先のブログにも登場した河合楽器所属の調律師さんに
1年半ぶりになる我が家のピアノの調律をして頂きました。
他所から借りたピアノの大きさの比較図です。
少し長文になります。
我が家は上から2番目の大きさの、ヤマハのセミコンサートグランドで
全長が227㎝のC7というサイズ。
打鍵の触感、音量、音色は、下に書いているフルコンサートグランドと
あまり差はないように思います。
サイトからお借りした情報に寄ると、フルコンサートグランドピアノ(フルコン)は
全長 275cm、幅 160cm前後で、大方のコンサートホールにはこのピアノが
設置されています。
最近は、先のショパンコンクールの優勝者
カナダのBRUCE (XIASOLYU)LIU(ブルース・リウ)さんが使っておられた
イタリア製の FAZIOLI (ファツィオリ)F308(全長 308cm)や
ベーゼンドルファー 290インペリアル(全長 290cm、幅 176cm)といった
さらに大きなピアノも製造されています。
ベーゼンドルファーは、元々オーストリアにある製造会社で
2008年からはヤマハの完全子会社になっているそうです。
モデルチェンジする直前に、通常よりかなりお安く買った我が家のピアノは
ペダルが2本しかありません。
その後から発売されているピアノは、右端はダンパーペダル
真ん中に弱音用ペダル (ソステヌートペダル、或いはマフラーペダルという)が付き
一番左は、昔からそう呼んでいた第2ペダル (ソフトペダルやシフトペダルという)
現在ではペダル3本が主流です。
ソフトペダル(第2ペダル)は、曲の途中でpp(ピアニッシモ)にしたい時に
その時だけ踏んで音量を小さくソフトにします。
真ん中にあるソステヌートペダルは、踏み込んで左に引っかけて固定し
音量を小さくする以外に何にどのような使い方をするのかと
ずっと不思議に思っていました。
弱音用以外では
ド・ミ・ソの音を弾いてペダルを踏んだまま、その音から手を放して
他の音へ進んだとしても最初弾いたド・ミ・ソだけが響いている
他の音へ進んだとしても最初弾いたド・ミ・ソだけが響いている
というような使い方をするようです。
最近のテキストでは、そういう演奏のための譜面が出ているかも知れませんが
初心者ではあまり使うことは無いように思います。
古い話ですが、大学3回生の時、恩師の門下生のピアノ発表会で
グリークのピアノ協奏曲の第1楽章を弾きました。
1楽章の最後にカデンツァという、演奏者が即興演奏する箇所がありますが
このコンツェルトでは、グリーグが独自に作曲している譜面で弾きました。
カデンツァの最後ごろ、高音の方にパラパラと駆け上がっていき
最後の一音を、かすかに聞こえるように余韻を残しながら残すという部分があります。
私にとって初めてトライしたテクニックで
この時ダンパーペダルを全部しっかり踏み込まないで「半ペダル」にして
そっとその一音に触れ直して、かすかな余韻の音にしたと記憶しています。
この弱音用ペダルは、特殊な演奏スタイルに使うのだろうかと想像したりしています。
※右端の「ダンパーペダル」は、指を離しても鳴らす音が繋がって響くことで
演奏が豊かになり無くてはならないペダルですね。
我が家のピアノは10年ぐらい前に、高音部分の弦を一部取り替えましたが
その時期でも、既にハンマーも摩耗していて取り替えが必須だと言われていました。鍵盤の真ん中あたりは
一番よく弾く所なので、ハンマーの摩耗も激しく、本来まん丸い形が
若干四角くなっていますが、鍵盤右端あたりの高音では
あまり鳴らさないので丸みが残っています。
ハンマーの変形で、打鍵すると弦にスムーズに触れないので、最近特に
カクカクといった感じの、打鍵してハンマーが弦に降りていく時
一瞬「遊び」のような隙間を感じていました。
ハンマー全体を取り替えるには費用がかなり高額になるので
今回、ヤマハの純正のものにするか、そうでないものなら
10万円ぐらい安くなるというので、調律師さんが問い合わせてみると
ハンマー1個1個を組み合わせるという事ができる職人さんが
高齢になって辞められたので、この方法でメンテナンスできないとのこと。
結局、全部組み立てられたヤマハの既製品と、取り付け費用とで
見積もりは46万円ぐらい。
打鍵の「遊びも」なくなるそうで、今よりまろやかな良い音にもなるようなので
意を決して、来年早々取りかかって頂くことにしました。
どの分野も、いわゆる手作業で作る職人さんがいなくなっていくのですね。
お家のリフォームなどでも、一から階段などを作る大工さんが昔はいましたね。
私の結婚の時に持ってきた整理ダンス洋服ダンスは、地元の有名な家具屋さんの物。
10月27日で結婚して48年ですが、整理ダンスの引き出しは
引き出しの一段を出し入れすると、他の引き出しがつき出てきて
いつも自分の脚で他の引き出しを押さえながら出し入れしています。
未だに全く狂いがなくて、いつも職人さんの技に感心しながらも苦笑です。
グリーグのピアノ協奏曲です。ご興味ございましたら、、。