阿武山(あぶさん)と栗本軒貞国の狂歌とサンフレ昔話

コロナ禍は去りぬいやまだ言ひ合ふを
ホッホッ笑ふアオバズクかも

by小林じゃ

折れた色紙

2018-12-25 13:43:22 | 日記

  ぼちぼち大掃除ということで、客間の引き出しをひっくり返したら神社のお札などの間に色紙を一枚見つけた。歌がかいてあるようで、左下が折れてしまっている。

 

 

ぱっとみたところ祖父の苗字と名前が詠み込まれている。三、四、五行目の末尾の仮名は全部別の字かもしれない・・・今はそれぐらいでしばらくじろじろ眺めて解読したい。

祖父は明治の終わりの生まれで、成人してからこれを誰かに書いていただいたとすれば、昭和に入ってからということになる。戦前に祖父一家が住んでいた尾長町の家は原爆で焼けてしまっているから、戦後かもしれない。もっとも、来年新しい元号になって、その新元号下で生まれた人から見れば、昭和も二つ前の元号、我々における明治のようなものだ。新しくはない。祖父が誰にこれを書いてもらったのか。そしてどういう性格の歌なのか。お礼はどれぐらい・・・お正月にでもじっくり調べてみたい。今は、大掃除や餅つきが先よね。

 

【追記1】「しん土井と袋おろした大黒」まではわかるが、上の句最後の仮名はいくつか候補があってはっきりしない。下の句は「こゝろ安衛に」のあとが意味が通るように読めない。漢字は「横」に見えるが「横けた(さ?)りけり」では意味がわからない。横で「ころげざりけり」と読めるのかどうか。あるいは横が間違ってるのかもしれない。

考えてみるとこの母方の祖父が亡くなったのは私が小学生の時で四十年以上前のこと。PCから祖父の名前を入力したのはもちろん初めてで、そこは新しい気持ちで祖父の思い出と向き合うことができた。まだわからないことが多いけれど、もうちょっとじろじろ眺めてみたい。

 

【追記2】最近通院している病院で、看護師さんに「ころげとってください」と言われる。方言だろうが、「ベッドに横になってお待ちください」の意だと地元の人間にはわかる。転んだらいけないだろうと「横げざりけり」と考えていたけれど、横になったの意があるなら、「ころげたりけり」これで一応読んでみよう。

 

  しん土井と袋おろした大黒は こゝろ安衛に横けたりけり

 

これであってるかどうか。まだ作者名は読めない。


【追記3】最後は「文風謹詠」のような気がするが、「詠」は違うかもしれない。印も「文風」と読めるから、この歌を詠んだのは文風という号を持つ人で間違いなさそうだ。しかし、この人についての手がかりは見つからない。


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