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白黒の絵本。
絵本というより絵付き物語です。
「いつ、誰が」という説明なしに
いきなり、話がはじまるので
まず、おっと一歩退がってしまいますが
文章も絵も簡潔なので
独特の世界が小気味よいです。
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町を見下ろすクレーンを操る仕事をする
男のはなしです。
活躍も冒険も戦いも起こるのですが
タンタンとやり遂げていく
クレーン男。
たったひとりぼっちになっても
淋しくなかったのは
朝はやくから夜遅くまで几帳面に
働いていたから。
すごーいっっとこんなところに
感心してしまった私は
「ぼくはドイツ男子だ、と思ってあらしの時もてらしつづけた」
と、絵の横に走り書きがあったのを見て納得!
ドイツ男子かぁ~
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作者のライナー・チムニクは1930年生まれ。
固い信念を持ったドイツ魂を持った年代なのかもね。
現実の中の神話性とか
寓話性とか難しい事を言われていますが
このぢみーな本を
ファンタジーやバトルでいっぱいの
こどもにも読んでほしいなぁ。