京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

「残り全部バケーション」/伊坂幸太郎

2014-03-18 | Book

「残り全部バケーション」/伊坂幸太郎(集英社)

 

  恥ずかしながら・・・伊坂幸太郎氏の作品を読むのは初めてでした
  原作の映画化は何本か観ていたのですが・・・。

 夫の浮気が原因で離婚する夫婦と、その一人娘。 
 その家族がバラバラになる日に、父親のPHSに見知らぬ番号から
 「友達になろうよ」というメールがくる。 ひょんなことからメールを出した岡田と
 名乗る若い男とドライブすることにある。 しかしながらその岡田という男、
 物静かで人当たりはいいが、実は裏の世界で生きる男だった。
   
 そもそも岡田の兄貴分である溝口から、この商売から抜けるために出されたのが
 この無作為メール。 しかしながらこのコンビがそこに至るまでの出来事(事件)が
 様々に絡み合ってくるから面白い。
 起承転結の順番が多少変わってくるのだが、実に人物像がわかり易い。
 そして、物語の時間の多くを割いて描かれている、溝口と雇い主の毒島。
 そこに任侠ではないが、描かれる模様がなんとも昔あったビデオシネマのようで
 何故か近いところで毒島=伊藤四朗となってしまう(笑)
 何も考えずに岡田と行動を共にし、オチに近づくにつれ実は只者ではない
 もう一人のキレ者溝口が正体を現してくる。

 この冒頭での、「友達になろうよ」メール。 実は著者の携帯に実際に
 「友達になってくれない?」というメールが届いたそうだ。 で、面白いから
 奥さんに「返事してもいいかな?」って聞いたら、「何人乗りか聞いて」と切り
 返されたそうな(笑) そんなことがキッカケだったそうですよ

  通勤電車の中でこの本を読んでいたけど、何度乗り越すところだったか(笑)
  少し伊坂幸太郎にハマってみるかな~


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