某音楽雑誌の1976年5月号を見ていたらかなり魅力的なコンサートが並んでました。いろいろありますが、なんといっても4月8日の
★昭和五拾壱年四月、東京、徳久広司 VS 甲斐バンド・さんざめく街の底で
が目につきます。徳久広司といえば演歌歌手であり作曲家で、甲斐バンドはご存じの通りロックバンドで当時は「ダニーボーイに耳をふさいで」を歌ってた頃。どういうステージだったのかすごく気になります。
そして料金が1500円。同じ雑誌の広告を見ると、当時はLPレコードが大体2200円でしたから、LP1枚我慢するとコンサート行ける時代だったのですね。今はコンサートというと大体CD3枚分くらいですか。
また、同じ日にとんぼちゃんもコンサートやっててこれも見てみたいです。アリスもあちこちでやってるし、井上陽水も活発ですがこの人はフォーライフに参加して最初のアルバムを出した頃。あとは「ムッシュ・パンダ」というのは、ムッシュかまやつと山田パンダのジョイント。ムッシュは「水無し川」の頃ですね。
他にはオフコースとハイファイセットのジョイントもあれば、グレープは解散の全国ツアーをやってるし、中沢厚子のファーストコンサートもあって、NSPは九州を回ってます。
タイムマシンがあればこの当時に行ってみたいもんです。新紙幣は使えないだろうけど。←当たり前
さらに記事を見ると4月には浜田省吾がデビューしてます。森田童子も活躍してました。
山本正之、杉本真人という二人も注目されてますが、この人たちはその後完全に大物になりました。杉本真人は今ではすっかり風貌が変わりましたが、この記事で昔の自分の姿を見たら「お久しぶ~り~ね」と言って驚くかも。
コッキーポップ関係ではこの人たちが活躍してました。
コンサートレポでは、ひな祭りコンサートというのが当時は女性シンガーソングライターが集まるイベントとして恒例でした。イルカは今もちっともイメージが変わりませんね。下の写真は左から、つげあき子、りりィ、イルカ、中沢厚子、丸山圭子、佐井好子。こうやってみると、丸山圭子の長身ぶりが目立ちます。そしてページ右下の小さい写真の美女は…あっ!。
そしてトップ画像にある通り、4月5日にはあのねのねの復活コンサートが金沢観光会館で開催され、私は中学の入学式だったので行ってないのですが、兄が友人たちと参加してました。
彼らのコンサートというと客席から物が飛んでくるのが有名ですが、実際に原田伸郎のギターの指板にいなり寿司がバーンと挟まって音が出なくなり演奏を中断する一幕もあったとか。
兄たちは二階席の最前列にいて、特別なものは用意して行かなかったので、たまたま持ってたキャラメルを投げてたとか。悪質なのは、友人の一人が食べかけのソフトクリームを投げたそうですが、当然ステージまでは届かず…。被害者は悲惨です。まあそうやって、コンプライアンスだのセキュリティだのがかけらもない時代だったわけです。
なお、昭和51年4月というと我が家はまだ風呂が無くトイレも汲み取りでした。電子レンジもエアコンもファンヒーターもなく、テレビは小さかったです。タイムマシンで行けたとしてもコンサートだけ見て家には寄らず、そのまま現代に帰ってきたいと思う次第です。