最近になりよく”ランチ”をするようになった。
他人と外で食事をするのはたとえ友人とてもあまり好きではない。
食べているときに話しかけられても聞いていないので返事ができない。
聞くと食べられないので一人だけ遅くなる。
で、「口に物を入れるという行為」はあまり人には見られたくない。
ということで、私との外食は実につまらないので、誘うこともなくまたお誘いもない。
ついでに、ホテルの朝食のバイキングはすきなのだが、ランチのような食事以外の目的も兼ねているような場合のバイキングは、忙しないので嫌いだ。
とにかく、わざわざ出かける外食はテーブルにきっちり持ってきてほしいのである。
我ながらメンドクサイ性格
これが家族となれば話は別で、食事そのものを楽しめるのでなにも問題はない。
その”ランチ”にはよく母と行く。今年80歳である。
母は料理が苦手な人で、私は中学校時代から自分の弁当は自分で作り持って行っていた。
父も弟も自分で作るのである。
弟は母の作った弁当で腹痛を起こしたことがある。
以前私の作ったチャーハンでもそうだが、よく腹痛を起こす弟である…
この春先から、母を毎週ショッピングへ連れて行くようになった。
母の楽しみは、買い物のついでに「なにか美味しいもの」を食べに行くこと。
父も24時間顔を突き合わせている母から解放されるひと時を楽しみにしているようで、
私の顔を見るなり「昼飯、うまいもん食べてこい。」としつこく言う。
外目からは老老介護。
お互い介護しているという意識はないようだが、労わりあうのも疲れるだろう。
母からは、毎回 --- どこか美味しいとこ 連れて行ってぇ ーーー
これが困りもので、最近はヤフーで検索し☆が多いところに行くことに。
結構、参考になるもので、今のところどんどん活用しようと考えている。
美味い・まずいの嗜好は人それぞれであるので、「ここはどうかな?」の楽しみがひとつ増える。
母と食事ができる事。
まだまだ当たり前のことのように思いたい。
父は腰からの痺れで足が思うように動かなくなってきている。
車いすが必要なのにもかかわらず、頑固にも拒否し、最低限必要な通院のみの外出しかしない。
食欲も落ちてきて気が向いたときに少し食べる程度である。
母はまだ足腰が元気なのでありがたい。
私は空のタッパを持ち、母が完食できるランチを探している。
月1回の通院の後、父母と3人で食べるランチがずっと続くようにと心の片隅でささやかに願っている。