少し毛色の違うソング二つ。
林光さんが「ケンジニアン」と呼ばれるほど敬愛していた
宮澤賢治の詩によるソング。
「岩手軽便鉄道の一月」(1985/2007林光作曲)
1985年に作曲された黒点テント公演『宮澤賢治第2旅行記』の劇中歌。
移動公演で出演俳優のみで演奏可能なように、当初伴奏はアコーディオンと
リコーダーで書かれたが、その後ピアノとリコーダーに取り替わり
2007年ピアノだけの伴奏を伴う女声合唱にリライト。
途中の間奏のところが初演はリコーダーだった。
ピアノは富美子さん。
河岸の樹はみな真っ白に凍って鏡(氷華)を吊している。
汽車が近づき横切る時、風に氷華が光って飛び散っていく風景を
車窓から眺めて歌っている。
樹の名前は、桑の木を「モルスランダー」と名付けたように
学名にランダー(垣根の意)をつけた。
グランド電柱は樹ではないので学名は無く
ドイツ語のHusar=軽騎兵の列に見立てて「フサランダー」とした。
グランド電柱は岩手にある独特な形をした電柱。賢治独特な言い回し。
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「戦争がくれた贈り物」(矢代静一詩/林光曲)
放送劇『若者たちへのメッセージ・戦争がくれた贈り物』(加藤登紀子・歌)
このステージはピアノが私で、途中の間奏部分で譜面台から譜面が落ちそうになり
間一髪手で押さえているので、一瞬音が薄くなったが、録音では殆どわからない。
客席もヒヤッとした瞬間の記憶に残るステージだった(冷汗)