以前、こちらでご協力をお願いしたクラウドファンディング「ミニシアターを救え!プロジェクト」から、結果のご報告が来ました。
お世話になっております。「ミニシアター・エイド基金」運営事務局です。クラウドファンディング終了のご報告、及び特典についてのご説明です。
「ミニシアター・エイド基金」は5月15日23時59分に
ファンド総額 :3億3102万5487円
コレクター(支援者)数:2万9926人
にて終了致しました!
また、終了前に参加希望をいただいていた1団体の受付が遅れ、終了後に受け付けました。最終的に118劇場103団体が基金に参加し、1団体あたりの平均分配額は、約303万円です。
本来、終了予定日翌日の15日に、こちらを出す予定だったのですが、14日14時ころに発生したサーバー障害により7時間程度決済の難しい時間があったため、15日いっぱいまでクラウドファンディング終了を延長しました。結果的に御礼を申し上げるのが遅れてしまったことを、お詫び申し上げます。
一方で、今回の出来事がこれまでのクラウドファンディングという分野の枠組みを大きく更新する事態であったことに私たちも驚いています。ミニシアターの方々がずっと培ってきた映画というものの力が、一気に吹き出してきたように感じられました。
「ミニシアター・エイド基金」プロジェクトは図らずも「ミニシアター」という場所の社会における重要性を可視化する、貴重な機会となりました。お一人お一人の、映画や映画館への愛情ゆえのことです。
文化とは、一人ひとりの体験や人生から生まれてくるものなのだ、ということもいただいたメッセージから改めて強く感じることもできました。皆様からのメッセージに、運営事務局も大いに励まされましたが、劇場運営者の方からも同様の思いを伝えられることは非常に多くありました。
「ミニシアター・エイド基金」を通じて、全国のミニシアターを緊急支援するこのプロジェクトにご参加いただいたことを運営一同、心よりの御礼を申し上げます。ありがとうございました。
クラウドファンディングに拠出して下さった皆様へは、この同じメールが届いていると思いますので、これ以降の実務的な連絡事項は省略します。ご協力、本当にありがとうございました。関心がおありの方は、こちらのサイトにメール全文が掲載されていますので、ご覧になって下さいね。それにしても、3億円を超えるお金が集まるとは、本当にすごいです。当初の予定は1億円でしたし、あと数日、というところでは2億5千万円に行くか行かないかだったので、「3億円集まると素晴らしいけど、そこまでは無理だろうな~」と私など思っていたのです。皆さんのミニシアター愛というか、大手シネコンだけでなく、多様な形態の映画館の存続を望む映画ファンの意思が見事に結実した結果だと思います。これで、全国のミニシアターは1館たりともつぶれないで、コロナ禍を乗り切ってほしいものです。(見たか、アベノマスクのおっちゃん! これが「お金が生きる使い方」ちゅーもんやで!)
私がチケットをお願いしたシネマヴェーラの入っている、ユーロスペースの建物(2014.2)
そして、「公開延期等で影響を受けている配給会社へのエイドはないのか?」と心配しておられる皆様に朗報です! 下のようなプロジェクトが立ち上がりました。配給会社相乗りのオンライン配信に関しては、以前こちらで「仮設の映画館」のご案内をしましたが、今回のプロジェクトでは、各配給会社の作品がまとめてオンライン配信で見られるため、アジア映画の数がぐっと増えました。詳しくはこちらのサイトをご覧いただければ、と思いますが、主要部分だけこのブログにもコピペしておきますので、ぜひご関心をお寄せ下さい。
コロナの時代を乗り越える、Help! The 映画配給会社プロジェクト始動!
緊急オンライン上映
新型コロナウィルスの影響で、映画館、映画製作者、そして映画配給会社は困難な時代を迎えています。この難局を乗り越えるため、これまで世界の多様な作品を日本中の映画館に送り出してきた独立系配給会社が「Help! The 映画配給会社プロジェクト」を立ち上げ、その緊急アクションとして「配給会社別見放題配信パック」を配信いたします。
日本初配信作品や不朽の名作など、各社渾身のラインナップをお得なパックにしてご提供頂きました。配給会社なしには映画館は成り立ちません。
視聴期間3か月間のところ、6か月間に延長となる特典がついた5,000円と10,000円の寄付込み見放題プランもあります。それぞれ独自の個性で世界の映画を紹介してきた独立系配給会社へのよりいっそうの応援となります。ご支援よろしくお願いいたします。
<第一弾>
クラシックの名作やヌーヴェルヴァーグの傑作群、アジアやヨーロッパの作家たち、近年大ヒットした作品、カンヌなど国際映画祭での受賞作、これまで未配信だった貴重な作品など見逃せない全90作。
(Cinetama注:アジア映画のタイトルを挙げておきます。他のラインアップに関しては、それぞれのページをご参照下さい)
●クレスト・インターナショナル
見放題プラン:12作品/2,480円/3か月/販売終了日:2020年8月15日
寄付込み見放題プラン:5,000円/10,000円/販売終了日:2020年6月15日
<アジア映画ラインアップ>
キム・ギドク監督作品『嘆きのピエタ』(2012)
ホン・サンス監督作品
『それから』(2017)
『夜の浜辺でひとり』(2017)
『クレアのカメラ』(2017)
『正しい日 間違えた日』(2015)
●ザジフィルムズ
見放題プラン:30作品/2,980円/3か月/販売終了日:2020年8月15日
寄付込み見放題プラン:5,000円/10,000円/販売終了日:(同上?)
<残念ながら、アジア映画はラインアップに入っていません>
●セテラ・インターナショナル
見放題プラン:15作品/2,480円/3か月/販売終了日:2020年8月15日
寄付込み見放題プラン:5,000円/10,000円/販売終了日:(同上?)
<残念ながら、アジア映画はラインアップに入っていません>
●ミモザフィルムズ
見放題プラン:12作品/2,480円/3か月/販売終了日:2020年8月15日
寄付込み見放題プラン:5,000円/10,000円/販売終了日:(同上?)
<残念ながら、アジア映画はラインアップに入っていません>
●ムヴィオラ
見放題プラン:21作品/2,480円/3か月/販売終了日:2020年8月15日
寄付込み見放題プラン:5,000円/10,000円/販売終了日:(同上?)
<アジア映画ラインアップ>
アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品
『世紀の光』(2006)
『光りの墓』(2015)
ワン・ビン監督作品
『鉄西区 三部作』(2003)
『鳳鳴ー中国の記憶』(2008)
『無言歌』(2010)
『三姉妹ー雲南の子』(2012)
『収容病棟 前後編』(2013)
『苦い銭』(2016)
ツアイ・ミンリャン監督作品『郊遊<ピクニック>』(2013)
チャン・ヤン監督作品『ラサへの歩き方』(2015)
ソンタルジャ監督作品『草原の河』(2015)
ニティワット・タラトーン監督作品『すれ違いのダイアリーズ』(2014)
『すれ違いのダイアリーズ』予告編
インド映画にもリメイクされた作品です。インド映画ファン必見!
<第二弾> 5/22(金)15:00〜配信開始予定
下記8社を予定しています。*事情により一部が第三弾配信となる場合があります。
●彩プロ
●アンプラグド
●エスパース・サロウ
●オンリー・ハーツ
●サンリス
●シンカ
●ハーク
●マジックアワー
第二弾には、『マダム・イン・ニューヨーク』(2012)や『ファイティン!』(2018)の彩プロ、『ロボット2.0』(2018)のアップラグド、『長江 愛の詩』(2016)のエスパース・サロウ、『ソング・オブ・ラホール』(2015)のサンリス、香港映画、韓国映画いっぱい配給のハーク、『つつんで、ひらいて』(2018)やマクダル・シリーズのマジックアワーといった、アジア映画をよく配給して下さる会社が揃っています。どんな作品を見せていただけるのか、楽しみですね。首都圏や関西の皆さん、緊急事態宣言あと2週間(多分)を、アジア映画で乗り切りましょう!