中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

象の鼻パークオープンとその後

2009年06月14日 | レトロ探偵団

 横浜の開港記念日にあたる6月2日、横浜公園から日本大通を突っ切った先の海辺に、「象の鼻パーク」がオープンした。
 ここはペリー提督が上陸したといわれている、横浜にとっては記念すべき場所。

 幕末にペリーが来航した地は他にもあり、たとえば函館では「ペリー広場」、久里浜では「ペリー公園」と、それぞれ彼の名を冠した広場を造っているが、横浜ではなぜか「象の鼻パーク」と名づけた。
 アメリカ好きの横浜ならば、「ペリーパーク」とでも命名しそうなものなのにね。


 開港当時、波止場には船荷の積み下ろしのため2本の突堤が造られていた。このときはまだ直線の形状をしていたが、明治初めには波除けのためL字型に曲げられた。


 明治後期以降は鉄道も敷設されたり大きな上屋ができて、波止場から港湾へと発展していく。
 

 そして現代、こんなふうに整備された。
 こうして見ると、まさに象の鼻のようではないか。こんな形をしているため、ずっと以前から「像の鼻」と呼ばれていたのだ。

 ちなみに、これとは別に「象ヶ鼻」というのもあった。


 今でいうところの北仲通あたり。ここまで横に長い浜が延びていて、その先端の砂洲が「象ヶ鼻」といわれていた。横浜という地名も、「横に長い浜」からきているそうだ。


 話を戻そう。
 「象の鼻パーク」のオープニング式典には、この人が来て皆さんにご挨拶。まあ、横浜市長だから当然といえば当然なのだが。

 背景には星条旗を掲げた黒船も。これは長崎のハウステンボスから来たそうだ。招致費はいくらだったのだろうか、なぁんて、余計な詮索までしたくなってしまいそうだが、こうなったらこの黒船に乗ってみようと考えたほうがいいと思う。

 報道によれば「黒船来航イベント」第2期として、6月13日から26日まで、これに乗船することができるそうだ。
 無料とはいえ、開国博Y150のベイサイド入場券の当日の日付があるもの、もしくは未使用のものが必要というのがミソ。
 でも、博覧会に入場してしまってからでは、その当日しか乗船できないが、未使用入場券をお持ちの方なら、この期間中、いつでも乗れるわけだ。
 
 黒船の向こうに見えるのは大さん橋。こっちもその形状から「クジラの背中」という愛称がつけられている。


 式典に集まった大勢のお客さん。


 割れたクス球から飛び出たテープが市長に振りかかり、おもわずのけぞる。


 観光親善大使と150周年キャラクターの着ぐるみ。


 消防音楽隊もお祝いの演奏。外国の豪華客船が入港したときに、桟橋で演奏している楽団だろうか。


 新しく、こんなプレートも造られた。


 広場には天日干しする畳。


 招致されたのだろうか、豪華クルーザーも停泊していた。


 保存された転車台を撮影するテレビ局。


 整備工事中に発掘された転車台についての案内板。


 透明な板を通して、現物を見ることができる。


 象の鼻パーク入り口に隣接するビル。この入り口を造るため、建物の一部が撤去された。


 こうして眺めてみると、横浜税関の塔は建物の真ん中から立ち上がっていることがよく分かる。


 夕方の広場。


 山下ふ頭にあった「港湾労働者供養塔」。象の鼻パーク整備にあわせて、こちらへ引っ越してきた。


 ミナトを支えてきた数多くの港湾労働者。そんな彼らの住んでいたのが寿町の簡易宿泊所だった。


 1950年代の新港ふ頭。赤レンガ倉庫はまだ現役で活躍していた。


 写真つきの解説板。港湾労働の様子や、水上生活者、艀溜まり(はしけだまり)が紹介されている。


 何だかよく分からない構造物。視界を遮る邪魔者。


 その構造物の横っ腹には、横浜を築き支えてきた主要な人々のプロフィールが書かれている。


 レトロ感漂うお店。今まではあまり目立たない感じだったのに、象の鼻パーク建設で丸見えになった。


 大さん橋へ向かう通路も確保された。


 旧臨港線の高架。東横線の横浜~桜木町間と同様、上を走る電車はない。


 6月2日に豪華クルーザーが停泊していた浮き桟橋。


 今は水上バスや港内観光船の発着所に。


 この先にはかつて、通船待合所があった。
 自由に休憩できる象の鼻テラスは左奥。ビールも飲めるぞ。


 視覚障害者用の蝕地図。点字が打たれている。


 象の鼻パークだから、あるんじゃないかと思ったら、やっぱりあった。


 これがシンボルオブジェだそうだ。


 ここもアート系の施設なのか。


 ところで、横浜と一緒に開港したといわれている函館の開港記念日は7月1日なのをご存知だろうか。
 そういえば横浜だって、昔は7月1日に開港記念を祝っていたことがある。現に、50周年記念式典は6月2日ではなく7月1日に行われているのだ。

 6月2日というのは旧暦で安政6年の日付。7月1日というのは新暦でいう1859年の日付。
 どちらを採用するかによって、記念日が違ってくるわけ。

 ちなみに同じ開港仲間である長崎では、“6月2日か7月1日か問題”以前に、開港した年はいつかという問題があったそうだ。
 それが決着したのは昭和初期の頃。それによると横浜なんかよりもずっと早く、16世紀のことだったという。だから今年は長崎開港400数十年になるそうだ。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
象の鼻テラス (すぎちゃん)
2009-06-14 23:03:56
象の鼻テラスは、バリバリアート系ですよ。
なんたって青山スパイラルの管理運営。
象の鼻パークは悪くはないけど、私的にはもちっと緑が欲しいのと、海の柵はいらないかなあ・・・
あと、浮き桟橋が全くデザインされていないのは何でなんだろう?なんかすごく浮いている。(浮き桟橋だから良いのか???)
大桟橋と比べて予算がだいぶ違うんだろうから仕方ないかもだけど。

でも、ずいぶん回遊性が増した感はあります。
あそこで、なんか面白いイベント仕掛けたいな(笑)
返信する
Unknown (管理人)
2009-06-15 05:37:31
◇すぎちゃん
テラスの後ろに芝生はありますが、
樹木が少ないですよね。
150万本植樹だなんて言っているんだから、
もっと植えてほしかった。
返信する
わーすごい! (ちー)
2009-06-15 11:29:01
天日干しする畳・・・ウケました(笑)

行きたいな~と思いつつ、近所なのにまだ行ってなかったんですよ。
こんなふうになっちゃったんですねえ!
夕方なら空いてるのか・・・行ってみよっと。

ところで酔華さん、6月中の木曜日に中華街に行くことがあったら、珠江飯店、チェックしてみて下さい。
ペリーの日(木曜生まれだからだって・汗)で、Y150記念メニュー限定だけど、半額になってます!
返信する
珠江飯店 (管理人)
2009-06-15 20:27:46
◇ちーさん
珠江飯店、大好きです。
もちろん、このサービスは見ていました。
でも、行けるかなぁ。
返信する

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