●2020年5月から運休になっているデータイムの一部列車の運転を再開する。
●下り12本、上り10本を新たに千葉に停車させる。
●平日朝上りの一部列車の所要時間を短縮させる。
●池袋、大宮発着を全列車新宿発着に短縮させる。
●大船発着1往復の運転を取りやめる。
●「N'EX往復きっぷ」の販売を取りやめる。
JR東日本の2022年ダイヤ改正、『成田エクスプレス』については、一部列車を運転を再開するとともに、千葉駅への停車を拡大させる。
2020年5月の緊急事態宣言以来、『成田エクスプレス』は、朝下り4本上り3本、夜下り4本、上り6本の計8.5往復、及び東京発17時45分の大船行しか運転されてなかったが、今回の改正で新たに千葉に停車する列車を増やした上で、データイムのうち半数に相当する下り10本上り8本の運転再開して、17.5往復体制となった。データイムの新宿発着単独で走行する9.5往復は、引き続き運休となっていたが2022年10月1日から運転を再開した。
『成田エクスプレス』のうち、千葉駅には、下り16本上り13本が停車するようになるになった。改正前は、成田空港行が18時29分発、19時00分発、19時31分発、20時38分発の4本、東京方面が8時23分発大船行、8時52分発新宿行、9時29分発大船行の3本しか停車してなかったが、改正で下り12本、上り10本が新たに停車するようになったのだ。朝下り、データイムは半数が約1時間毎停車、朝上り、夜下りは既にほとんどが停車するが、夜上りは千葉発19時24分を最後に全て通過となる。停車するのは大船発、新宿発を連結したのがほとんどで、新宿発単独は朝夜の3本以外は通過する。また、八王子発着を連結した『成田エクスプレス』は2往復全てが千葉を通過するので、千葉から中央線方面への利用はできない。そのため、えきねっとトクだ値で中央線方面から設定されているのは、成田空港、空港第2ビル、新宿、渋谷、東京となっている。
データイムを中心に『成田エクスプレス』は9.5往復が運休中、暫定ダイヤで千葉を通過するのは東京発7時00分、7時31分、成田空港発17時17分、19時48分、20時44分、21時44分の下り2本、上り4本だけとなっている。運休中の『成田エクスプレス』は全て千葉を通過するので、10月の運転再開後も千葉駅停車本数は変わらない。
千葉停車を増やすことで対東京だけでなく、対成田空港でも利便性を向上させる。このことで、木更津や茂原方面からも成田空港へアクセスしやすくなる。但し、午後時間帯は内房線が千葉に着く数分後には『成田エクスプレス』が発車して、渡航客は乗り換えられない。そのため、乗り換えアプリでは海浜幕張からのリムジンバスが推奨されることもある。
東京~千葉間の所要時間は下り25分、上り26分となり、表定速度94キロとなる。県庁同士の所要時間的には福島~仙台間と同じだが、毎時1本なので気軽に利用というわけにはいかない。在来線特急なら、東京~柏間や新宿~立川間に匹敵する所要時間だ。東京~千葉間で『成田エクスプレス』を利用すると、運賃が659円に対し、指定席料金が1,290円となり、快速を利用するのに比べ、3倍近く値段が変わってくる。但し、えきねっとトクだ値(チケットレス特急券)を使うと指定席料金は830円となり、平日グリーン車の事前料金の780円と差がなくなる。『成田エクスプレス』は快速より速いだけでなく、シートピッチがE235系グリーン車より50㎜広いから、土日でも250円を追加課金してもいいくらいだ。
『成田エクスプレス』は1991年の運行開始以来、データイムの東京駅の発車時刻は、03、33となっていたが、今回の改正で02、32と1分繰上げる。そのため、千葉停車関係なく、『成田エクスプレス』の成田空港到着は改正前と変わらない。下りダイヤにおいて、千葉通過便は東京~成田空港間55分と千葉停車便より早いのもあれば、60分と遅いものも東京発奇数時台にある。堀之内信号場で上りと交換するためだ。上りダイヤでも成田空港発14時21分が東京まで53分、16時21分が56分となっている以外は、千葉通過、千葉停車関係なく60分前後となっている。急カーブの千葉では通過速度が低かったため、停車によるタイムロスは少ないのだろう。
これも運行開始以来、30年以上続いていたことだが、大宮発着どころが池袋発着も全列車が新宿発着に短縮変更することになった。短縮変更となるのは、大宮発6時20分、9時09分、大宮着19時17分、20時49分、及び池袋発7本、池袋行11本、新宿~池袋間では下り9本、上り13本がなくなることになる。池袋の北側には旧池袋電車区の電留線、大宮の北側には大宮総合車両センター東大宮センターがあるから、そこへの入出庫を兼ねての池袋、大宮発着だと思っていたけどね。運用表を見ると、新宿での折り返しが30分以下に対し、池袋での折り返しはデータイムでも最短で70分以上となっている。池袋折り返しがなくなったため、運用本数は2020年5月以前が19本だったのが、今回の改正では16本に、4編成が終日車庫留置となっている。運用本数が余っているため、『しおさい』の置き換えが噂されている。
池袋から成田空港まで『成田エクスプレス』を使うと、84~88分、それに対し日暮里で『スカイライナー』に乗り換えると、乗り換え時間10分を見込んでも70分で成田空港に到着する。大宮も状況は同じで、大宮発6時20分の『成田エクスプレス』で成田空港着8時11分に対し、大宮発6時22分の宇都宮線から上野12分乗り換えでも成田空港には7時46分に到着する。西の空港アクセス特急『はるか』の米原始発のようにライナー要素を持たせても良さそうだが、こっちは湘南新宿ラインのグリーン車という選択肢もある。渡航客ももとに戻りつつあるが、新宿以北の『成田エクスプレス』を復活させるのは難しいかと思う。
横浜側も、大船発9時40分と成田空港発16時21分の運転を取りやめて、新宿発着のみの運転としている。毎時2本の時間帯での削減だから、2時間間隔とはならず、他時間帯と同じ1時間のタイム発生するだけだ。成田空港発は16時45分の大船行があるし。でも、16時30分のリムジンバスに乗れば、横浜には18時20分に到着して、『成田エクスプレス』より5分遅いだけだからな。
成田空港発7時43分は7時37分に繰り上げ、堀之内信号場での交換待ちをなくすことで5分の時間短縮を図り、東京着9時03分だったのを8時52分に、その先も10分以上繰り上げる。
成田空港発8時13分は、成田から千葉間で時間短縮を図り、千葉発8時52分だったのを8時50分としている。改正前の8時52分発は6分前の快速大船を市川まで先行させて、津田沼始発の4分後、9時27分に東京に到着となっていた。改正後の8時50分発は4分前の快速大船行の追い抜き駅を津田沼から市川に変更、津田沼始発も市川で追い抜くようになり、9時20分に東京駅に着くようになった。千葉からは5分、成田空港からは7分の時間短縮、東京発9時36分の『はやぶさ』への接続時間も9分だったのを16分にすることで余裕を持たせる。
2013年から販売されている「N'EX往復きっぷ」については、改正の1か月以上前の2月9日に販売をやめて、代わりに『えきねっとトクだ値(チケットレス特急券)』となっている。東京から成田空港間は往復きっぷで5,030円だったのが4,880円へと安く、横浜から成田空港間は6,280円だったのが6,980円と高くなっている。
最新の画像もっと見る
最近の「情報(東日本)」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事