空き家になっている実家には、父の陶芸作品がいっぱい残っていて
お世話になるお寺さんの本堂の広間に並べて、檀家の人たちや
欲しいとおっしゃる方に、もらって頂ければ良いなと考えたりしていましたが
コロナ禍に突入してこの計画は頓挫したまま。
私の母方のいとこは女子が多くて、子供の頃から交流が多かったですが
父方は男子のいとこが多く、うんと小さい頃はお泊まりもした記憶がありますが
あまり会うこともありません。
父の実家を継いでいる父の兄の息子・従兄は
父の陶芸作品などをとても気に入ってくれています。
もらってもらう人の中の一人なので、以前から声がけしていましたが
私が住み替えを検討していることを伝えると、今朝実家を訪ねてくれました。
元々農家なので、今は少しの野菜を道の駅などに出しているようです。
今日はこの辺りは朝から雨で、私は紙袋にビニールをかぶせたのを
何枚か用意していたら、従兄は、友人知人にあげるつもりでと
農家のみかんや野菜を運ぶオレンジ色のコンテナを3つほど持ってきたと
笑いながら父の陶芸作品の、大きい壺から小さいのまで入れて
軽トラに積んで持ち帰ってくれました。
自分のお父さんより私の父・叔父と気が合っていたようで
女の子しかいない父は、この甥をとても可愛がっていて
私が知らなかった、父の生前の色々な話を聞くことができました。
日本伝統工芸展の、関西で開催された工芸展に
何のコネもない、どなたかに師事していたということもない一素人の父が
作品をポッと出して入選した大きな壺は
いつ頃からか実家で見かけなくなって、ずっと不思議に思っていた所
従兄のところにあることを今日初めて知りました。
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父の実家の山の方で植えている豆を潰したものを「釉薬(釉薬)」にして焼いた壺なので
受賞後、従兄の所に置いて欲しいと、父自身が持ってきたらしい。
5年前から介護付き住宅に入居している母が、実家で暮らしていた10年ほど前のこと
一番下の妹はよく訪れていて、何やかや母了解の元
実家から色々持ち帰っている物があることを知っていたので
私も2番目の妹も、この大きな壺は妹が持ち帰ったものと思い込み
あんな大きな壺をどこに飾っているんだろうか⁉️と
その抜け駆けの行為に憤っていたのですが
従兄の話で、私たちの大きな勘違いだった事実が判明💦
ごめんえっちゃんm(_ _)m
実家が棟上げした時のことを従兄はよく覚えていて
下の写真のものと同じではないでしょうけど
棟上げした屋根のてっぺんに飾る、魔除けの「破魔矢」なるものの扇を
よその方とで分けて持ち帰って、現在も家に掲げているとのこと。
今回初めて聞くお話です。
私はこの時5歳か6歳で、従兄は8歳か9歳だったはず。
そんなことをよく覚えているのだなと、その記憶力に感心しました。
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他所からお借りした「破魔矢」の写真
「棟上げ・棟木」の中心に魔除けとして揚げるのが「破魔矢」なるものです。
私の子供の頃は、棟上げでお餅を撒いて大人も子供も手で受けたり
拾ったりしていたのを朧げに覚えています。
久々に、従兄から父との思い出話を聞かせてもらって
大方が「我楽多同然」になりそうな父の陶芸作品が
好きな人の所へ引っ越ししたようで嬉しく、安堵の日になりました。
このところ、45ℓの有料ゴミ袋にパンパンに詰め込んだ袋を何回も出しています。
これからも断捨離はまだまだ続きます。