあるギターについて。

 写真のギターはモーリスのPA-60というエレアコで1990年の11月に購入。実はその月の初めに結婚したのでわが夫婦とほぼ同じ歴史を持っています。青森市の成田本店という書店の3階に楽器屋があって、ギターを買う気はぜんぜんなかったのですが、買い物に出たついでにいつもの習慣で楽器屋を覗いたらこれが置いてあったと。

 ピエゾピックアップのギターがいつ頃から出てたのかは知りませんが、「へぇ~ピエゾのエレアコが5万で買えるんだ」と思ったら急に欲しくなって、当時はまだ新妻だった配偶者に「欲しいんだけど」と言ったら「買えば?」ということであっさり快諾。(まぁ新婚ってのはいろいろと気が大きくなってるものなので)

 モーリスのエレアコではトルネードという機種がありますが、それの同価格帯のギターと比べたら生音はこっちの方がよかったです。というか、トルネードの廉価版の生音はベラベラっという音で「なに、これ?」と思って即ボツ。店員の話では、そっちはピックアップの音を重視してるので生音は別に…ということで。

 これは正面から見るとわかりませんが、実はアーチドバックのギターでネック側とエンド側が薄くて真ん中がやや盛り上がってます。結構ボディの薄いギターなので音は綺麗ですが生音の音量は大きくありません。

 私はというと元々はアコギから始めたのですがずっとエレキギターしか弾いてなかったので、アコギというと12年ぶりくらい。結婚して引っ越したこともあって「近所に友達もいないしもうバンドもやることないだろう」と勝手に思ってて、宅録を意識してエレアコを選んだということもあったように思います。

 そんなこんなで細かいスペックはまったく意識せずに買ったのですが、このギターのネックはエレキギター並の細さ。おまけになぜかショートスケールなのでアコギとしてはテンションがやや緩いです。(ストリングガイドが1~2弦用、3~4弦用と二つついてるのでそれほどでもありませんが) ギター自体は韓国製なのですがペグはGOTOH製なので部品は良いのかも。

 普通のピックガードがないとアコギらしくないという気がするのですが、サウンドホールの回りに一応ピックガードがついてます。また、あまりアコギらしくないヘッドの形が気に入らないのですが、なんだかんだいってちょっとした時に弾くには最適ですね。ライブというか演奏会で使ったのは一度だけですが、アンプを通した音はまぁそれなりです。

 知り合いでギター弾く人がこれの写真を見てすごく関心を示してたのですが、もちろんそんなにたいしたギターではございません。とはいえ、もう18年以上使ってるわけですのでこれも何かの縁でしょう。

 昔から普通にリビングの片隅に立てかけてあることが多かったので、子供がぶつかって倒してしまうこともたびたび。そのため表側はそれほどでもないですがネックには大きい傷があるので売りに出そうとしても値がつかないでしょうね、多分。やはりギターの保管はケースに入れておくか壁にぶら下げておいた方がいいのでしょう。どっちにしても売る気はないので商談は受け付けません。あしからず。


映画「誰も守ってくれない」

2009年01月24日 | 映画
 多少ネタばれありますので、余計なことは知りたくないという人はご注意下さい。本日から公開ですのでまだ見てない人が多いでしょうし。別にストーリー全部とか結末まで書こうとは思いません。


 さて、前評判を聞いて関心を持ってましたので早速行ってきました。場所は我が家から徒歩10分のシネプレックス。(実は車で行ったのですが…) 客入りはというと291席ある劇場の2割程度。フジテレビで結構宣伝してるように思いますが、「マジックアワー」とか「HERO」とか「私は貝になりたい」ほど派手ではないせいか、テーマが重いせいか、ジャニーズタレントが出てないせいか、どんなもんでしょう。

 ストーリーはというと、少年犯罪の容疑者の家族(志田未来ら)とそれをマスコミから保護する刑事(佐藤浩市)の物語です。たしかにそういう事態もありうるかと思いますが、警察がそういう職務を行っているかというのは公式には認めてないそうです。

 ということで、これから感想を含めて若干核心にも入ります。感想を見たくない人はここまでにしておいて下さい。ただし、見ようかどうしようか迷ってる人がいるとしたら、絶対見た方がいいです。それだけは言っておきます。なお、本日は人物に関する記述が多いので敬称略です。あしからず。















 見た感想としては結構面白かったです。ストーリーもテンポよく進むし、いい人はいい人で悪役は悪役らしく、登場した人はほぼみんな名演でした。特にいうと佐藤浩市、志田未来の主演二人と、あとは松田龍平が特によかったです。かっこいいです。志田未来はドラマではよく見てて映画ではどうかと思ってましたが、目がきれいでちょっとした表情でいろんな感情を表現できる人ですね。評価します。

 作りはどちらかというとドキュメンタリーっぽく、映像効果や音響効果はほとんど気づかないような感じ。そういう意味では映画らしくないのかもしれませんが、元々そこが狙いなのでしょうからそれをもって魅力がそがれるわけではありません。

 事前に聞いた映画解説によると「かなり重いテーマで、最後に救いがあるかというと…。う~ん。」という事だったので若干心配だったのですが、思ってたよりは悲惨な結末ではなかったと私は思いました。

 少年犯罪の犯人の妹である志田未来を刑事である佐藤浩市がマスコミから保護するために一人で連れ回す羽目になるので「そんなのあり?」とは思いますが、そこはそれ上司である佐野史郎の野望が絡んでるのでわりと自然に進みます。

 ところどころ「そこまであり?」と思う部分はありますが、そもそもの設定が特殊なのでよろしいのではないでしょうか。マスコミの狂い方やネットの騒ぎ方はかなり極端に表現してますが「ありそう」と思う人もいるのかも。

 言うならば誰でも自分の知り合いとか親戚がこういう状況に追い込まれる可能性が絶対ないわけではなく、そのときにはどうしたらいいかといろいろ考えさせられる映画だと思います。

 この映画はフジテレビが絡んでるということで、これが今後の事件報道のあり方に反映されるのかどうかというとそんなことはないのでしょう。他社に先駆けて徹底的に追いかけるのが記者の仕事でしょうから現場でのモラル云々なんてのは言ってられないのでしょうけど、どこまで明らかにするかというのは考えるべきなんでしょう。

 また視聴者がどこまで求めるかということもあるのでしょうが、求められてるものとテレビが送り出してるものがずれてると言われて久しいので、みんなでそれぞれ考えてみるべききっかけにもなるかも。

 とにかくいいものを見せてもらいました。できる限り多くの人に見て欲しい映画だと、私は思いました。皆さんはいかがでしょうか?

山田太一作品といえば

2009年01月23日 | ドラマレビュー
 いろいろありますが、私の中で印象に残ってるドラマは「男たちの旅路」「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」など。

 とはいえ実は小説が結構好きで、「岸辺のアルバム」「沿線地図」「異人たちとの夏」「丘の上の向日葵」「恋の姿勢で」「君を見上げて」などいろいろ読みました。一番好きなのは「飛ぶ夢をしばらく見ない」ですがあれは最高です。真剣に読むと最後は泣けるのであまり読まないようにしてますが。

 ドラマで意外だったのは「真夜中の匂い」というの。1984年フジテレビのドラマですが、紺野美沙子さん、中村久美さん、岩崎良美さんが女子大生役で、あとは林隆三さんも出てました。このドラマを見て林隆三さんがピアノを弾けて歌も歌うというのを初めて知った人も多かったはず。(私もそうでしたが)

 これは全回見ましたが、これが山田太一作品だったとは知りませんでした。ビデオは出てないようですし、あれ以来再放送も見たことないです。

 ところで、最近の話題といえばなんといっても放送中のドラマ「ありふれた奇跡」。変わらぬ芸風といえばそうですが、今クールのドラマでは一番面白いです。実は最初に主演が仲間由紀恵さんと聞いたときはピンとこなかったのですが、実際は相当なはまり役です。毎回見るのが楽しみです。

 ということで、まだ見たことない人は是非見て下さい。ドラマがみんなこういうクオリティーだったらテレビ見るのも楽しみなんですけどね。

ということで読んでみました

2009年01月22日 | ニュースに一言

 オバマ大統領の就任演説について昨日「全文をじっくり読ませてもらいましょうか」と書いたところ、家族がみんなで「ちゃんと読んだのか?」とわぁわぁ騒ぐので証明のためポイントを書き出してみましょう。

 解説はいろんなニュースで聞きましたし、ポイントについて若干刷り込まれてる部分もあるのですが、自分で見て目に付いた部分を抜き出しました。ちなみに和訳はYOMIURI-ONlINEからの引用です。このたびはお世話になりました。(と、一応お礼。我が家の購読紙は東京新聞ですので…)

まず、
<一部の者の強欲と無責任の結果であるだけでなく、厳しい決断をすることなく、国家を新しい時代に適合させそこなった我々全員の失敗の結果である。>
という部分。

 これはサブプライムローンの破綻とリーマンズブラザーズ証券の倒産などを意味してますでしょうか。それとそこに過剰なマネーゲームで群がった人たちも指してるのでしょう。一部の者の強欲と無責任というと、一生かかっても使い切れないような報酬を得ている自動車会社の役員なんかもそんな感じですが。


<家は失われ、職はなくなり、ビジネスは台無しになった。我々の健康保険制度は金がかかり過ぎる。荒廃している我々の学校はあまりにも多い。>

 米国の健康保険制度というと我が国とは違いすぎるので私もほとんど把握しておりませんが、確かに民間の保険は金がかかり過ぎ、メディケアとかメディケイドも正常に機能していないように聞きます。さらに学校問題にも踏み込んでますが、わざわざここで触れるあたり荒廃の度合いも知れようというもの。


<さらに、我々のエネルギーの消費のしかたが、我々の敵を強化し、我々の惑星を脅かしているという証拠が、日増しに増え続けている。>

 確かに米国のエネルギー消費が半端じゃない話はよく聞きます。東大出身で元ロッテの投手だった小林至氏が「わしズム」に書いてたと記憶してますが、何しろ暑い時期は旅行に行っている間も部屋のエアコンを切らないのだとか。それはあまりにもおかしいと思いエアコンを切って出かけようとすると、マンション管理人が「一部屋だけ切っておくと熱気が溜まって他の部屋の冷房に悪影響を及ぼす」とか言うのですと。アホですね。


<これらの試練は対処されるだろう。>

 ここで一つ救いが入ってます。対処されると言ってますので。


<我々のために、彼らは、劣悪な条件でせっせと働き、西部に移住し、むち打ちに耐えながら、硬い大地を耕した。>

 ちょっと飛びますが、建国以来の歴史に触れた部分。「むち打ちに耐えながら」ということは、これは黒人奴隷のことでしょうか。だとするとさすがオバマ大統領ならではという感じです。


<太陽、風や土壌を利用して自動車を動かし、工場を動かす。新時代の要請に合うよう学校や単科大、大学を変えていく。我々はすべてのことを成し遂げられるし、行っていく。>

 この部分は「ほんまか? 絶対か? 命賭けるか~?」と言いたいですね。そもそもアメリカ人がそんなもんで自動車を動かして満足するのかどうか。でも、相当長い時間がかかるでしょうが「成し遂げられる」というと頼もしい感じはします。


<長い間、我々を疲れさせてきた陳腐な政治議論はもはや通用しない。我々が今日問うべきなのは、政府の大小ではなく、政府が機能するか否かだ。家族が人並みの給与の仕事を見つけたり、負担できる(医療)保険や、立派な退職資金を手に入れることの助けに、政府がなるかどうかだ。>

 これを聞いてスッキリしました。かの田原総一郎氏は朝ナマでパネラーが社会保障の話をするとすぐに「じゃぁあなたは大きな政府がいいんだな!」とか脅迫するようにいうのですが、そういう問題じゃないんですね。「要するに機能するか否か」と聞いてスッキリしました。小さな政府で国の財政が回復したとしても国民が人並みの生活ができないのではなんのためのもの?と思いますし。ただ、大きな政府で役に立たないのは余計にだめですけど。


<公的資金を管理する者は適切に支出し、悪弊を改め、誰からも見えるように業務を行う。それによって初めて、国民と政府の間に不可欠な信頼を回復できる。>

 これもその通り。日本の消費税増税論議も、支出を適切に正してから行うべきではないかと。


<だが、今回の(経済)危機は、監視がなければ、市場は統制を失い、豊かな者ばかりを優遇する国の繁栄が長続きしないことを我々に気づかせた。>

 こういうまともな事を言ってくれるとホッとします。市場に任せればすべてうまくいくような話をしてた人もいましたしね。小泉さんとか竹中さんとか。


<我々は、責任ある形で、イラクをイラク国民に委ね、苦労しながらもアフガニスタンに平和を築き始めるだろう。古くからの友やかつての敵とともに、核の脅威を減らし、地球温暖化を食い止めるためたゆまず努力するだろう。>

 アフガニスタンの平和も期待したいところですが、「核の脅威を減らし」というのも「おめーが率先してやるんだろうな?」と思います。それと、京都議定書に参加しなかった国が「地球温暖化を食い止める」というのも「ほんまやな?」と思います。よく覚えておきましょう。


<我々は、キリスト教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、それに神を信じない人による国家だ。我々は、あらゆる言語や文化で形作られ、地球上のあらゆる場所から集まっている。>

 素晴らしい。福音派というかキリスト教原理主義の大統領がいた国ですから、キリスト教しか許されないのかと思ってました。こういうのをキッパリ認めたのは当然といえば当然ですが、アメリカは変わったという気がします。


<紛争の種をまいたり、自分たちの社会の問題を西洋のせいにしたりする世界各地の指導者よ、国民は、あなた方が何を築けるかで判断するのであって、何を破壊するかで判断するのではないことを知るべきだ。>

 これは結構ジンと来ます。「何を築けるか」というのが、評価の判断ですよね。当たり前ですけど。もちろん築くのは建築物だけじゃなくて、システムであったり秩序であったり倫理観であったり文化だったりするのでしょうが。


<腐敗や欺き、さらには異議を唱える人を黙らせることで、権力にしがみつく者よ、あなたたちは、歴史の誤った側にいる。握ったこぶしを開くなら、我々は手をさしのべよう。>

 「異議を唱える人を黙らせる」というと言論の自由のない国で、思い浮かぶのは中国とか北朝鮮ということになりますが、中国のメディアは演説のこの部分を黙殺したのだとか。以前朝ナマで中国のエリート学生たちが「言論の自由はなくてよいと思う」と言ってたのを聞いて愕然とした記憶があります。果たして世界は変わるのでしょうか。


<今この瞬間にもはるかかなたの砂漠や遠くの山々をパトロールしている勇敢な米国人たちに、心からの感謝をもって思いをはせる。彼らは、アーリントン(国立墓地)に横たわる亡くなった英雄たちが、時代を超えてささやくように、我々に語りかけてくる。我々は彼らを誇りに思う。>

 イラクやアフガンにいる米兵もこれで少しは報われることでしょう。その活動にまっとうな大義名分があればもっと報われたのでしょうが。日本の総理大臣が就任演説でイラクの自衛隊や靖国神社の英霊たちにこういう事は言いませんよね。お国柄の違いの一言で済ませてよいのかどうか。


<しかし、我々の成功は、誠実や勤勉、勇気、公正、寛容、好奇心、忠誠心、愛国心といった価値観にかかっている。>

 いろいろ出てくる中に「愛国心」がサラっと出てくるのは羨ましい限り。日本だと言葉狩りで騒ぐ人がいるのかも。


 ということで部分部分を抜き出したので細切れですが、全体をじっくり読んでみると結構感動します。アメリカ人がこれまで何をしてきたかは一応置いといて、この演説の通りに進むように期待を持って本日の記事は終わりにします。いや勉強になりました。なんとなく将来に夢も持てたような気もするし。