かずね3(中3)
すると、ランプのくちから、白いけむりがもくもくでてきて、
なかから、小さなかわいいようせいがでてきました。そして
「ご用は、なんでしょう。」
といってきいてきたので、ゆうたが
「あのクマからここをうばったわけをききたいんだ。」
と伝えました。すると、ようせいは、クマにより、
小さなステッキをふりまわすと、クマはこっちに近づいてきました。
そのクマはさっきより小さく見えました。
すると、クマはだんだん小さくなっていって、人間の男の子に変身しました。
「これがボクの本当の姿。」
それを見ていた皆は、ビックリしすぎて、ひっくりかえりそうになっていました。
ゆうたは、何か気づいたかのように「わーーー。」と叫びました。
「きょう夜中起きたときにテントで会った男の子だぁー
」とこしをぬかしました。
「どどどどどうして!?」と皆は口をそろえて言いました。
男の子はふるえる声で泣きそうになりながら、
「ごめんなさい。ぼく、小さいころからずっとひとりだったんだ。
でね、ぼく、ともだちがほしくて森にいたクマさんに、
クマさんの姿で友だちになろうとして…。
クマのむれには仲間に入れてもらったんだけど。姿がバレちゃって…。
みんな、ぼくがこわくて逃げちゃったんだ。」
すると、かずねが男の子に
「どうして、変身できるの?」
ときくと、男の子は
「わからない。ぼくもこの力のことはまだよくわかってないけど、小さいころからできたんだ。」
すると、ききが
「友だちがほしいんだよね?」
ときくと、男の子はすこしおどろきながら、
「うん。」
とうなずく。
「じゃあ、私たちと、友だちになろうよ。さっきは、きつくいってごめん。」
すると男の子は「うん!」とすごくうれしそうにうなずいた。
「そういえばなまえはなんていうの?」
とあいりがきくと、
「ぼくは『えりま』」
とつぶやいた。チームの皆は
「えりま、よろしくネ。」
といってわらいかけた。でも、ほのかは、うかない顔をしている。
かずね4へつづく
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このお話は
2014年のグロースセミナーに参加した子どもたちが
おはなし宅急便というプログラムを通して作ったものです。
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