気まぐれ日記帳

思いつくまま・・・

蒲生邸事件

2008年11月15日 | 生活
今週末は、仕事や用事など何もない週末。
最近、そんな休日に縁遠かったせいか、妙に嬉しいぞ。

午前中は、犬の散歩、音源整理。
午後はの買い物につきあったら、もう夕方じゃん・・・

宮部みゆき蒲生邸事件を読破。
タイムトラベルの話しで、最初のつかみや2.26事件という重い史実を取り上げている割にその史実との絡みは弱いけど、読み進めて行くにしたがって、弱さと強さをあわせ持った魅力たっぷりの人物が織りなすストーリーは面白かった。
時代を超えた純愛はちょいと泣けた。
最後まで読むと、弱いと思われた史実の扱いも理解できる。
史実が物語の前提となっているけれど、それよりも人物の心の動きに重きを置きたかったんだね。

今ほど便利な時代ではなく、家事ひとつをとっても手間がかかる時代。
生活していく上で、皆が寄り添っていかなければ生きていけない時代。

ネタバレになってしまうのでこれ以上は書けないけど、人同士のつながりは昔の方が深かったんだろうと思ってしまった。

宮部みゆきは私と同世代。
その辺も考慮して、生まれた時代よりもさらに昔を選んで、そこを描きたかったんだろうと思う。

便利になった今、一人でも不自由することなく暮らしていくことができる。
お金さえ出せば過剰とも思えるサービスが受けられる。
ネットの普及で、孤独を紛らわせることもできるようになった。

結婚に踏み出す勇気がなくなって、付き合っていたとしてもプロポーズができず、「できちゃった婚」が増えたというコラムを読んだことがある。

1/4が生涯未婚という現代、この揺り戻しは必ずあると思う。
皆が生涯独身を貫いて子育てしないとなれば、100年で地球から人類は消滅するし、それ以前に生産人口の減少で社会は崩壊してしまう。

25才過ぎたら売れ残りのクリスマスケーキという時代を生きた私たちの世代と、今の若い人たちとは感覚が違うのかなぁ・・・

私たちよりも上の世代は、戦中・戦後派の戦争や、団塊の世代の全共闘運動など社会を激変させ、個人の価値観や意思とは関係なくその中に巻き込んで運命を変えるような強い共通体験を持っているそうな。
新人類と呼ばれた私たちの世代はそのような共通体験がなく、従来のメインカルチャーに叛旗を翻し、新しい感性や価値観を打ち出した世代だそうな。
今の若い人たちは新人類ジュニアと呼ばれるそうで、「周りから与えられることが普通」となっているため、受け身の姿勢が基本となっているそうな。

世代に限らないと思うけど、社会人として、家族の一員として、喜怒哀楽をすべてしょって切り開いていくのではなく、個人主義で自分を守るとともに、仕事で得られる収入で社会のサービスを渡り歩いて楽しんでいく人が増えていることは間違いないだろう。

それだけ社会が快適かつ危ういものになっていることの裏返しでもある。

うーん・・・

専業主婦、住宅ローン、子供という三大負債を抱えている私は、身動きできない一本道の人生だけど、たちはどう生きていくべきなんだろう?

親の価値観を押しつける気もないけれど、舵取りの難しい時代を生きていかなきゃいけないんだろう。

それよりも親をどう見てるかが大きい気もするね。
コメント
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