大阪アジアン映画祭で上映されるインド映画、『神さまがくれた娘』の字幕を担当することになりました。タミル語映画なので、英語字幕に基づいて日本語字幕を作成し、タミル語が専門の方に監修(チェック)をしていただくことになります。まずは、以前にもご紹介した映画の基本データをどうぞ。
大阪アジアン映画祭 公式サイト
日程:2012年3月9日(金)〜18日(日)
会場:梅田ブルク7(梅田)
ABCホール(福島)
梅田ガーデンシネマ(梅田)
シネ・ヌーヴォ(九条)
『神さまがくれた娘』 予告編
(原題:Deiva Thirumagal/God's Own Child/2011年/インド/146分)
監督:A. L. ヴィジャイ
主演:ヴィクラム、ベイビー・サラ、アヌシュカ・シェーッティ、アマラ・ポール、ナーザルナーサル
3月15日(木)15:40 ABCホール
3月18日(日)10:15 シネ・ヌーヴォ
主人公は、6歳程度の知能しかない男性クリシュナ(ヴィクラム)。南インドの高原の町ウーティに住んでおり、ビクター(クリシュナ・クマール)の経営するチョコレート工場に勤務しています。クリシュナにはバーヌマティという妻がいて、かわいい女の子を出産したのですが、バーヌマティは産褥のため亡くなってしまいました。それからずっと、クリシュナは隣人たちの助けを借りながら、男手ひとつで娘ニーラ ニラー(ベイビー・サラ)を育ててきました。
ニーラ ニラーは学校に通い始めますが、そこで出会ったのがシュヴェータ・ラージェーンドラン(アマラ・ポール)という広報担当(シュヴェータの役職が"Correspondent"と呼ばれているのですが、"記者"だとおかしいので、"広報担当者"かと思っています。訳語をご存じの方がいらしたら教えて下さいませ)の若い女性。シュヴェータはニーラ ニラーをかわいがっているうちに、彼女の亡き母こそが自分の姉バーヌマティだと気づきます。そして父(サチン・ケーデーカル)に連絡し、クリシュナとニーラ ニラーを町の自宅に連れて行くことにします。
ところが途中の道でクリシュナだけが降ろされ、ニーラ ニラーと引き離されてしまうことに。偶然出会った弁護士ヴィノード(サンタナム)とその同僚の上席女性弁護士アヌ(アヌシュカ・シェーッティー)の助けを借りて、ニーラ ニラーを取り戻そうとするクリシュナの闘いが始まります。
ラージェーンドラン家側は有名弁護士バーシャーム バーシャム(ナーザル ナーサル)を雇い、裁判はクリシュナに不利かと思われたのですが...。
ショーン・ペン主演作『アイ・アム・サム』 (2001)のリメイク、と以前ご紹介したのですが、基本的な設定は戴いているものの、相当インド的に変えてあり、別物の映画になっています。見始めた時はインド映画にありがちなあざとさが鼻についたのですが、いつしかお話に引き込まれてしまい、クライマックスのシーンでは号泣する羽目に。
ヴィクラムの演技が超人的で、とても『ラーヴァン』 (2010)の警部と同一人物とは思えません。ショーン・ペンよりもすごいです! そして、ニーラ ニラー役のベイビー・サラの可愛いこと、可愛いこと。こちらは、「マルモリ」の芦田愛菜ちゃんなんてメじゃありません。ヴィクラムとベイビー・サラが、マレーシアのインド映画雑誌「シルバー・スクリーン」のインタビューに答えている映像はこちら。ほとんど英語でしゃべっていて、わかりやすいです。
私を泣かせたクライマックス・シーンもYouTubeにアップされているのですが、それは上映時のお楽しみに置いといていただくとして、歌のシーンを3つ付けておきましょう。ミュージック・クリップその1、その2、その3です。その2では、ニーラ ニラーにお話をするという設定で、カッコイイ王様に変身したクリシュナの姿も見ることができます。
『神さまがくれた娘』、絶対お見逃しなく。張り切って字幕を付けますので、ぜひ大阪アジアン映画祭で泣いて下さいね!
<2012.5.19記>5月18日のテレビ放映でアクセスが多いため、人名表記の音引き等間違いに訂正を入れました。お見苦しくてすみません。
もうすでに涙目です
インド映画は初めてですが踊りが思ったより少なかったです
みんな美形ですね
このブログ記事ですが、まだ字幕に取りかかる前のものなので、人名表記などに間違いがあります。すみません。タミル語がご専門のF先生にいろいろ直していただいた結果、ニーラ→ニラーとか訂正した箇所があります。こんなに皆さんアクセスして下さるのなら、ちゃんと訂正しておいた方がいいかしらん....。
この映画は映画祭上映されただけで、一般公開されていないため、DVDにももちろんなっていません。でも、皆様が話題にして下さると、劇場公開からDVD化、というのも夢ではありませんので、ぜひあちこちでつぶやいたりして下さいませ。よろしくお願いします~。
私も、大画面でぜひ見てみたいので(大阪アジアン映画祭は行けなかったのです)、公開を切に望んでいます。こんなに皆さんがコメントをいろいろ下さったりするのを見て、どこか配給会社さんが「おっ」と思って下さらないかしら。『ロボット』も当たっているので、インド映画、買い時だと思うんですけどねー。
インド映画はいつも根負けするのですが、
この映画はとても素晴らしく最後まで楽しんでみれました。(TV版だけ?なのか、カットが多かったきもしますが・・。)
字幕も素晴らしかったと思います。
最後とても感動しました。
ステラを見た後のような感動を味わえました。
ありがとうございます。
普通は、映画公開→DVD化→テレビ放映、というルートを辿るのですが、「神さまがくれた娘」は3月の大阪アジアン映画祭でABC賞を獲得、ABC朝日放送での放映が先に決まってしまったため、ちょっと変則的になってるんですね。おっしゃるとおり、テレビ放映される作品はたいていDVDも出ているので、本当なら「見たら?」と他の人に勧めることができるのですが。
ぜひ、変則的ながらこの後、公開→DVD化というルートを辿れるよう、応援して下さいね。