アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

日々の読書記録を勝手きままに書き記す

”ワイン畑”を歩きたくなる本

2010-08-17 22:32:01 | ワインの本
「新フランスワイン」 ボルドーのシャトーを訪ねたような気にさせる


「新フランスワイン」  アレクシス・リシーヌ(著) 山本 博(訳) 柴田書店 1985年発行

何と言っても柴田書店の本である
書店の雑誌コーナーで内容に関係なく手にとって思わず買いたくなるものに
柴田書店の料理関係の雑誌がある
月刊誌「専門料理」とその別冊は思わず衝動買いしたくなる良いデザインであり
料理がすべて美味しそうで、道具がまたとても素敵だ
そうした誘惑に負けて月刊専門料理の「料理の基本は卵から」を買ってしまった・・
とりあえず、この雑誌のことは後日に

さて、この「新フランスワイン」書店で手にとって買ったのではなく
通販で、アマゾンでなく紀伊国屋のオンライン書店で買ったらしい
(記憶が定かでないが、本の間に納品票が挟まっていた)
1999年である・・ということはワインブームにのってワインを飲んでいたのは
1998年ころからだったのか・・
多分、ブルータスのワイン特集で紹介されていたので買ったのではないかと思う

さて、その内容はワインの王道、ボルドーに三分の一の紙数をさいていて
メドックからブドウ畑を歩きながら各シャトーを訪ねる形式で紹介してる
「ワイン畑を歩いている」という間違いは、意外といい線いっているのではないか
と思わせる描写が続く・・畑の傾斜、土の違い、風の流れ、寒暖の変化
それらがどんなワインを作るのか
ワインの蘊蓄の基礎を学ぶにはとても良い教科書ではないかと思う

しかし、この「新」とつく本も日本での出版は1985年で
本では1982年までの記述しかない
その後新しい版が出ている様子はなく
今では古典になりかけているのではないか

この後、ワイン醸造の技術革新や第三世界ワインの台頭で
当たり年という概念はかなりあやふやになって
いや、気象情報が正確になり直感を寄せ付けず
糖度の測定も科学的に行われ収穫時期に失敗すると言うことがなくなってきているようだ
フランスの醸造家が世界中で理想的な土地を捜しワインを作る
何よりも安くて美味しいワインが増えた最大の理由は
そうした広がりにあるようだ

古き良き時代を知るために
ワインを傾けながら読んでみるのにうってつけの本だと思う


シャトー巡りがしたくなる1冊です

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