ドナルド・キーン著作集の最終巻を本屋さんに預けっぱなし、
というブログを書いたら、さっちゃんが
「ブログ、読んだよ~!」と早々にリアクションを示してくれて。
「なんだったら、わたし、行ってくるよ♪」とのお申し出。
ホントに偶然にしてもほどがあるだろう?
っていうくらい都合よく、ちょうどのタイミングで都内に用事があるらしく。
「ついでですから~♪」と、あっさり引き取ってきてくれたのでした。
やあ。いくら夫婦でも、こんなに都合よくいくことってそうそうない。
おかげさまで、ドナルド・キーン著作集は
僕の読書体験としても、めでたく完結。
補遺に掲載の総目次を見てみると、
こちらとしても数年かけて読んできたことを
ある種の感慨をもって思い出す。
完結を見たところで、再びよみがえる疑問点もたくさんある。
実に感動的な評論が無数にある一方で、
日本人の皮膚感覚として、まだ明かしきれていないこと
っていうのも多分にある。
そうした思いも深まる。
ドナルド・キーン氏の知性をもってして、はじめて
肉薄し得たことかも知れないけれど、
そのことで深まったナゾというのもたくさんあると思うのだ。
折に触れて、また幾度も開くことになるだろうけど、
今は、この著作集をまとめあげた方々への努力に
あらためて感謝を申し上げたい。
僕にとって、きわめて大切な経験になっている。