10月半ばごろ、旅行サイトのメルマガがどういう訳か入っていた。
この旅行会社に登録したかなぁ??と思いつつも、見ていく内にほんとにどうしてもヨーロッパに行きたい、行きたいと思うようになった。
主人の生前、チェコには絶対行こうと言っていて「風」の指揮者にその話をすると、先生が以前行かれたあたりの、ここを歩いてこう行くと「ブルタヴァ(モルダウ)」の堤防に出るから、この景色が良い。そして帰りは「トラム(路面電車)」に乗って帰ってくるんだなどと地図を書いて下さった。チェコビールの美味しいお店。チェコの人形劇も面白いから。などなど、色々と自由行動する案を教えて下さったりした。
なんでチェコなのか。私たちが歌っていた林光さん作曲のオペラ『変身』は、チェコのプラハ生まれのカフカが書いた同名の小説による。
オペラの冒頭で歌われる「シャンソン」、私たちがソングとして歌ったのは「三十六番地のシャンソン」(山元清多 詩)出だし冒頭の歌詞『プラハ ニクラウス通り三十六番地・・・・川が見えるモルダウの流れ・・」
ニクラウス通り(チェコ語・ミクラーシュ)36番地(旧称)はカフカの生家があった場所だそうだ。2番の歌詞「プラハ ニクラウス通り・・・・・橋が見える錆びた欄干、行き交う人なく路面電車が渡って行く・・・」3番の歌詞には「プラハ ニクラウス通り・・・・・川の向こうベルヴェデーレの丘・・」というのも出てくる。結局その旅行ができず主人は逝ってしまったわけで、10月に来たメルマガに、関西空港発着のチェコのツアーをみつけ、しかも、「おひとり様・女性限定」 こんなのがあるのか!と益々「行きたい」感が募っていく。しかしこのツアーはやはり人気大な上、私が見つけた時が遅く「キャンセル待ち」で、2、3日様子を見ていたがキャンセルは出そうになかった。
でもとにかくどこかに行きたい!で、意を決して12月初めの「クリスマス市観光」中心の北ドイツに行くことにした。もちろん、女性限定のおひとり様ツアー。私にとってはこんなツアーは初体験だが、結構昔からあるそうだ。
このツアー、成田からの便で関西からは大阪空港を早朝に出発する。早朝に伊丹集合がネックで数日悩んだが、長男の家が空港から近いので1泊させてもらうことにした。後日来た旅行案内には最寄駅から始発に乗れば間に合う集合時間になっていて、その話をするとお嫁さんが、当日朝、自分が空港まで送るから前日から泊まって下さいと何度も言ってくれた。なんと心強いことだろう。今の私のいろんな状況を考えると、言葉通り「思い立ったが吉日」なのだ。