アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『人生は二度とない』本日初日!+『マスター/先生が来る』11月18日(金)より公開!!

2022-10-28 | インド映画

こちらでご紹介したボリウッド映画『人生は二度とない』(2011)が、本日から公開となりました。リティク・ローシャンのファンの皆様、パソコンに向かって彼がしゃべる日本語を、もうお聞きになりましたか? 誰が指導したのか知りませんが、かなり正確な発音で、おじぎの仕方も決まっていましたね。2011年公開なので、東日本大震災の前に撮っていますから、まだ金持ちニッポン人のイメージが幅を効かせていたんでしょう。

(c) Eros International (c) Excel Entertainment

そして、カトリーナ・カイフのファンの皆様。昨年12月に『URI/サージカル・ストライク』(2018)等のヴィッキー・コゥシャルと結婚したカトリーナですが、まだまだどんどんいろんな映画に出演しているのでご安心下さい。『人生は二度とない』では、人生に惑う男たちに潜水術だけでなくて生き方をも指南する、ステキなダイビング・インストラクターとして登場します。特に、水が怖いという設定のリティク・ローシャン扮するアルジュンにコーチするシーンは、本作の見どころの一つとなっています。こういう自立した、男前な女性が登場するのも、女性監督作品ならでは、でしょうか。

(c) Eros International (c) Excel Entertainment

さらに、ファルハーン・アクタルとアバイ・デーオールのファンの皆様。この2人のファンは日本では少ないと思いますが、皆様はお目が高いです。両人とも実に得がたい俳優であり、ファルハーン・アクタルの方は、同時に得がたい監督でもあります。こんないい役者を生かす作品が撮れていないここ10年のボリウッドは、停滞もいいとこ。ファルハーンの方は、ハリウッドになど色目を使わず、ボリウッドでまだまだ、それも監督としての可能性を追求して行くべし。と同時に、『ミルカ』(2013)のような印象に残る演技を再び見せてくれることを願っています。アバイの方は、この人ほど心理的な深みを演じられる人はいないので、中年になりつつある今もまだまだ出番があるはずです。『デーヴD』(2009)や『シャンハイ』(2012)のような作品は、昨今のボリウッドではもう作れないかも知れませんが、自身でプロデューサーもやって挑んでみては?

(c) Eros International (c) Excel Entertainment

という具合にストーリーと俳優の演技をたっぷり味わえる、スペイン観光映画だけではないよくできた、『ガリーボーイ』(2019)のゾーヤー・アクタル監督作品が『人生は二度とない』です。公式サイトのTHEATERをご参照の上、お近くの映画館にぜひぜひお出かけ下さいね。日本版予告編の元になっている、インド版の予告編を付けておきます。

Zindagi Na Milegi Dobara | Official Trailer | Hrithik Roshan, Farhan Akhtar, Abhay Deol

 

そして、『人生は二度とない』を配給してくれたスペースボックスが、またまた映画を公開してくれます。今度はヒンディー語映画ではなく、タミル語映画です、それもヴィジャイ主演の!  『響け!情熱のムリダンガム』(2019)で登場した「ダラパティ(大将)」ヴィジャイの作品が、大画面で日本語字幕付きで見られます。この作品です!!

こちらは、送られてきたプレスリリースをそのまま付けておきます。<インディアン・ムービー・ウィーク>でも上映されたので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、ぜひもう一度楽しんで下さい。プレスリリースのあとに、Cinetamaご推薦の見どころを書いておきます。

            

インド映画界のスターが名物教授に ヴィジャイ主演『マスター/先生が来る!』11月公開

 インド映画『Master(原題)』が『マスター/先生が来る!』の邦題で、11月18日より新宿ピカデリーほか全国公開することが決定しました。
 本作は、“大将”という愛称で親しまれ、インド:タミル語映画界の寵児となったヴィジャイの2年ぶり、64作目となるアクション大作。

 超人的なカリスマ性と身体能力を誇り、満を持して登場すると無数の敵をなぎ倒す。キレキレのダンスや歌唱を劇中に何度もこなし、ヒロインも周りの人々も夢中にさせる漢っぷりを振りまく伊達男の主人公。様式美ともいえるお約束で観客を熱狂させてきたインドの娯楽アクション映画界。その中で、『ムトゥ 踊るマハラジャ』『ロボット』等で日本でも知られるラジニカーントの次を担うスーパースターとして、いま最も頂点を極めているのが、本作の主演ヴィジャイだ。ヴィジャイが演じるのは名門大学の教授JD。腕っぷしの強さと、型破りな行動力で生徒の人気を集める名物教授だったが、不祥事の責任をとって少年院に赴任する。そこは最凶のギャング、バワーニに支配された少年たちが犯罪と暴力に染まる劣悪な場所だった。JDは少年たちの更生を賭けてバワー二との対決に立ち上がる。

 いきなり顔を出さず、まず足元やシルエットが映され、散々に観客を焦らしての初登場シーン。決め台詞を口にして悠然と歩み去るシーンで多用される仰角のスローモーション。本作はそんなお約束をしっかり押さえながらも、完全無欠のヒーローに対抗しうる強烈な悪役、バワーニに、スター映画とは距離を置く演技派として“タミル民の宝”の愛称で人気を集めるヴィジャイ・セードゥパティを配した対極的なWスターキャストとなっている。監督は、2019年に『囚人ディリ』のヒットで、スタイリッシュなアクションノワールを描く作家性が注目を集めたローケーシュ・カナガラージを迎えている。

 公開されたポスターでは、「みんなまとめて更生だ!」というコピーと、顔はサングラスで覆われたままで、酒瓶を持った不敵な姿のヴィジャイが描かれている。その背後に劇中で繰り広げられるヴィジャイの数々のアクションが垣間見られるものとなっている。

■公開情報
『マスター/先生が来る!』 公式サイト
11月18日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
出演:ヴィジャイ、ヴィジャイ・セードゥパティ、マーラヴィカ・モーハナン、アルジュン・ダース
監督:ローケーシュ・カナガラージ 
配給:SPACEBOX
宣伝:シネブリッジ
原題:MASTER/2021年/インド/タミル語/179分

©️B4U Motion Pictures, ©️Seven Screen Studio, ©️X.B. Film

            

本作の見どころは、なんと言ってもローケ-シュ・カナガラージ監督の脚本と演出です。ローケーシュ・カナガラージ監督は、監督第2作の『囚人ディリ』(2019)で大いに注目され、それに続く本作『マスター/先生が来る!』(2021)でさらに力量を見せてトップ監督の仲間入り。加えて本年は、超大物スターのカマル・ハーサンを主演に『Vikram』を作って大ヒットさせてしまうという、絵に描いたような大物監督への道を歩んでいる人なのです。ヴィジャイの主演作はこれまで、『ビギル 勝利のホイッスル』(2019)のアトリー監督、『サルカール 一票の重み』(2018)のA.R.ムルガダース監督、、そして『Thalaivaa(頭目)』(2013)のA.L.ヴィジャイ監督らがヒットさせてきたのですが、ローケーシュ・カナガラージ監督は人気者ヴィジャイ作品のパターンを踏襲しつつ、新たな見どころをいろいろ見せてくれています。

そして次なる見どころは、『囚人ディリ』でも悪役を演じたアルジュン・ダース(上写真は『囚人ディリ』より)の存在です。深い声が印象的なこの若手俳優は、ローケーシュ・カナガラージ監督にすっかり気に入られたようで、『Vikram』にもカメオ出演。本作でも、そのワルぶりを十二分に見せてくれます。さらに最後に、ヴィジャイ・セードゥパティとのWヴィジャイ対決も見ものです。こんな風によくできた作品なので、じっくりと宣伝し、いろんな解説も加えた上で公開されるとよかったのに、と思いますが、諸般の事情であわただしい公開となった模様。ヴィジャイ・ファンの皆様はちょっとご不満かも知れませんが、「大将」の作品が今後も公開されるよう、大いなるご支持で盛り上げて下さいね。最後に予告編を付けておきます。日本版はまだのようなのでインド版予告編ですが、再生回数は何と何と7,460万回。すごいですねー。『RRR』並みです...。

Master - Official Teaser | Thalapathy Vijay | Anirudh Ravichander | Lokesh Kanagaraj

 


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