月曜日はお仕事@南柏の日。南柏には麗澤大学があって、ここのキャンパスは緑が多くとっても気持ちがいいのです。幼稚園から大学院まであるこの学園の中央にある広場には、「なんじゃもんじゃの木」という有名な木もあり、白い花が咲く晩春にはたくさんの見物の人がキャンパスを訪れます。
また、麗澤大学は地域との連携も強めていて、図書館を一部開放したりしているほか、数年前に生涯教育プラザという建物を建設、大学院や各研究センターの他、オープンカレッジもここで開講されるようになりました。その生涯教育プラザの1Fには小さな展示スペースがあり、地味ながら興味深い展示が時々行われています。
で、今開催中なのが、「老北京風俗画 三百六十行」展。「三百六十行」というのは、「各種職業」とでも訳せばいいでしょうか。「行」とはつまり職業、商店の意味で、広東語では「ご職業は何ですか?」と訊く時は、「イ尓做邊一行[口架]?」(ネイ・ジョウ・ピン・ヤッ・ホン・ガ)と言ったりします。その様々な「行」を描いた風俗画がいっぱい展示されているのが、今回の展覧会です。
上の絵は街角で見かける職業で、床屋さんに大道芸人、輪投げ屋さんにお灸をすえてくれる人など、1枚の絵にいろんな人が登場しています。このほか、レストラン関係の絵も豊富で、麺を打つ人、調理場で働く人などが、活き活きと描かれています。一番多く登場する画家が「伯陽」という人で、上の絵の他、こんな絵も描いています。
ほかにも何人かの画家が加わり、360種とは言いませんが、かなりの数の職業を見ることができます。
絵の他に、家具やいろんな靴(纏足の靴も!)、お菓子の型抜きに火鍋などの調理器具、そろばん、薬研等々、中国での職業に関連する品物もたくさん展示してあります。中には、精巧に作られた人力車の模型も。中国家具もあれこれ見ることができます。
実はこれ、麗澤大学で中国関係の講座を持ってらっしゃる金丸良子先生のコレクションなのです。中国の少数民族研究をなさっている金丸先生、中国に行くたびにこういった風俗画や年画(お正月に飾る絵)を買ってらして、相当なコレクションをお持ちのよう。その一端が、今回展示されている、というわけです。
南柏駅からバスで10分ほど、「麗澤大学前」で下車すると目の前ですので、興味がおありの方、おついでがおありの方は、ちょっと立ち寄ってみて下さいね。