アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

日々の読書記録を勝手きままに書き記す

まっこと紛れもなく「本の本」理由は

2010-08-30 16:47:26 | ファンタジー
「ビビ・ボッケンの不思議図書館」 ややキャンペーンの匂いが強いけれど


「ビッビ・ボッケンのふしぎ図書館」 ヨースタイン ゴルデル (著) 日本放送出版協会 2002年発行

なぜこれが紛れもない「本の本」なのか
1993年をノルウェイでは「図書年」と位置付けて国民に本に親しんでもらうイベントを行った
その一環として企画されたのがこの本で、目的は「本についての本」
教科書以外の本を読んだことのない子どもに、楽しみながら「本」の世界を体験できる本
そのような意図を持って書かれているので
現在世界中の図書館で広く使われているデューイの十進分類法まで説明されている
日本の図書館で一度でも本を探したことがある人は必ずのこの数字に触れているはずのもの

話は楽しく読めるものという企画の趣旨に沿って
ちょっとミステリアスな筋書きで書かれている
世界最大の図書館に、他のどこを探してもない本がある
ニルスとベーリットはそのふしぎ図書館に見つけたものは
2人を追い続ける者の狙いは何か・・

ちょっと企画ものとしての匂いを随所に感じさせるものの
とても面白く読みました
図書館は知識と謎に満ちた迷宮であるというのは
「薔薇の名前」でも「謎の蔵書票」でも本好きな人間にとっては同意せざるを得ない自明の理である
それが覆されていく世界の潮流に危機感を感じるのは私だけではないと
そういう思いにさせられる本でした


 図書館こそ宝の山だ!

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