『将棋』については、最近、タイトル戦の結果とその感想を綴る記事しかエントリーしていないような気がしています。
昨日、小生の価値観(「世界」と表現した方が、適当かもしれません)を大きく広げてくださった、相互ブックマークさせていただいているnanaponさんのブログの『棋界への期待』と題したエントリー記事を拝読して、「後出しジャンケン」的で、nanaponさんに対しては、大変失礼かつ恐縮なのですが、少し前から感じていたことを、小生なりの切り口で綴ってみたいと思います。
基本的には、nanaponさんと似た価値観で、最近の将棋界を眺めているのかな…と感じます。
しかし、そのままでは、単なる「二番煎じ」に過ぎませんので…ここから持論を展開します。
小生は、今年の2月11日に、公開対局だった『棋王戦第1局』を観戦に出かけた時に(そのときの観戦記は、こちら)、将棋ファンとなって初めて、プロ棋士の皆さんのお姿を拝見しました。
その大盤解説会にゲスト解説者として登場されたのが、片上 大輔 五段でした。
これが、小生が大盤解説会で撮影した、ゲスト解説で登場した時の片上五段のお姿です。
(少し遠くから、ズーム撮影したので、画質が悪いのですが…。)
本局の大盤解説者の山崎 隆之 七段とは、森 信雄 六段門下の兄弟弟子同士であり、この時も絶妙なトークを繰り広げていました。
その当時から、小生にとっても片上五段は、興味ある棋士の一人でした。
戦績も優秀で、『東京大学卒業の棋士』としても話題になっていましたので…。
実際、「次の一手問題」で正解者ゼロだった、森内棋王(当時)が放った48手目の△4四角について、
『森内棋王は、この手を「良い」と思って指してはいないはずです!』
と、堂々とした語り口で、解説されていました。
それはそれで素晴らしい、さすがはプロ棋士界の若きホープだな…と、感心&頷くばかりでした。
でも、小生には、そのときの片上五段の語り口が、言葉が適切ではないかもしれませんが…若干「横柄」に感じたことも、事実としてあります。
よっぽどの自信家なのだろうなぁ…態度が大きいなぁ…と。
ところが…です。
小生が、こうしてブログを立ち上げたきっかけを作ってくださった渡辺 明 竜王のブログをウォッチングし始めてから、徐々にその幅を広げていき、小生自身がブログを立ち上げてから、渡辺竜王以外のプロ棋士のブログのウォッチングをしだしたのが、片上五段のブログでした。
タイミングとしても、この公開対局へ出かけた直後くらいからです。
その直後から、遠山 雄亮 四段のブログをはじめとして、その数が「ねずみ算的」になりました…。
その時です。
小生の片上五段へ感じた「横柄さ」が、実は大きな間違いであることに気付かされたのは…。
nanaponさんも語っておられましたが、片上五段のブログは、非常にコンパクトな内容ではあるけれど、決して飾らない、そして、語るべきことは堂々と語り、プロ棋士として対峙すべき問題(最近では、「女流棋士独立問題」に関してが、その最たる例です)には、真摯に自らの考えを述べているのです。
それはなにも将棋界に留まらず、社会の様々な動向に対しても、全く同じ姿勢なのです。
同じことは、遠山四段のブログにも、当然ながら該当します。
そして、nanaponさんと全く同じ感想を持ったエントリー記事と出会います。
そこに述べられた、以下の2つの段落の文章が、非常に印象的です。
『一つだけ皆様に約束しておきます。絶対に嘘だけは書きません。この件に限らず、これだけは今後も守ります。』
『万が一もし何か問題があるようなことを書いた場合も、直接コメントに書き込んでいただければいつでも訂正致します。』
「横柄」だなんて、とんでもない。
非常に「謙虚」で、しかも「堂々とした」姿勢です。
この2つの段落の片上五段のコメントに出会った瞬間、小生の方がずっと年齢が上なのに、「子供だな…」と感じました。
大いに反省させられた瞬間です…。
それ以来、コメント欄にコメントを残すことはあまりないけれど、片上五段のエントリー記事を拝読することが、楽しみになりました。
『日々修行です』と語っておられるように、様々なことを貪欲に吸収しようとされているからこそ、将棋のことに留まらず、いろいろなことに関心も抱けるのだと思います。
もちろん、片上五段の「頭の回転の速さ」も、そのバックボーンとしてあるのですが…。
そこで、考えてみます。
片上五段の、小生が最初に感じた「横柄さ」は、実は、片上五段の「ご自身への信頼」と、「自信の表れ」ではないかと思うのです。
もう少し適当な表現を用いれば、「自分に正直」であり、「素直」だから、「誤解」も時には招くのだろうと思うのです。
小生は単に、片上五段のお人柄の「誤解」を招く部分しか、見てはいなかっただけのことのように思います。それはそれで、恥ずかしいことですが…。
そんな「感性」をお持ちであるから、将棋でも良績を挙げられるし、たとえ負けてしまっても、それを真摯に受け止め、糧にもできると思うのです。
そう考えると、とても偉大ですし、そこに辿り着くまでには、相当なご苦労があったのではないかと、不躾ながら勝手に解釈しています。
しかし、渡辺竜王のように、あまりに「大きな存在」となってしまうと、将棋界を揺るがす大問題に対しては、言葉を慎重に選ばないと「将棋界を代表する言葉」となって独り歩きしてしまい、ファンが混乱する結果を招く可能性があります。
渡辺竜王が、「女流棋士独立問題」に関して、あまり多くを語れない理由は、そこにある気がします。
これは、渡辺竜王が、ご自身が置かれている立場を良く理解した上での、ファンに対する「最大限の配慮」であると小生は拝察しているので、大いに尊重しています。
そんな渡辺竜王のお気持ちを察してかどうかは、片上五段や、遠山四段をはじめ、ブログを立ち上げていらっしゃる若手プロ棋士の皆さんだけが知っていることですが、まだ渡辺竜王ほどの「大きな立場」ではないゆえに、ある程度はご自身の考えを、「自由度」を持ってブログで語れるのだと、小生は少なくてもそう理解しています。
ですが、それを語ることの「勇気」こそが、ファンに対する精一杯の「誠意」であり、「本音を語ることで芽生える、『意志の強さ』」だと思うのです。
片上五段の『絶対に嘘だけは書きません』の言葉に、それを垣間見た気がします。
『語った以上は、実行する・・・。』
そんな片上五段や遠山四段から見出すことができる、「プロフェッショナル」な姿勢を、小生達ファンも最大限尊重することが、これからの将棋界の発展に欠かせぬことではないかと、小生は考えています。
そんなファンの「サポート」があってこそ、プロ棋士の皆さんも、心置きなく将棋に打ち込め、結果として良い内容の将棋を観ることができるのだと、小生は信じています。
そして、こうしたプロ棋士の皆さんのブログのエントリー記事を拝読して改めて思うのは、小生自身が「ブロガー」である以上は、「本音を語る勇気」を持って、これからも記事をエントリーすることが、読者の皆さんへの「誠意」ではないか…ということです。
nanaponさんが『本音を書き続けること』と題した記事で語っておられた意味を、もう一度、再確認する時期のようですね。
若手プロ棋士の皆さんのエントリー記事を拝読する度、元気を頂いている気がします。
ブログを立ち上げてから、すごく「若返った」気さえします。
まだまだ老け込むには、早すぎますね。
これからも、自称『応援団バカ』っぷりを遺憾なく発揮して、プロ棋士の皆さんに、今度はお返しに、小生が元気を分けられるような…そんなエネルギッシュな毎日を過ごしていきたい…そう考えずにはいられません。
最後になりますが、改めまして、本エントリー記事を立ち上げるきっかけを頂いたnanaponさんには、深く感謝申し上げます。
また、片上五段、遠山四段をはじめとする、ブログを立ち上げていらっしゃる若手プロ棋士の皆さんにも、心から感謝申し上げ、本稿を終わりたいと思います。
昨日、小生の価値観(「世界」と表現した方が、適当かもしれません)を大きく広げてくださった、相互ブックマークさせていただいているnanaponさんのブログの『棋界への期待』と題したエントリー記事を拝読して、「後出しジャンケン」的で、nanaponさんに対しては、大変失礼かつ恐縮なのですが、少し前から感じていたことを、小生なりの切り口で綴ってみたいと思います。
基本的には、nanaponさんと似た価値観で、最近の将棋界を眺めているのかな…と感じます。
しかし、そのままでは、単なる「二番煎じ」に過ぎませんので…ここから持論を展開します。
小生は、今年の2月11日に、公開対局だった『棋王戦第1局』を観戦に出かけた時に(そのときの観戦記は、こちら)、将棋ファンとなって初めて、プロ棋士の皆さんのお姿を拝見しました。
その大盤解説会にゲスト解説者として登場されたのが、片上 大輔 五段でした。
これが、小生が大盤解説会で撮影した、ゲスト解説で登場した時の片上五段のお姿です。
(少し遠くから、ズーム撮影したので、画質が悪いのですが…。)
本局の大盤解説者の山崎 隆之 七段とは、森 信雄 六段門下の兄弟弟子同士であり、この時も絶妙なトークを繰り広げていました。
その当時から、小生にとっても片上五段は、興味ある棋士の一人でした。
戦績も優秀で、『東京大学卒業の棋士』としても話題になっていましたので…。
実際、「次の一手問題」で正解者ゼロだった、森内棋王(当時)が放った48手目の△4四角について、
『森内棋王は、この手を「良い」と思って指してはいないはずです!』
と、堂々とした語り口で、解説されていました。
それはそれで素晴らしい、さすがはプロ棋士界の若きホープだな…と、感心&頷くばかりでした。
でも、小生には、そのときの片上五段の語り口が、言葉が適切ではないかもしれませんが…若干「横柄」に感じたことも、事実としてあります。
よっぽどの自信家なのだろうなぁ…態度が大きいなぁ…と。
ところが…です。
小生が、こうしてブログを立ち上げたきっかけを作ってくださった渡辺 明 竜王のブログをウォッチングし始めてから、徐々にその幅を広げていき、小生自身がブログを立ち上げてから、渡辺竜王以外のプロ棋士のブログのウォッチングをしだしたのが、片上五段のブログでした。
タイミングとしても、この公開対局へ出かけた直後くらいからです。
その直後から、遠山 雄亮 四段のブログをはじめとして、その数が「ねずみ算的」になりました…。
その時です。
小生の片上五段へ感じた「横柄さ」が、実は大きな間違いであることに気付かされたのは…。
nanaponさんも語っておられましたが、片上五段のブログは、非常にコンパクトな内容ではあるけれど、決して飾らない、そして、語るべきことは堂々と語り、プロ棋士として対峙すべき問題(最近では、「女流棋士独立問題」に関してが、その最たる例です)には、真摯に自らの考えを述べているのです。
それはなにも将棋界に留まらず、社会の様々な動向に対しても、全く同じ姿勢なのです。
同じことは、遠山四段のブログにも、当然ながら該当します。
そして、nanaponさんと全く同じ感想を持ったエントリー記事と出会います。
そこに述べられた、以下の2つの段落の文章が、非常に印象的です。
『一つだけ皆様に約束しておきます。絶対に嘘だけは書きません。この件に限らず、これだけは今後も守ります。』
『万が一もし何か問題があるようなことを書いた場合も、直接コメントに書き込んでいただければいつでも訂正致します。』
「横柄」だなんて、とんでもない。
非常に「謙虚」で、しかも「堂々とした」姿勢です。
この2つの段落の片上五段のコメントに出会った瞬間、小生の方がずっと年齢が上なのに、「子供だな…」と感じました。
大いに反省させられた瞬間です…。
それ以来、コメント欄にコメントを残すことはあまりないけれど、片上五段のエントリー記事を拝読することが、楽しみになりました。
『日々修行です』と語っておられるように、様々なことを貪欲に吸収しようとされているからこそ、将棋のことに留まらず、いろいろなことに関心も抱けるのだと思います。
もちろん、片上五段の「頭の回転の速さ」も、そのバックボーンとしてあるのですが…。
そこで、考えてみます。
片上五段の、小生が最初に感じた「横柄さ」は、実は、片上五段の「ご自身への信頼」と、「自信の表れ」ではないかと思うのです。
もう少し適当な表現を用いれば、「自分に正直」であり、「素直」だから、「誤解」も時には招くのだろうと思うのです。
小生は単に、片上五段のお人柄の「誤解」を招く部分しか、見てはいなかっただけのことのように思います。それはそれで、恥ずかしいことですが…。
そんな「感性」をお持ちであるから、将棋でも良績を挙げられるし、たとえ負けてしまっても、それを真摯に受け止め、糧にもできると思うのです。
そう考えると、とても偉大ですし、そこに辿り着くまでには、相当なご苦労があったのではないかと、不躾ながら勝手に解釈しています。
しかし、渡辺竜王のように、あまりに「大きな存在」となってしまうと、将棋界を揺るがす大問題に対しては、言葉を慎重に選ばないと「将棋界を代表する言葉」となって独り歩きしてしまい、ファンが混乱する結果を招く可能性があります。
渡辺竜王が、「女流棋士独立問題」に関して、あまり多くを語れない理由は、そこにある気がします。
これは、渡辺竜王が、ご自身が置かれている立場を良く理解した上での、ファンに対する「最大限の配慮」であると小生は拝察しているので、大いに尊重しています。
そんな渡辺竜王のお気持ちを察してかどうかは、片上五段や、遠山四段をはじめ、ブログを立ち上げていらっしゃる若手プロ棋士の皆さんだけが知っていることですが、まだ渡辺竜王ほどの「大きな立場」ではないゆえに、ある程度はご自身の考えを、「自由度」を持ってブログで語れるのだと、小生は少なくてもそう理解しています。
ですが、それを語ることの「勇気」こそが、ファンに対する精一杯の「誠意」であり、「本音を語ることで芽生える、『意志の強さ』」だと思うのです。
片上五段の『絶対に嘘だけは書きません』の言葉に、それを垣間見た気がします。
『語った以上は、実行する・・・。』
そんな片上五段や遠山四段から見出すことができる、「プロフェッショナル」な姿勢を、小生達ファンも最大限尊重することが、これからの将棋界の発展に欠かせぬことではないかと、小生は考えています。
そんなファンの「サポート」があってこそ、プロ棋士の皆さんも、心置きなく将棋に打ち込め、結果として良い内容の将棋を観ることができるのだと、小生は信じています。
そして、こうしたプロ棋士の皆さんのブログのエントリー記事を拝読して改めて思うのは、小生自身が「ブロガー」である以上は、「本音を語る勇気」を持って、これからも記事をエントリーすることが、読者の皆さんへの「誠意」ではないか…ということです。
nanaponさんが『本音を書き続けること』と題した記事で語っておられた意味を、もう一度、再確認する時期のようですね。
若手プロ棋士の皆さんのエントリー記事を拝読する度、元気を頂いている気がします。
ブログを立ち上げてから、すごく「若返った」気さえします。
まだまだ老け込むには、早すぎますね。
これからも、自称『応援団バカ』っぷりを遺憾なく発揮して、プロ棋士の皆さんに、今度はお返しに、小生が元気を分けられるような…そんなエネルギッシュな毎日を過ごしていきたい…そう考えずにはいられません。
最後になりますが、改めまして、本エントリー記事を立ち上げるきっかけを頂いたnanaponさんには、深く感謝申し上げます。
また、片上五段、遠山四段をはじめとする、ブログを立ち上げていらっしゃる若手プロ棋士の皆さんにも、心から感謝申し上げ、本稿を終わりたいと思います。