真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

中公新書 『不平等社会日本―さよなら総中流』

2010-10-08 | 読書-現代社会
中公新書
不平等社会日本―さよなら総中流
佐藤 俊樹【著】
中央公論新社 (2000/06/25 出版)

ちきりん女史ご推薦だったので図書館で借りてみた。
W雇上がどうのこうのと読みづらかった。

じつは、社会学というものに対する、抜きがたい偏見のようなものを持っている。
「アンケートこねくり回して何が面白いの?」

全くとんでもない偏見と無理解だといわざるを得ない。
大規模で正確な調査こそものをいうベースとなるものなのだろうし、「お話として面白い」エピソードの集積から勝手なことを言っているのは、雑誌や新聞の記事にはなっても学問にはならないわけで、その辺が分かっていない輩が無理解にもほどがある!

といったところなのだろうが、面白くないものは面白くないわけで、普段ならこの本を最後まで読み通すことは南面堂にはできないと思われた。
ちきりん女史が「この著者の方、ユニークな表現が多くてかなりイケテルと思う」と賛辞を送られているので、調査内容の説明部分はびゅんびゅん飛ばしながら一応読んでみたもの。

Chikirinの日記 2010-09-02
日本のエリート、その作られ方

結局、ちきりん女史が引用されていたくだりが興味深く読めた数少ない箇所だったかもしれない。
それと、身の上話的な部分(電電公社に勤めておられた著者の父上が云々)が興味を引いた。

自分の見聞きする範囲はというと・・・生々しすぎるのでカットだな。
「ふむ、水準の維持に成功したな・・」というケースもあれば、「意外や一代限りだったか・・」というケースもあり。
とても詳述ははばかられる。

というような個別事例ではとても社会全体は語れないので、しっかりした調査とその正確な分析は、傍から見ればアンケートをこねくり回しているとしか見えないとしても、断固これを行う必要があるのだろう。
ごくろうさまです。

忌憚のないご意見の例:himaginaryの日記

こういう風に整理してくれると、すとんと腑に落ちるんだけどね。
Chikirinの日記:2010-09-14 新)4つの労働者階級

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