ある日の善隣門前。なにやらテレビの撮影が行われていました。普通、撮影というと、食べタレ(食べ物系専門のタレント)が中華街を歩きながら何やら喋り、その後どこかの店に入って料理を食べて「おいひ~!」などとコメントを発する…というのが、よく見かけるパターン。 でも、この日の撮影はちょっと違っていました。コックさん(あるいはコックの姿をしたタレント?)が善隣門の前で、大見得を切っていたのです。何かのコマーシャルの撮影でしょうか。それとも、グルメ番組の冒頭のシーン? 寒い時期を過ぎて春めいてきたとたん、再びテレビクルーの姿が眼につくようになってきましたね。 横浜中華街とテレビ。これは切っても切り離せません。今まで、どれだけ放送したのでしょうか。私がこれまでに出会った撮影隊は、平均すると1年間で20隊ほどでしょうか。これでもか、これでもか、というくらい“中華街もの”が放送されているのです。 その背景にはもちろん、中華街情報、グルメ情報を求める膨大な視聴者の存在があるわけです。 以前、そうですねぇ…20年ほど前でしょうか、ある出版関係者から「本のタイトルに中華街という文字を入れると、売れ行きが3割も増える」という話を聞いたことがあります。 こういう視聴者、読者が大勢いる限り、中華街での撮影や取材はずっと続くはずです。そして同じ店が何度も登場したりして…。でも、情報を求める人は新しくどんどん生産されてくるわけだから、同じ店が何度出てきても構わないのでしょう。 かくいう私もこのような番組があると、ついつい見てしまうのですが…。 中華街の中で料理を撮影し、その映像を電波に乗せていく、そんなことがこれからも変わらずに続いていくのでしょう。 それだけ、中華街ではネタが尽きないのです。中華料理店は200店舗以上あるし、それらのうち何店かは常に代替わりしているのですから。とくに最近は、中華街のお店の変化が激しくなってきているように感じています。 この1,2年で消えた料理店は「鴻昌」「明揚」「太平楼」「金陵酒家」「香港菜館」「吉香」「大上海」…ときりがありません。当然、その跡地には別な料理店などが入っています。 物販店だって「發三電機商会」「ひらわた」「とりかま」「大勝パーマ」「ソフミィ」「山下薬局」「松田書店」…と閉店したお店は、これまた相当な数です。もちろん、その跡地は多くの場合、飲食店が入居しています。 このように多数の店が入れ替わっていますが、変化しているのは目に見えるものばかりではありません。飲食店にとって重要な「味」や「サービス」も、いつの間にか変わっていたりします。 「某店」の美味しかった麻婆豆腐がつまらない味になっていたとか、逆に、平凡な味だった某店のランチが、目を見張るようなメニューに変化していたとか、そんな経験をしたことありませんか? もちろん、それは日によってシェフの体調が違うから味が変化する、ということも考えられますが、その多くは作り手が変わったからなのではないかと思います。 お店のサービス、接客だって10年、20年経てば変わってきて当然です。 「あの店が、こんなに優しくなってきていたぁ~」とか、 「前は良かったのになぁ…」とか、 その想いはいろいろでしょう。 よく「街は生きている」といいますが、まさに横浜中華街は巨大な生きもののようです。 変わるものもあれば、変わらないものもある。だからこそ、毎日通っていても飽きないのかもしれません。今年はどんな楽しみがあるのかなぁ…。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね 「ハマる横浜中華街」ランチ情報はコチラ⇒ |
何店舗も店を持っている会社の場合は、人事異動による変動というのも
よく目にします。
以前、ある店のランチ構成がかなりお気に入りだったのですが、
いつしかつまらない内容になってしまって、おかしいなと思っていたら、
同じグループの別店舗のランチが急におもしろくなっていて、
ああ、担当者がこちらに異動したのだな、なんて思うことがあったりします。
この手の商売は属人性がとても高いですね。
それだけに、品質が資本だけで決まらないので、
見ていて非常におもしろいです。
横浜中華街全体で一つの複合企業みたいな感じでしょうか。街内なら単なる人事異動。
以前中華街行ったときは、香港スターのアーロン=カックを見ました。ハンサムなんだけど身長は意外にチビだったのは微笑ましかったです。
世界にチャイナタウン多しといえど、こんな異国情緒の町並みはサンフランシスコと横浜ぐらいのようで、たまに案内すると「映画のセットみたい」と香港人からも台湾人からも面白がられます。
日本人から見れば日光江戸村みたいな感覚でしょうか。
しかし何より魅力なのは、TDRやラーメン博物館のような「特定の企業によって商業的に仕組まれた」街ではなく、そこに生まれ育ち、現在も住んでいる華人たちの日々の努力が街を生き生きさせている点だと思います。確かにそこには金銭の往来があるのですが、横浜中華街の場合は「ビジネス」と呼ぶよりは「商い」と呼んだ方がぴったりくるような、いい意味での泥臭さを感じます。
今後もいろいろ時代に応じて変化する部分と、変わらぬ伝統の部分を使い分けて発展していってほしいですし、なにより出来の悪い店を淘汰させて、良い店を育成するのは、われわれ客の使命だと思います(大げさですか?)
がんばって横浜中華街の発展の為に「投資」しなくてはいけませんね(笑)
これほど中華料理店が高密度に集積しているチャイナタウンはないでしょうね。自然発生的なテーマパークのような感があります。
>なにより出来の悪い店を淘汰させて、良い店を育成するのは、われわれ客の使命だと思います
私もそう思います。でも、自分ひとりではどうにもならない…
中国語講座の1コーナーにでておりました。
以上、ご報告まで。
教育テレビの中国語講座だったんですか!
てっきりグルメ番組だと思っていました。