先日、愛知県美術館に行って来ました。
実家の母と一緒でした。
私が絵画観賞を好むようになったのは母の影響。
母は以前仕事帰りに立ち寄った画廊で見かけた絵に感動したそうで、
特に有名でもない絵でもこんなに素晴らしいのに、
有名な絵画ならさぞかし・・・と美術館に行くようになったそうです。
その当時は孫(うちの息子たちです)も小さかったので
情操教育もかねて四人で絵画観賞に出掛けました。
愛知県美術館では「プーシキン美術館展」か開かれていました。
ポスターになっていたのはルノワールの「アンヌ・サマリーの肖像」
他にも色々有名な絵画がありました。
母は最近ずいぶんと老けこんで、「一緒に行く?」と誘った時も
「私は歩くの遅いよ」と言うので覚悟はしていましたが・・・
ゆっくりのろのろ歩くのがこんなに疲れるとは・・・。
それなのに肝心な美術館ではサッサと先にいってしまい
「よほどあの絵が見たいんだな」と私はゆっくり一点一点観ていました。
出口付近で待っていた母は
「ちっとも来ないからもう帰ったかと思った」などとわけのわからないことを言い、
さらに「あのルノワールの絵がなかった」と言います。
ないわけないでしょとバックして絵の前につれてゆきました。
なんというマイペース、ボケたわけではないけれど
人間ばなれしてきたような気がする・・・
その後二人でお昼ご飯。
向かい合って食事していると、母の後ろの席に高齢のおばさまが。
「ああ、あの人はお母さんより年上に見えるけれどしっかりされて・・・」
と羨ましく眺めていたら、彼女もお椀のお吸い物を見事にひっくり返して・・・
ちょっと安心してしまった、ゴメンナサイ。
ちょっと疲れたけれど親孝行した気分。
まぁ自己満足ですが。
母自身も「もう限界、今度は一人で行ってね」ですって。