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コーラス「花座」のピアノ伴奏をしてくれているKさん、3月の「大人の発表会」の開催者で、ほそみっちゃんと二人でデュエットした時伴奏してくれたピアニスト。
彼女の旦那様はジャズピアニストだが譜面は読めないんだそうで、私たちクラシックを勉強した人が、音符がいっぱい書かれた譜面を見てきちんと弾くのを驚いてくれるとか。
ピアノ教本のバイエル下巻の終わり頃にある、或いはブルグミュラー25の練習曲の2番に出てくる「アラベスク」という短い曲があるが、初級の中ではちょっと生徒たちが挫折をしてしまう練習曲。
16分音符が「タタタタタン タタタタタン ……」と連続出てくる。旦那さんもこのあたりで挫折した部類だとKさんは笑いながら話していた。
でも旦那さんは、コードだけと記号のようなものを書いた簡単なメモ書き1枚を譜面台に置いて、パラパラと演奏する。
そんなことができない私たちには驚きと羨望と畏怖の念で、目が星🌟になる。
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リーダーのトランペッターHIRO・KAWASHIMAさんが、他の楽器とセッションする時は、出だしと最後はきまりのようなものがあるが、途中のスペースはほとんど即興演奏。この中に演奏者の色々な思い人間性が詰まっていて、ノリの良い音楽でも少し難しい表情で演奏してしまうんだとおっしゃっていた。
ヒロさんのおしゃべりも歌も洒脱で、演奏する曲のエピソードも交えてジャズの世界の楽しさに誘(いざな)い、聴く者を魅了していく。
トランペットという楽器は、初心者にとって音を出すまでの難しさがかなりある金管楽器の一つだが、ヒロさんの出す音、演奏する姿には気負いがなく、ブラスバンドで聴く高温のラッパの音とは少し違って、適度な脱力感とノリの良いキレのあるナンバーも柔らかい。
クラシックでもジャズでも、年齢とか演奏者の経験とか性格などの人間性が出てくるのだろう。
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ベースのYOSHIMASAさん、ドラムのCHIHIROさんは自分の子供達ぐらいかもう少しお若いようだ。
4人とも一流のジャズアーティストだが、CHIHIROさんは、終演後お話しできて、華奢な体格で私の手のふた回りぐらい小さい手で、バチを持って力強い叩きをしているのかと驚いた。
ジャズセッションでのドラムはキーパーソン。心地良いリズム感に私たちを乗せてくれた。
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ジャズナンバーをほとんど知らない私の記憶に特に残った曲「Armando's Rumba(アルマンドス ルンバ)」
Chick・Corea(チック・コリア)というアメリカのピアニストで作曲家の作曲によるもの。
ジャズをよく知る人にはおなじみの曲で周知の人のようだ。
ヒロさんとお母さんとの電話のやりとり「テレビに出ていたよ!あんたがよく吹いていた『チックコレラ』という人」、そう話されてライブハウスを爆笑で包んだ。
ヒロさんのお話しの中にあった、最近日本でも上映された「セッション」という映画の英訳の監修に携わって、ジャズの映画だと思って観た人の賛否両論あった、この映画上映後のある意味渦中に引き込まれてしまった話、映画「ブルーに生まれて」、1950年代の波乱万丈の人生を送ったトランペッター「チェット・ベイカー」という人を演じて、演奏もしたというイーサン・ホークの話が特に記憶に深く残った。
イーサン・ホークは、10年ぐらい前、家で観たロードショー「ホワイトウルフ」という、アメリカのゴールドラッシュの時代の、アラスカを舞台にした主人公と狼との触れ合いの物語で演じた人。
内容とその演技が印象的で記憶に残った俳優だ。
アンコールはイタリアの映画「イル・ボスティーノ(郵便配達人)」のテーマ曲。
『郵便配達人』というタイトルだけで観たこともない物語を想像してしまう。
優しいバラード調が心に沁みてきて余韻を残してくれた。
大衆音楽のアメリカのジャズも、ヨーロッパのクラシックも気楽に聴きたいと思う。