十数年前の深田恭子さんが出演しているコメディドラマをチラッと観た。
ホントにチラッと。
富豪刑事とか言うやつ。
当時からテレビなんて全然見ていないので、
なつかしいともなんとも思わない。
だけど、深田恭子さんという人はなかなかに不思議な女優さんだなぁ
とは常々思っていて、それはなんでかな？と。
誰にだって十数年という時間はそれなりの長さで、
人生のいろいろが染み出てしまいそうなものだけど、
そういうことを微塵も感じさせない。
古い映像の中の若い彼女と、現在の彼女から醸し出される
ある種の空気感との間に十数年という時間が
流れているようには思えなかったのです。
他にも色んな要素はありそうだけど、
稀有な女優と呼ぶべき一人だと思う。
でも、今日話したいと思っていたことは、深田恭子さんのことではなく。
そこにチョイ役で出演していた知人の顔を見つけてしまって。
僕の知らない若かりし頃の彼女の姿を偶然見つけて、
あれれ？いろんな仕事してたんだなぁって、
妙に感心してしまったのだけど、
もうひとつ、正直に思ってしまったことがあって。
古い映像の中の彼女はたしかに美人ではある、
美人ではあるのだけど、僕の知っている現在の彼女の方が
桁違いに美しいと。
そう思ってしまったのです。
チョイ役だし、演技らしい演技などもしていない。
だけど、十数年前と言えば、やっぱりそれなりの時間である。
それでも、現在の彼女の方が格段に美しい。
敢えて本人に告げることでもないけれど、
たまに彼女とは顔を会わすこともある。
会えばきっと、僕は心の中で同じことをつぶやくのだろうな、と。
僕が知っているその彼女の顔だって、
仕事の顔であるはずなのだけど、
僕はもっと美しい彼女の顔を、
母親としての彼女の顔を知っていて、
その方が何て言うか、誇らしいなと。
