月曜日(1月22日)の投稿記事に、小生がスポーツ界で『凄い』と感じた方々について紹介させていただきました。
今日は第56期王将戦第3局の1日目ではありますが、そちらの感想は明日にとっておいて、『凄い人』特集の第2弾として、ここ数ヶ月の将棋界を眺めて、小生が『凄い』と感じた方々について、紹介したいな…と思います。
●渡辺 明 竜王
昨年10月から暮れにかけて行われた「第19期竜王戦」で、多忙極めながらも絶好調の佐藤康光棋聖をフルセットの末に破り、見事に3連覇を達成。これは、藤井 猛 九段以来、史上2人目の快挙。
竜王位2期連続防衛の規定により、一昨年11月30日に、史上最速&最年少で最高位の九段に。
将棋界のこと、ご自身の対局の解説はもちろん、小生と共通の趣味の競馬や、愛息の柊君のことを含めたご自身の日常生活を赤裸々に語るブログも大好評で、将棋界の『若きオピニオンリーダー』といっても過言ではありません。
このブログを立ち上げるきっかけを作ってくださり、将棋の魅力&面白さをご教示頂いた、入門者の小生にとっては、かけがえのないお方。
一昨日、第19期竜王就位式がありましたが、3連覇達成間もないご自身のブログや、その就位式での挨拶でも登場したコメント…
「良い将棋を指せばファンの方々は喜び、感動して頂けるのだな、どんなに面白い事を言うよりも良い将棋を見せることが一番なんだなと改めて感じることができました。」
あくまでファンを大切にする姿勢が…『凄い』。いや『素晴しい』。
そして、このコメントに…乾杯。
就位式で、ご自身は第3局が印象に残っていらっしゃるようなコメントを残されていますが、小生は、この第3局ももちろん印象的ですが、もっと印象に残り、感動したのが、第2局です。
敗れはしましたが、勝敗は紙一重の差。棋譜を手に汗握り、ドキドキしながら拝見していた事を、昨日のように思い出します。
とにかく、後世に語り継がれるであろう名局だと、今でも思っています。
小生に、将棋ファンを「こりゃやめられません」と思わせた、素晴しい将棋を見せていただいたあきら竜王には、本当に深謝です。
●佐藤 康光 棋聖
棋聖位5連覇中で、昨年、棋聖位5期達成により永世称号を手中。
昨年の王将戦から数えると、7つのタイトル戦のうち、名人戦以外全てに登場。
残念ながら、棋聖位の防衛のみで奪取は叶っていませんが、今年度は絶好調で、最も多忙な棋士。
先述した渡辺竜王との七番勝負でも、見せ場をたくさん作ってくださいましたし、序盤~中盤でアッと言わせる指しまわしで、ファンを魅了し続けています。
実は、小生と同級生。なのに小生は、先日体調を崩してダウン。
一方、佐藤棋聖は、こ~~~んなに多忙を極めているのに、その気力&体力が…『凄い』。
「体調の方は大丈夫ですか?」の問いにも…
「えぇ、大丈夫ですよ。」
「ファンもやきもきしているでしょうから、ここは頑張りたい。」
それだけで、乾杯。
今期の王将戦も現在中盤戦ですし、間もなく棋王戦も待っています。
本当に多忙ですが、この勢いは、しばらく続きそうですね。
●羽生 善治 三冠
今年度は“凄み”みたいなものはあまり感じないのですが、非常に高い水準で、好不調の波が小さく、コンスタントに勝ち続けられる、誰もが認める第一人者。
どんな戦局も指しこなしてしまうところが…『凄い』。
ご自身の著書『決断力』では…
「いくら10連勝しても10連敗ではダメ」
「ここぞという時には、単純に考えて決断する事が、一番大切」
といったようなことが綴られていますが、それを力みなく言えてしまうところが、これまた『凄い』。
●谷川 浩司 九段
名人位5期獲得により、永世名人有資格者(第十七世名人)でもあります。
佐藤棋聖が唯一挑戦者に進出できなかった名人戦に、挑戦者として登場。
敗れはしたものの、“光速の寄せ”は未だ衰え知らず。
入門者の小生にとっては、NHK将棋講座『谷川浩司の本質を見極める』では、たいへん分かりやすく、駒を点数付けしたカウント法で戦局を見極めるといった独特の切り口で、将棋の魅力をご教示いただきました。
入門者から上級者までひきつける、そのアイデアが…『凄い』。
現在、谷川先生の著書『集中力』を読ませて頂いてます。
クオリティーは羽生三冠と同じで、大切なのはいざという時の“集中力”と“決断”。
わかっていてもなかなかできないのに、このお二方は著書で自然に語れるところが、本当に『凄い』。
●里見 香奈 女流1級
今年度、これまで女流棋士の中で、勝率ナンバーワン。
女流棋士の公式戦である「レディースオープントーナメント」本戦で、決勝まで勝ち上がり、三番勝負の第1局で矢内女流名人を破って先勝。一躍“時の人”となる。
1月13日の記事にも書きましたが、対局前夜に夜行バスで住まいの島根県から上京して対局に臨んでの勝利で、それだけで…『凄い』。
そして、21日の非公式戦『きしろ杯メイショウ戦』でも、2代目チャンピオンに。
翌日の朝日新聞の社会面に、顔写真入で記事が紹介されていました。
とにかく“今が旬”といった感じです。
でも、当の本人のコメント…
「“きらりっ娘”の3人で励ましあっているからこそ、今の好調がある。」
周りの人達に支えられて、今の自分があることを自覚しているその姿に、乾杯。
これからも、爽やかな風を運んで欲しいものです。
●窪田 義之 五段
今期のNHK杯戦で、一回戦で北浜健介七段を、二回戦ではディフェンディングチャンピオンの丸山忠久九段を、三回戦で中田 功 七段を破って、見事にベスト8。
丸山九段を破った対局は、まさに快勝譜で、力を出し切っているその姿が…『凄い』。
考慮中に眉間にしわを寄せ、額に手をするその集中した時のポーズにも、乾杯。
この棋戦は、間違いなく、窪田五段が“台風の目”です。
次の南 芳一 九段も破りそうで、楽しみです。
番外編で、簡単に…
●井川 慶 投手(ニューヨーク・ヤンキース)
今日、日本将棋連盟から、将棋の海外普及のために、『将棋親善大使』に任命。(その記事はこちら)
正月三が日の3日のBS2で放送された『大逆転将棋』でも、森内名人の逆転を許さず、素晴しい指し回しを披露。
聞けば、アマ2段の棋力とか…。野球だけでなく、将棋もプロはだし。それが…『凄い』。
本人も「普及したい」とおっしゃっていましたが、晴れて念願叶い、それを祝して、乾杯。
大変長くなり恐縮ですが、今回は7人の方を、小生の切り口で紹介させていただきました。
とにかく、これからも7人の方々には、将棋界で頑張って欲しいと願うばかりです。
また、この『凄い人』シリーズの将棋界編は、折りを見て第2弾を予定しています。どうぞお楽しみに。
明日は、王将戦第3局の2日目で勝負が着きますし、レディースオープントーナメント決勝三番勝負第2局も行われます。
(里見1級は、今晩も夜行バスで上京なのでしょうか?)
とにかく、楽しみにしたいと思います。
では…
今日は第56期王将戦第3局の1日目ではありますが、そちらの感想は明日にとっておいて、『凄い人』特集の第2弾として、ここ数ヶ月の将棋界を眺めて、小生が『凄い』と感じた方々について、紹介したいな…と思います。
●渡辺 明 竜王
昨年10月から暮れにかけて行われた「第19期竜王戦」で、多忙極めながらも絶好調の佐藤康光棋聖をフルセットの末に破り、見事に3連覇を達成。これは、藤井 猛 九段以来、史上2人目の快挙。
竜王位2期連続防衛の規定により、一昨年11月30日に、史上最速&最年少で最高位の九段に。
将棋界のこと、ご自身の対局の解説はもちろん、小生と共通の趣味の競馬や、愛息の柊君のことを含めたご自身の日常生活を赤裸々に語るブログも大好評で、将棋界の『若きオピニオンリーダー』といっても過言ではありません。
このブログを立ち上げるきっかけを作ってくださり、将棋の魅力&面白さをご教示頂いた、入門者の小生にとっては、かけがえのないお方。
一昨日、第19期竜王就位式がありましたが、3連覇達成間もないご自身のブログや、その就位式での挨拶でも登場したコメント…
「良い将棋を指せばファンの方々は喜び、感動して頂けるのだな、どんなに面白い事を言うよりも良い将棋を見せることが一番なんだなと改めて感じることができました。」
あくまでファンを大切にする姿勢が…『凄い』。いや『素晴しい』。
そして、このコメントに…乾杯。
就位式で、ご自身は第3局が印象に残っていらっしゃるようなコメントを残されていますが、小生は、この第3局ももちろん印象的ですが、もっと印象に残り、感動したのが、第2局です。
敗れはしましたが、勝敗は紙一重の差。棋譜を手に汗握り、ドキドキしながら拝見していた事を、昨日のように思い出します。
とにかく、後世に語り継がれるであろう名局だと、今でも思っています。
小生に、将棋ファンを「こりゃやめられません」と思わせた、素晴しい将棋を見せていただいたあきら竜王には、本当に深謝です。
●佐藤 康光 棋聖
棋聖位5連覇中で、昨年、棋聖位5期達成により永世称号を手中。
昨年の王将戦から数えると、7つのタイトル戦のうち、名人戦以外全てに登場。
残念ながら、棋聖位の防衛のみで奪取は叶っていませんが、今年度は絶好調で、最も多忙な棋士。
先述した渡辺竜王との七番勝負でも、見せ場をたくさん作ってくださいましたし、序盤~中盤でアッと言わせる指しまわしで、ファンを魅了し続けています。
実は、小生と同級生。なのに小生は、先日体調を崩してダウン。
一方、佐藤棋聖は、こ~~~んなに多忙を極めているのに、その気力&体力が…『凄い』。
「体調の方は大丈夫ですか?」の問いにも…
「えぇ、大丈夫ですよ。」
「ファンもやきもきしているでしょうから、ここは頑張りたい。」
それだけで、乾杯。
今期の王将戦も現在中盤戦ですし、間もなく棋王戦も待っています。
本当に多忙ですが、この勢いは、しばらく続きそうですね。
●羽生 善治 三冠
今年度は“凄み”みたいなものはあまり感じないのですが、非常に高い水準で、好不調の波が小さく、コンスタントに勝ち続けられる、誰もが認める第一人者。
どんな戦局も指しこなしてしまうところが…『凄い』。
ご自身の著書『決断力』では…
「いくら10連勝しても10連敗ではダメ」
「ここぞという時には、単純に考えて決断する事が、一番大切」
といったようなことが綴られていますが、それを力みなく言えてしまうところが、これまた『凄い』。
●谷川 浩司 九段
名人位5期獲得により、永世名人有資格者(第十七世名人)でもあります。
佐藤棋聖が唯一挑戦者に進出できなかった名人戦に、挑戦者として登場。
敗れはしたものの、“光速の寄せ”は未だ衰え知らず。
入門者の小生にとっては、NHK将棋講座『谷川浩司の本質を見極める』では、たいへん分かりやすく、駒を点数付けしたカウント法で戦局を見極めるといった独特の切り口で、将棋の魅力をご教示いただきました。
入門者から上級者までひきつける、そのアイデアが…『凄い』。
現在、谷川先生の著書『集中力』を読ませて頂いてます。
クオリティーは羽生三冠と同じで、大切なのはいざという時の“集中力”と“決断”。
わかっていてもなかなかできないのに、このお二方は著書で自然に語れるところが、本当に『凄い』。
●里見 香奈 女流1級
今年度、これまで女流棋士の中で、勝率ナンバーワン。
女流棋士の公式戦である「レディースオープントーナメント」本戦で、決勝まで勝ち上がり、三番勝負の第1局で矢内女流名人を破って先勝。一躍“時の人”となる。
1月13日の記事にも書きましたが、対局前夜に夜行バスで住まいの島根県から上京して対局に臨んでの勝利で、それだけで…『凄い』。
そして、21日の非公式戦『きしろ杯メイショウ戦』でも、2代目チャンピオンに。
翌日の朝日新聞の社会面に、顔写真入で記事が紹介されていました。
とにかく“今が旬”といった感じです。
でも、当の本人のコメント…
「“きらりっ娘”の3人で励ましあっているからこそ、今の好調がある。」
周りの人達に支えられて、今の自分があることを自覚しているその姿に、乾杯。
これからも、爽やかな風を運んで欲しいものです。
●窪田 義之 五段
今期のNHK杯戦で、一回戦で北浜健介七段を、二回戦ではディフェンディングチャンピオンの丸山忠久九段を、三回戦で中田 功 七段を破って、見事にベスト8。
丸山九段を破った対局は、まさに快勝譜で、力を出し切っているその姿が…『凄い』。
考慮中に眉間にしわを寄せ、額に手をするその集中した時のポーズにも、乾杯。
この棋戦は、間違いなく、窪田五段が“台風の目”です。
次の南 芳一 九段も破りそうで、楽しみです。
番外編で、簡単に…
●井川 慶 投手(ニューヨーク・ヤンキース)
今日、日本将棋連盟から、将棋の海外普及のために、『将棋親善大使』に任命。(その記事はこちら)
正月三が日の3日のBS2で放送された『大逆転将棋』でも、森内名人の逆転を許さず、素晴しい指し回しを披露。
聞けば、アマ2段の棋力とか…。野球だけでなく、将棋もプロはだし。それが…『凄い』。
本人も「普及したい」とおっしゃっていましたが、晴れて念願叶い、それを祝して、乾杯。
大変長くなり恐縮ですが、今回は7人の方を、小生の切り口で紹介させていただきました。
とにかく、これからも7人の方々には、将棋界で頑張って欲しいと願うばかりです。
また、この『凄い人』シリーズの将棋界編は、折りを見て第2弾を予定しています。どうぞお楽しみに。
明日は、王将戦第3局の2日目で勝負が着きますし、レディースオープントーナメント決勝三番勝負第2局も行われます。
(里見1級は、今晩も夜行バスで上京なのでしょうか?)
とにかく、楽しみにしたいと思います。
では…