柿羊羹の中身は皆柿羊羹
(深川倫雄和上)
私の子供が、「お父ちゃんバカでよ」というんですよ。
「なしてや」
「お父ちゃん、お説教の時『柿羊羹の中身は皆柿羊羹』ちゅうよね」
「おお、言うよ」
「あたりまえじゃないか」
「あたりまえじゃから、いいじゃあないか」
「そんなら柿羊羹でなくてもいいじゃあないか」
「何ならいい」
「蒲鉾でもいいじゃないか。蒲鉾の中身は皆、蒲鉾ちゅうて説教しても同じじゃあないか」
「違いますよ。蒲鉾買ったら 板がついてきますよ」
柿羊羹の中身は皆、柿羊羹。
阿弥陀さまの中身は皆、私。
阿弥陀さまの一部が私で、他は何かというのではない。
五劫兆載永劫(ごこうちょうさいようごう)のご苦労も、「四十八願の一々の願に言(のた)わく、若我成仏十方衆生」(善導大師『観経疏』)、阿弥陀さまは端から端まで私の事で一杯です。
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