今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

珈琲の世界史/旦部幸博

2025年01月23日 | コーヒーの話・珈琲道

 Xのフォロワーさんにお勧めされた本で、半年ほど前に入手してたのですがやっと読みました。読む前は「コーヒー好きとしてその辺の歴史も知っておくか」という程度の期待感だったのですが、これはそもそも読み物として大変面白いです。講談社現代新書なのでコーヒーの起源と品種改良の歴史をまとめた教科書的な本かと思えば、そんなことはありません。

 もちろんコーヒーの起源からどのように世界に広がっていったかという話が前半の軸ではありますが、フランス革命、ナポレオンの時代、世界大戦、キューバ革命など、様々な世界情勢に影響されながら各地でどのように楽しまれていたかというのが興味深かったです。おまけに、なぜ南米の中でブラジルがポルトガル語なのかというのもわかったりしました。(ま、これは普通に世界史を学んでいれば知ってて当然だったのでしょうが苦手だったし。)

 18世紀のパリでカフェが流行って、そこではコーヒーを通じて人々が語り合っていたとか、それがフランス革命に繋がったとかいうのを聞くと単なる嗜好品ではなかったというのも理解しやすいです。

 そして、世界の話だけなく日本でどのように珈琲が広まったかという話も知りたいと思いながら読んでたら、ちゃんと後半に「コーヒーの日本史」という章がありました。この本で指摘されているのは、一言でいうと「ガラパゴス的に発展してきた」ということに尽きます。ここもすごく興味深いです。

 そして、知ってたけど語源を知らなかったとか、そもそもその言葉を知らなかったというのが、

アメリカンコーヒー
コーヒーブレイク
代用コーヒー
純喫茶
でもしか喫茶
一杯淹て(だて)
自家焙煎
スペシャルティコーヒー

などなど。この辺は本当に勉強になりました。

 最後まで読んで、たしかに近年は色々な珈琲が選べるようになったし手軽に入手もできるという事情を再認識した次第。そして、歴史的には覚醒や興奮作用に期待されていた部分がほとんどだったとはいえ、とにかく自分流に楽しめばいいのだというのも感じました。

 なにしろコーヒーというと、恋を忘れた哀れな男がたちまち若い娘に恋をしてしまうほど危険な飲み物ですしね。私なんぞはコーヒーを極めるにはまだまだ。ちなみに、スターバックスでお馴染みのエスプレッソ系は好みません。専門店だと珈琲館が結構好きですが、今は近所にないなあ。

 ということで、こちらの書物はお勧めです。紹介して下さった方には感謝します。


思いきりアメリカンのその後

2025年01月19日 | コーヒーの話・珈琲道

 先日話題にしたアメリカンコーヒーですが、やはり粉そのものが普通のコーヒーの味と違いますので完全に好みの問題となります。

 それを普通に淹れるとお茶を飲んでるような気になるので、コーヒー好きを自称するものとしては少々工夫しようと思った次第。今回はその第一弾。

 お茶のような味ならいっそお茶のようにいれてみようと実験したのがこちら。コーヒーのドリッパーではなくティーポットに粉を入れて熱湯を注ぎそのまま4時間ほど放置してみたわけです。

 それで多少色は濃くなったのですが、やはり普通のコーヒーの感じではありません。肝心の味と香りはどうかというと、この粉の味がより増強された感じでまあ「濃いめのお茶」というようなものかと。

 段々この味にも慣れてはきたのですが、コーヒー党としてはまだ物足りません。次の試みとしては水出しコーヒーの方法で、なおかつ一晩漬けてみるというのを試そうと思ってます。今年の夏休みの自由研究のテーマにしようかなあ。


思いきりアメリカン

2025年01月13日 | コーヒーの話・珈琲道

 こちらは某コーヒーショップで実家の母が買ったコーヒー。ぱっと見は味噌かきな粉のようですが、「アメリカンを」と言ったらこれだったそうです。

 実はもう一袋あって、母が自分で淹れてみたところコーヒーの味ではないから「間違えたか?」と思いつつしばらく放置してあったもの。実際私も入れてみたら、どうにもほうじ茶のような色合いになりました。コーヒーの香りはしませんし、色も違います。

 なので購入したショップに行って、「あれはどうやって飲むのか?」と聞いたのですが、飲み方は普通のコーヒーと同じなのですと。かなり炒り方が浅いので、豆の味をそのまま楽しむような飲み方だそうです。

 「かなり独特なので好みは分かれますが」だそうで、知らずに買ってきた方が悪いといえばそうです。ただ、アメリカンコーヒーといってこれが出てくるのはなかなか想像しづらいところではあります。

 実家の母は他のコーヒーとブレンドして飲んでましたが、ショップで聞いたところそういう飲み方は想定していないと。

 ということで、未開封の一袋を貰って来たわけですがこれをどう飲むか。なかなか悩ましいところであります。軽めのコーヒーをそれなりの味にするにはゆっくり淹れればちょっとは濃くなるのですが、これはかなり手ごわいです。さて、どうしたものか。珈琲道は奥が深い。


カフェインレスコーヒーはどうでしょう

2024年12月26日 | コーヒーの話・珈琲道

 当方平日は晩酌をしませんので、食後に何か飲もうと思ってカフェインレスコーヒーに注目しました。

 別に普通のコーヒーを何杯飲もうが熟睡できる人はいいでしょうが、私の場合は夜にコーヒー飲むと眠れませんので、せめてカフェインレスと。

 実はこれの前にヤオコーブランドのカフェインレスというのを1週間ほど試したのですが、じっくり濃いめに入れるとそれなりに普通のコーヒーっぽい味になったので、まあいけるかと思った次第。

 それで今回はちょいと高級なブランドにしようと小川珈琲のをチョイス。今夜試してみます。困るのはどうしても割高なんですね、これが。

 ちなみにカフェインレスとはいえ、カフェインを97%除去したそうでノンカフェインというわけではないんですね。どういう仕組みかは知りません。

 なお、「カフェインレス飲んでコーヒーを知った気になるんじゃねえ、素人が!」という声があろうことも承知しております。軟弱だと笑いたければ笑うがいいさ、ワッハッハ。


案外簡単でした>水出しコーヒー第一弾

2024年08月10日 | コーヒーの話・珈琲道

 マンデリンは水出しコーヒーに適しているという情報を得て早速試してみました。そもそも水出しの場合は専用のドリッパーが必要だと思ってたのですが、なにやら普通のコーヒーサーバーでもできるようです。

 ということで、さっそくチャレンジ。今回のレシピは

1.粉50gをコーヒーサーバーに入れて、常温の水500mlを静かに注ぐ。

2.スプーンで軽くかき混ぜて冷蔵庫で7~8時間ほど置く。

3.冷蔵庫から取り出し通常のドリップのようにペーパーフィルターで濾したら完成。

というもの。あちこちのサイトに作り方書いてあってちょっとずつ違ったのですが簡単なのにしました。

 今回用いたのはこちらのマンデリンブレンド。本当はストレートの方がいいのかもしれませんが、今回は手に入ったのがたまたまこれだったので。ちなみにドンキで買ったので高級品ではありません。

 そのサーバーに粉を入れて水を注いだ直後でかきまぜた後はこんな感じ。かなりドロドロしてますが、これを冷蔵庫で冷やします。


 冷蔵庫から取り出してフィルターで濾したらこんな風になりました。お湯じゃなくて大丈夫かと思ったのですが、色はしっかり出てます。ただし、かなり量は減りました。粉が相当吸ったのでしょうね。


 そしてその味の方は、ちょっと濃いめではありましたがドロドロという感じではなくまずまず美味しく飲めました。濃くても苦みは強くない感じ。雑味が少ないとも思ったのですが、これは「水出し」という先入観によるものかもしれません。

 実はアイスコーヒーがお勧めのようですが、私はホットしか飲まないので今回過熱しました。実際にアイスだとどうなのでしょうね。結構スッキリして美味しくなるような気もしますけど。

 とはいえ、実際やって見ると反省点というかデメリットは色々あります。以下にまとめました。

・7~8時間冷蔵庫に入れるので飲みたい時間から逆算する必要あり。
・フィルターで濾すのは多少時間もかかるし手間。(サーバーは一つしかないのでカップ二つに分けました。)
・粉が水を吸うのでかなり量が減る。水は500mlでも出来上がりはカップ二杯分弱。
・二杯分で粉を50gも使うのでコスパは悪い。

などなど。別のレシピでは粉30gというのがあったのでそれでもいいかも。

 これをモーニングコーヒーにするためには前夜に仕込む必要があり、朝にそれを飲もうとすると濾して沸かすという手間が必要です。まあ普通にドリップで淹れるのも手間はかかりますが、夜と朝に二度作業をせねばならないのでその辺をどう割り切るかですね。

 次にやるとすると、粉を30gにするか粉を茶葉用の紙パックに入れてサーバーに入れるか、あるいは専門のサーバーを導入するか、いろいろ試す余地はあります。まあ紙パック使えば濾す手間はいりませんのでそこが一番お手軽かも。それにしても、やはり珈琲道は奥が深いです。

 で、いろいろ調べようと「水出しコーヒー」で検索すると「水出しコーヒー コスパ悪い」と表示されました。やっぱり!


マンデリンは水出しがおすすめ?

2024年08月05日 | コーヒーの話・珈琲道

 今回買ってきたのはこちらのマンデリンブレンド。「風味豊かなアラビカ豆100%使用」だそうです。

 

 私がマンデリンと聞いて思い出すのはこちらですが、どうやら関係ないですね。(当たり前。)

 

 マンデリンについていつもの通りキーコーヒーのサイトで調べると、これはインドネシア原産のコーヒー。コーヒーの主な産地は中南米、アフリカ、アジアの三つですが、これはアジア系ということになります。前に買ったトアルコトラジャもそうだったのですが、調べてみるまで産地は気にしないものですね。

 そしてこの「アラビカ豆」については、コーヒーは大きく分けるとアラビカ種、カネフォラ種、リベリカ種の三つがあって、その中でもアラビカ種は風味と味わいが良いものの栽培するのに手間がかかって収穫量も少ないそうです。(これは別のサイトからの情報。)

 また、そのアラビカ種もすべてマンデリンというわけではないため、かなり希少価値があるとのこと。トアルコトラジャも幻のコーヒーと言われてましたが、インドネシアは珍しいコーヒーの宝庫と言えるかも。

 そのマンデリンですが、普通のドリップで飲む以外にカフェオレと水出しコーヒーがお勧めだとか。これは複数のサイトで確認されました。

 これまで水出しコーヒーは試したことなかったのですが、調べてみたら普通のコーヒーサーバーでもできるようですね。早速試してみます。とはいえ、これはマンデリンブレンドであってストレートではないですし、なおかつドンキで買ってきたお手軽品なので過剰な期待は禁物。結果はまた後日報告します。


季節限定にはちょっと弱い

2024年07月30日 | コーヒーの話・珈琲道

 こちらはキーコーヒーの季節限定ブレンド。「GRAND TASTE 優しいコクの軽やかな味わい」という紹介文につられて買ってきたのですが、なかなか良い味わいです。

 袋に書いてあるのは「最高等級豆ブラジルNo.2をブレンドし、じっくり焙煎。酸味と苦みのバランスに優れた軽やかな味わい。」という内容。

 ブラジルNo.2というとアタックNo.1みたいですが、別にNo.1と書いてもばれなさそうなのに、わざわざNo.2と書くところに誠実さを感じます。(意見には個人差があります。) しかも、「ブラジルNo.2を30%以上使用している」とまで書いてます。「No.2を30%」と「No.1を10%」だったらどっちが高級なのだろうかとか考えてしまいますね。

 結局は好みの問題でしょうが実際にこれは結構いいですね。メリタでいれてもカリタにしてもどっでもいい味で私は好きですわ。濃いめにしても苦くないところがよろしい。しばらくこれで行こうかと。


ペーパーフィルターを濡らす?

2024年07月15日 | コーヒーの話・珈琲道

 珈琲道は奥が深いもので、ペーパーフィルターでの淹れ方でまた新説を見ました。というのは、ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、粉を入れる前に熱湯をカップ1杯分注ぐというもの。

 この目的としては、ペーパーフィルターに付着している雑味だとか臭みを取り除くというもの。確かにあれは紙ではありますが、そんな事考えもしませんでした。

 やってみたところ、注いだお湯は特に抵抗がないのですぐポットに落ちます。これの色や匂いを調べ、臭みや雑味がないかチェックするというのが手順。

 果たしてそのお湯には色も匂いも無く、教科書によると「色や匂いに気になるところが無ければこの手順は不要。」とあったので、我が家で使用しているペーパーフィルターは問題なさそう。

 そして、この手順を行うと濡れたフィルターに粉を溜める事になって、まず蒸らすためのお湯を入れた際、下に落ちるのが早まります。しかも、最初からフィルターにお湯が沁み込んでいるため、粉の量が同じで湯量も同じであっても従来よりやや薄めの味になってしまいます。

 「ふっ、無駄なことを。」と思ったのは当然ですが、手順が増えなくて安心もしました。珈琲道は奥が深いですね。って、余計な事をせず手早くやる方がいいに決まってますわね。


トアルコ~ トラ~ジャ~♪

2024年06月20日 | コーヒーの話・珈琲道

 トアルコトラジャとは、かつて「幻のコーヒー」といわれたキーコーヒーだけのスペシャルティコーヒーのこと。「幻の」とは、かつて欧州の貴族の間で愛飲されながら戦後表舞台から姿を消してたせいことによるもので、それが1978年に復活を果たしたそうです。

 そしてこのトアルコトラジャが育つのはインドネシア・スラウェシ島トラジャ地方で、ここは秘境ともいえる地。コーヒー豆の産地というと中南米しかないイメージですが、これはインドネシアなのですね。インドネシアの秘境というとモスラの幼虫が住んでるあたりかもしれません。

 それはそうと、私は「トアルコ~ トラ~ジャ~♪」というCMソングがやたらと頭にこびりついてたもののこれまで買ったことがなく「トラジャってナンジャ?」と思ってたくらい。

 これまで買わなかった理由は、単純にいつも買うコーヒーより割高なので冒険を避け手を出さなかったわけですが、ご近所のヤオコーでコーヒー全品20%引きの日があったので買ってみた次第。貧乏くさいと笑わば笑え。ワッハッハ。

 パッケージはご覧の通りでなかなかいい感じです。インドネシアの秘境の雰囲気があるかどうかはわかりませんが、「おお、これが幻の!」とか言いながら開封の儀式を行うのがよろしいでしょう。モスラの歌を口ずさめば気分が高まるのは間違いなし。

 これを淹れるのにメリタにするかカリタにするか悩むところですが、最近カリタに回帰してるので3穴を選択。週末の昼下がりに優雅に楽しみました。

 

 と、ウダウダ書いてますが、コーヒーを楽しむというのはこういうウンチクとか拘りとか能書きが大事なのであって、それさえあれば特別な一品になります。何がどうかと言いますと、実際に飲んでみたら案外普通だったという…。あまり期待の大きすぎるのはよろしくないという一例。やはり珈琲道は奥が深いです。


カリタに戻りましたが

2024年06月09日 | コーヒーの話・珈琲道

 家でのコーヒーのドリップは最初カリタ式だったのですが、ここ数年はずっとメリタ式にしてました。というのも、私がカリタ式で淹れるとどうも味気ないというか薄くなってしまうのが悩みだったので。

 簡単に言うとカリタ式は3穴、メリタ式は1穴という仕組みです。抽出方法にも違いはあるのですが、メリタ式は1穴なので当然抽出の速度が遅いというか下に落ちるのに時間がかかります。その分、濃くなるというかコクが出るのではないかと思うのは人情。

 最近読んだ本でも、一般にはカリタ式は淹れ方の調整によって味に違いが出やすく、メリタ式はどう淹れても一定の味になると言われています。それならば珈琲道を極めるため、久々にカリタ式にもチャレンジしようと思った次第。また、一般的なペーパーフィルターはカリタ式のものでありメリタ式のものではないいう話もあったりしたので。

 そもそも私がコーヒーに凝りだしたのはコロナで在宅が増えた事が大きいのですが、以前は適当に淹れてたので、どうも最初の蒸らし方が足らなかった様子。あとは、お湯を注ぐ速さでも濃さが変わったりするのは気にしてなかったし。

 それで、実際カリタ式に戻してみたところあら不思議。以前は味気ないコーヒーになると思ってたのが、ちゃんとコクのある味になりました。しかも、雑味が無いというか最後の一口くらいにかすかな酸味の残るような絶妙な感じで。

 「やはり珈琲道を極めようと思ったらカリタ式か!」と思ったのもつかの間、私が朝食後にカリタ式で淹れたものと、家人が昼食後にメリタ式で淹れたものは味に違いはありませんでした。

 原因を考えてみると、今回使用したこちらの小川珈琲のブレンドがなかなか良い味を出すもののようです。ということで、今回いろいろやった結論としては「良い豆だと普通に淹れればいい味になるので好みのものを探せ」ということにつきます。また、とあるサイトで調べてみたら「ペーパーフィルターによる違いはほとんどない。」という話もありました。

 

 う~む、やはり珈琲道は奥が深いですね。まあ余計な事は考えない方がいいという事でしょうが。