ギターを買った若い日。自分は出来る人!とポジティブに捉えていた頃だからそれは良いのだが、すぐに自分には音楽的才能も楽器を弾く技量もまったく無い!という現実に直面するのに、懲りずそれを楽器のせいにして新しく買い替え、楽器店に貢献したしょもない青春…
でもこのトシで、もし性懲りもなく楽器を習うとしたらチェロが良いな。あの響きが好き。
大人になってチェロを体験した人(キーボードのプロ)によると、弾いた音と腕や床を伝い足元からと響きが伝わり、体全体で楽器が感じられてとても気持ちが良いのだとか。何となくわかる気がして羨ましい。私も体全体で感じてみたい。
百万年かかってもミッシャ・マイスキーにはなれないにしても、毎日4~5時間練習し十年も続ければ、ワタシャ・サケスキー位にはなれるのでは?と、そんな根性絶対にないくせに。
ま、私はレコードを聞きながらひやおろしでも呑んでいる、ただのサケスキーが似合いかな。
陽が短くなってきたこの日、夕方から出かけたのは札幌コンサートホールKitara。
私は初めて知ったのですが、この日のラブ&サンクス・コンサートというコンサート、もう10年続いていて、テーマの一つが “北海道でフリーランス活動する音楽家を応援” だそうで、今回はチェロの山田慶一さんが出演。
一曲目は札響が中編成(?)で、ベート―ヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲を演奏。二曲目は山田さんが登場し、曲はハイドンの「チェロ協奏曲第一番ハ長調」。
第一楽章モデラートほかでソロがあり、生のチェロを聞いたのは、思い出せないくらい昔の土田英順さん以来でしたが、良いですねたまに生もと、演奏後の休憩時間に思い出しては、上記の妄想に浸っていたのですが。
第二部は札響によるリヒャルト・シュトラウス「交響詩 英雄の生涯」で、この曲は4管編成が求められるそうなので、ステージの上は100人を超える演奏者が並び、演奏も壮大で、たまにはオケも良いなと思わせるものでしたが、何せ大勢。
写真上右のメンバーに更に左奥にハープが2台、奥にグラン・カッサなどのパーカッションが3名、ユーフォニアム1名が加わり(もっといたかも知れません)あの広いステージ所せましと埋まったのは壮観でした。
当然パートによっては長く音を出さない時間もあって、ついうっかり音を出すのを忘れる事あるんじゃない?とか、それでもギャラは一緒?とか、弦や管は100万単位の自前の楽器。では大型打楽器も自前なの?など、素人のアホな疑問を巡らせながら、楽しく聞かせてもらいました。
来年もまたあるようなので(次はヴァイオリンのソリスト募集だそうです)ぜひまた来てみましょう。