アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

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映画(ほぼ)完結記念 ハリーポッターシリーズ その1

2010-12-20 22:30:00 | ファンタジー
「ハリー・ポッターと賢者の石」ベストセラーの始まり


「ハリー・ポッターと賢者の石」J.K. ローリング著 松岡 佑子訳 静山社 1999年発行

映画もとうとうシリーズ最後の「死の秘宝」が公開される
ただ、最後は「一粒で二度美味しく」ということかpart1がまず公開される
それを記念して、ハリーポッターシリーズを

最初の「賢者の石」について、2001年の5月に書いたものを引用する

正直に言えば、この本を書店で見たとき、買ってみようと言う気にならなかった。まず、装丁が今ひとつである。そして何より、本文中、強調のため活字がボールドになっていたり、級数が大きくされている。原典に忠実とはいえ、学習参考書でもあるまいに。きっとさほどのことはないと、読まず嫌いになったのだけど、借りて読むなら損はないかと、姉の購入するのをまっていた。読んでみたら面白い。挿絵も少なく、そこそこ長い物語を子ども達が嬉々として読んでいるという話に感心もし納得もする。(が、日本でもそうかわからない)

主人公は魔法使いである。と同時に普通の小学生(十一才)で、勉強は好きではない。生い立ちを知らぬまま、普通の人間として意地悪な伯父伯母のもと、さんざんな扱いを受けながらもけなげに育ってきた。ある日、突然魔術学校の入校案内が届く。それは、伯父伯母の妨害に会いながらも、尋常ならぬ方法で届けられる。そして、自分が、魔法使いなら誰一人知らぬ者の無いヒーローであることを知り、ホグワーツ魔法学校での生活が始まる。

何より面白かったのは、推理仕立てになっているところだろうか。ただの子供向けの童話ではなく、きちんと構成された筋立てと、意外な仕掛けが次へ次へと読み進めさせる。学校での人間関係、いじめやライバル、そして友情。それをただ教訓的に、あるいは面白おかしく書くのではなく、小説の様に仕立てている。子どもに媚びていないところが良いのかもしれない。さらに、あらかじめシリーズ化をも意識してか、次の物語への布石も随所に散りばめてある。

心ならずもヒーローとなるポッター少年。その仇敵の存在。なぜ彼は赤ん坊の時、最大の敵を滅ぼし、生き延びたのか。これはシリーズを通しての謎として封印され、その仇敵との最後の決着のときに明かされることになるのだろうか。一作を読み終えると、次にと、読者に飢えをあたえのどの渇きを覚えさせる、作者の非凡なる所を感じさせるものがある。

 いろいろあっても、読まれるのには理由があり、その第一は面白いことだと思う

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