カンヌ映画祭や、世界のアカデミー賞で韓国の映画「パラサイト 半地下の家族」が作品賞他
4冠を受賞したことがアジアの国初ということも含めて大きな話題になっている。
私はこの映画はまだ観ていない。
「半地下」の部屋については、韓国の現代ドラマで何度も出てきて知っていた。
地下のほか「屋上部屋」というのもある。鉄筋の屋上に増築のように部屋が建てられていて
経済的事情がある人は、部屋を借りる時に半地下や屋上部屋を借りる。
日本では見たことがない建築文化だと思う。
「半地下」は、南北戦争が終息していない韓国に於いて、シェルターや
防空壕の意味合いもあり、1980年ごろに建築法において合法化されたらしい。
私が韓国映画やドラマに傾倒する理由は、役者の役にのめり込む凄まじいとさえ思う
感情移入(演技力)と、その映像の作り方にあると思っている。
映画やドラマ見始めた頃、映像全体、背景の色合いなどで気づいたことがあった。
出演者の衣服の1色を、例えば男優のシャツ(シャツのストライプの色なども)と
女優のスカートや髪飾りとか帽子などが、さりげなく同じ色だということが何度もあった。
30年ぐらい昔習っていた水彩と油絵の先生が「色合いを統一しなさい」と仰っていたことが
今更のように思い浮かぶ。
時代劇の場面などで、
主人公が急を要して池の淵に隣接する長い道を疾走するシーンがある。
望遠で撮っている池の水面に木々が映っている美しい映像と、長い道の距離が
疾走する人物の逸る気持ちを視聴者に感情移入させていく。
自然の背景の取り入れ方が非常に絵画的なのが多いと思うのは私だけだろうか。
役者の演技力は言うまでもないが、シナリオの構築がしっかりしていて
ドラマの運び方にリズム(緩急)があるので飽きさせない作品が多いと思う。
演出では、シリアスな内容でも、どこかでホッとするシーンが入っていたり
男女のロマンティックなシーンもあり、遊び心とエンターテイメント性が大きいと感じる。
NHKの大河ドラマを1話を観てそのあと観ていない。
明智光秀の物語として期待したが、画像が露出オーバーなのか何か色合いが変。
特に緑色が気色悪い。時代考証はきちんとなされているんだろうけど
小道具が安っぽく見えると妹は言う。
韓国ものに全く興味がなかった妹が今、「怪盗(逆賊)ホンギルドン」にはまっている(笑)
今日は「沈丁花」がかなり開いていて、可憐なお花の姿とは対照的に
はっきりとした存在感を主張する香りがしている。
宮沢賢治の「向こうも春の」というソングを思い出す。