心の平安を保つのが難しい世の中、そして今は外で気晴らしというのも中々難しい。ここは心を落ち着けて写経、といっても私は不器用で字も汚くて般若心経のお手本をなぞる写経セットは散々の出来だった。仕方ないからここに「写す」ことにしよう。まずは、こないだ引用が中途半端だった薬師瑠璃光如来本願功徳経の歯磨きうがい手洗いの部分、今度は菩提に至るところまで「写経」してみたい。なお、書き下し文は平明を心がけたため、テキストの訓点に忠実でないところもあります。
復次曼殊室利。 また次に曼殊室利(マンジュシュリー =文殊菩薩)よ
若有浄信男子女人。 もし浄信の男子女人ありて
得聞薬師瑠璃光如来。 薬師瑠璃光如来
応正等覚。 応正等覚
所有名号。 所有の名号を聞くことを得ば
聞已誦持。 聞きおわりて誦持し
晨嚼歯木。 あしたに歯木をかみ
澡漱清浄。 澡漱清浄にして
以諸香花。焼香。塗香。 もろもろの香花、焼香、塗香をもって
作衆伎楽。 もろもろの伎楽を作し
供養形像。 形像を供養し
於此経典。 この経典において
若自書。 もしくはみずから書し
若教人書。 もしくは人をして書せしめ
一心受持。 一心に受持して
聴聞其義。 その義を聴聞し
於彼法師。 かの法師において
応修供養。 まさに供養を修し
一切所有。資身之具。 一切の所有の資身の具
悉皆施与。 ことごとくみな施与して
勿令乏少。 乏少ならしむることなかれ
如是便蒙。諸仏護念。 かくのごとくしてすなわち諸仏の護念を蒙り
所求願満。 所求の願を満たして
乃至菩提。 すなわち菩提に至らん
南無薬師瑠璃光如来 奉願疫病退散 おんころころせんだりまとうぎそわか