ババアの曾祖母が
嫁に来る時に持ってきたそうだ
こちらへ来る時に
引越し祝いに欲しいものを言えと
父に言われたので
この茶箪笥を貰った
もともと安物のガラクタ
(と、父が言ってた)
磨いてもやらないし
ババアが子供の頃
シール貼ったり落書きしたりで
古い物ではあるが
ただのゴミである
だけど
顔も知らん曾祖母が
これを持って嫁に来て
どんな暮らしをしてただろうか
貧乏暮らしは辛かっただろうなとか
姑に虐められなかっただろうかとか
その人のDNAがババアの身体を
作っているんだとか
ババアが逝ったらこの茶箪笥も
焼却炉行きだなとか
しょーもないことをいろいろ思う
大ばあちゃん
あなたの嫁入り道具は
文鳥の遊び場になってます
あなたの曾孫はポンコツで
DNAを繋げませんでした
ごめんね