「ねこに未来はない」 「ヒト」に未来はあるのか
「ねこに未来はない」 長田弘 晶文社 1971年
「私はねこが好きではない。ねこ好きな人の話には理解できないことが多い。ねこを『飼う』ということが本当にできるのだろうかとも思う。」しかし、この詩人は、新婚の妻に「ねえ、わたしたち、なによりもまず、ねこを飼いましょうね」と云われて反猫同盟を解散してしまった。そして、何匹もねこを飼うはめになる。刺身の話をするサルトルが好きで、サルトル全集の上で横になるねことかを。腰巻に辻邦生が「長田さんの世界は感覚の粘着力と新鮮なリズムに打ち鳴らされる空想の自在さだ」と書いているが、この話は犬では書けなっかたにちがいない。物語にするには、絵になるのはなんとなく、やはりねこのような気がする。読んで損はない、素敵な話が書いてあるので、ねこ嫌いにも薦めたい一冊。
再録で恐縮です
うる覚えだけど面白かった
「ねこに未来はない」 長田弘 晶文社 1971年
「私はねこが好きではない。ねこ好きな人の話には理解できないことが多い。ねこを『飼う』ということが本当にできるのだろうかとも思う。」しかし、この詩人は、新婚の妻に「ねえ、わたしたち、なによりもまず、ねこを飼いましょうね」と云われて反猫同盟を解散してしまった。そして、何匹もねこを飼うはめになる。刺身の話をするサルトルが好きで、サルトル全集の上で横になるねことかを。腰巻に辻邦生が「長田さんの世界は感覚の粘着力と新鮮なリズムに打ち鳴らされる空想の自在さだ」と書いているが、この話は犬では書けなっかたにちがいない。物語にするには、絵になるのはなんとなく、やはりねこのような気がする。読んで損はない、素敵な話が書いてあるので、ねこ嫌いにも薦めたい一冊。
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