かずね4(中3)
かずねが、ほのかに「どーしたの?」ときくと、
ほのかは、
「うーん、納得いかない。えりまも、えりまだと思うけど、
自分たちの仲間を見放して逃げたクマたちが私はゆるせない。
しかも、おまけに、自分たちの場所をうばったみたいに
えりまのことを言って、ゆるせない。」
といった。すると、チームのみんなは、
「よーし、クマたちをたおしにいこー。」
と。えりまが、
「みんな、ありがとう。」
と涙をこぼすと、ゆうたが
「なに言ってるんだよ。お前も友だちなんだから、
俺たち『つぶされたみかんチーム』のいちいんなんだからな、覚えとけよ。」
というと、えりまは、目をキラキラとかがやかせた。
そしてつぶされたみかんチームは、
クマたちがいるところに行くのだった。そう、もちろん、あの鈴をもってね。
そしてつぶされたみかんチームは、
クマのところにつくと、こうクマに言いました。
「自分たちの仲間を見放すなんて、最低だ、
もう、ほかの動物に、めいわくだから、早く帰れー!」
と鈴をおもいっきりならすと、
すごい大きな音でクマたちはあわてて帰っていきました。
音が大きすぎて、ならしていた自分たちもフラフラしました。
すると、えりまは
「皆、ありがとう。友だちってすてきだね。
こんなに短い間なのにそう感じられた。
でもキミたちも、もうかえらなくちゃいけないでしょ?
ぼくのために友だちになってくれてありがとう。」
すると、つぶされたみかんチームも、急にさびしくなってきました。
「大丈夫、私たちが帰っても、
またどこかで必ず会えるから、そんなさびしいかおをしないで!」
でもさびしい顔をしないでといった自分たちも、涙がとまりません。
そして、かずねは
「チームでしょ、チームはずっとつながっているから。」
といって、えりまの手をにぎった。
するとえりまは、ちからづよくうなずいた。
「なら、ぼくに最後の仕事をさせて。」
かずね5につづく(いよいよ最終回!)
+++
このお話は
2014年のグロースセミナーに参加した子どもたちが
おはなし宅急便というプログラムを通して作ったものです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます